再生可能エネルギー、電動化、自動運転、インダストリー4.0 【シェフラー】コア技術を最大限に生かす次世代技術への取り組み PR
- 2021/06/15
- Motor Fan illustrated編集部
シェフラーでは、これからの自動車、そして社会を支えていくとされる次世代技術に積極的に取り組んでいる。なかでも興味深いのが製造オートメーションにまつわる技術、これもまた同社が軸足としてきた技術分野のひとつである。
TEXT:髙橋一平(Ippey TAKAHASHI) PHOTO:山上博也(Hiroya YAMAGAMI)/SCHAEFFLER
人とくるまのテクノロジー展 オンライン展示 シェフラーブースはこちら
再生可能エネルギーと水素、電動パワートレーン、インテリジェントシャシー、製造オートメーション、シェフラーがJSAE2021において柱として掲げる4要素である。
「FCEV(燃料電池車)を走らせるためには水素のサプライチェーンが必要。再生可能エネルギーで水素を作り出して貯蔵、それを輸送して使うというところまで考えるべきです」
筆頭となる再生可能エネルギーと水素への取り組みついて、シェフラージャパンの田中代表取締役はこのように切り出した。
現在、欧州では自動車メーカーやサプライヤーにおいて燃料電池関連の技術開発が盛んに進められている。シェフラーもそのひとつで、現実的なコストでの量産化が難しいとされる燃料電池の製造に意欲的に取り組んでいる。
比較的早い時期から電動パワートレーンを手がけてきた同社が燃料電池に目を向けるのはごく自然な流れではあるが、じつは両者の間には技術的な共通点があった。精密プレス技術と表面処理技術だ。
薄板の積層からなるモーターのステーターやローターのコア、燃料電池の核心部分のひとつであるバイポーラプレートは、ともに高い加工精度が求められる。それらを可能にするのが、シェフラーがベアリングの製造で長年にわたり培ってきたこれらの技術。ベアリングの保持器の製造においてカギとなる技術である。
EVが充電に使う電力の由来によりCO2排出などの環境負荷がともなうのと同様に、燃料電池を搭載するFCEVでもやはり水素の生成に用いる電力が問題になってくる。そのために再生可能エネルギー、すなわち風量や太陽光による発電で得た電力を用いて得た水素を使わないとカーボンフリーで“グリーン”とはいえないが、シェフラーではこの再生可能エネルギーによる発電システムまで関わる取り組みを想定する。
生成した水素を貯蔵することで、再生可能エネルギーについてまわる(発電量の)大きな変動を吸収するバッファーとなり得るのだが、そのためには燃料電池で水素を再び大気中の酸素と反応させて電力を取り出す必要がある。この燃料電池はFCEVに搭載される車載用途のそれとは異なり、定置用途のはるかに大きな規模を持つ。同社はこの定置用途の燃料電池も生産することで、スケールメリットによるコスト低減を見込んでいる。もちろん、生成された水素の一部は運び出されてFCEVで使用される。これが同社の想定する水素のサプライチェーンだ。
次に並ぶキーワード、インテリジェントシャシーは自動運転の制御にまつわる部分。
「我々が現在注力しているのが筋肉と運動神経に当たる部分です」(山下氏)
自動運転技術では車載コンピューターやセンサー類の性能向上が注目を集めているが、シェフラーでは運転操作を担うアクチュエーターの研究開発に重点を置いている。メカトロ領域の技術を得意とする同社らしいアプローチだ。
そして最後の製造オートメーションは第四次産業革命ともいわれるインダストリー4.0への取り組み。ここでシェフラーの目指すのは生産現場におけるIoT化の推進、前の3つの話題で軸にあった加工技術やメカ技術とは趣が異なるようだが、じつは同社の原点ともいえるベアリング開発で培われた振動解析の技術が背景となっている。無線接続したセンサーから得られた振動パターンを解析し、故障を検知するというもので、将来的には高い精度で故障を予知することで、部品を定期的に交換するのではなく、寿命ギリギリまで使用するという、新しい概念の部品管理を目指すとのことだ。
人とくるまのテクノロジー展 オンライン展示 シェフラーブースはこちら
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanweb