帝人:水素燃料電池の販売代理契約を締結
- 2021/02/01
- Motor Fan illustrated編集部
帝人は、英国の燃料電池メーカーであるIntelligent Energy Limitedとの間で、日本における水素燃料電池の販売代理契約を締結し、水素燃料電池の販売を開始する。
パリ協定の合意以降、各国でカーボンニュートラルの実現に向けた目標が宣言されるなど、脱炭素化に向けた動きが加速しており、日本政府も「2050年にカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」旨の宣言を行った。こうした動きは、エネルギー分野においても加速しており、再生可能エネルギー発電や低炭素発電の開発などが注目されている。
一方、帝人は、国連が提唱する「国連グローバル・コンパクト」やSDGsに賛同しており、昨年2 月に発表した中期経営計画2020-2022「ALWAYS EVOLVING」においては、「環境価値ソリューション」の提供や環境負荷低減に関する長期目標を掲げ、事業や諸活動を展開している。こうした中で同社は、水素燃料電池の利用を普及させることで持続可能な社会の実現に貢献できると考え、IE社と日本における水素燃料電池の販売契約を締結した。
このたび販売を開始する水素燃料電池は、IE社が開発した出力が3種類(1.2kW、2.5kW、4.0kW)のもの。1台あたりの重量が10~20kgと軽量でコンパクトなため、さまざまな用途で発電装置に組み込むことが可能。また、ディーゼルエンジンに比べて静粛性能に優れ、メンテナンスがほとんど必要ないことから運用しやすく、さらに廃棄物が発生しないため土壌汚染の問題がない。
帝人は既にこの水素燃料電池の採用に向けて実証実験を行っている日本フイルコンをはじめ、情報通信業や建設業、製造業などに向けた販売を進め、2030年度までに売上10億円の達成を目指す。
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