ジェイテクト:高耐熱リチウムイオンキャパシタを量産開始
- 2019/11/19
- Motor Fan illustrated編集部

ジェイテクトは、2019年10月9日(月)に花園工場(愛知県岡崎市)での高耐熱リチウムイオンキャパシタの量産を開始した。
ジェイテクトは、2017年5月に人とくるまのテクノロジー展にて、高耐熱リチウムイオンキャパシタを電動パワーステアリング(EPS)の補助電源装置として、開発発表。従来のキャパシタをはじめとした蓄電デバイスと比較して低温・高温いずれにおいても高い温度特性を誇ることから、EPSの補助電源のみならず、自動運転車両のバックアップ電源としての用途も期待されている。さらには自動車領域に限らず、鉄道、工作機械、交通インフラ、航空機など様々な産業からも高い関心を得られている。開発発表後、量産準備をすすめてきた。そしてこの度、2019年10月9日(月)にジェイテクト花園工場(愛知県岡崎市)での高耐熱リチウムイオンキャパシタの量産を開始した。
生産拠点 ジェイテクト 花園工場(愛知県岡崎市)
生産能力 40,000セル/月
投資規模 30億円 (建屋含む)
製品特徴
キャパシタとは、物理的に電力を充放電する蓄電池。蓄電容量は限られている代わりに一度に高いエネルギーを放出する瞬発力が特徴であり、リチウムイオン二次電池同様に耐熱性に課題がある。車両に搭載するために要求される環境温度は車室内であれば-40℃から85℃。
この条件に対し、ジェイテクト製のリチウムイオンキャパシタは特許技術により、-40℃から85℃まで使用可能となり、車室内での使用要求に適合。さらには出力する上限電圧を制限すれることで105℃まで高温環境で使用可能である。

今後の展望
キャパシタ単体販売、バランス回路を組み合わせたモジュール販売、充放電コントローラーも組み合わせたシステム販売を行うことを計画。開発当初に狙ったEPSの補助電源装置としてだけでなく、自動運転でのバックアップ電源などの自動車領域や、工作機械、建設機械、鉄道、発電装置、交通インフラなど様々な領域へ提案していく。補助電源、予備電源、発電装置の機能安定化、電源回生、メイン電源など様々な用途であらゆる産業のエネルギー効率の向上、環境性の向上などに貢献できる製品として拡販を推進する。


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