スリーエム ジャパン:「3M グラスバブルズ S32HS」発売、SMC成形部品の比重を1.0以下、最大約40%のSMCの軽量化を実現
- 2019/10/30
- Motor Fan illustrated編集部
スリーエム ジャパンは11月1日「3M グラスバブルズ S32HS」を発売する。自動車用の部品などに使用される成形複合材料のSMC(Sheet Molding Compound)に添加することで、表面平滑性を損なわずにSMC成形部品の質量を最大約40%減らすことができる。
*SMC:熱硬化性樹脂で作られたシート状の成形材料で、自動車の部品や一般工業材料などに使用される
CO2排出規制による燃費規制を背景に自動車の軽量化が各国で進む中、自動車用の成形複合材料のSMCについても軽量化が進められている。これまで3M従来品によるSMC成形部品の軽量化は比重1.2が最小だったが、新製品により水と同等以下に軽い比重1.0以下を可能にし、SMC成形部品のさらなる軽量化に貢献する。
1961年に製造を開始し50年以上の歴史を持つ「3M グラスバブルズ」は、化学的に安定しているガラスから作られた数10マイクロメートルサイズの微小中空球からできている粉末状の添加剤で、樹脂との混合性に優れ最密に充填することができる。低比重かつ高い耐圧強度を備え、水や油に対して優れた耐性があるため、樹脂の軽量化に加え、断熱化、耐熱性能向上、加工性の向上、収縮防止などの多彩な性能を付加することができる。
■ 新製品「3M グラスバブルズ S32HS」の3つの特長
① 安定した軽量化: SMC成形部品の比重1.0以下を実現し、添加する前と比べ質量を最大約40%に減らすことができる。優れた耐圧強度で加工の際に割れにくいなど質量の変化を抑制し、安定した軽量化を実現する。
② 塗装が可能な表面平滑性:22マイクロメートルと小粒径のため、添加後も表面平滑性を損なわない。表面仕上げ加工をせずにそのまま塗装が可能。
③ 添加量の低減による配合設計の自由度向上:3M従来品より約20%少ない添加量で軽量化ができるため、ほかの添加剤を配合するなど材料の配合設計の自由度が上がり、SMC成形部品の性能の幅が広がる。
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