日本価格はタルガ4が1729万円、タルガ4Sが2060万円。特別仕様車も近日デビュー 新型ポルシェ911タルガ登場! 19秒で開閉可能なルーフを持つラインアップ随一の伊達男
- 2020/05/18
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MotorFan編集部
8代目のポルシェ911(タイプ992)のボディバリエーションにタルガが加わった。フル電動のルーフは19秒で開閉可能。ワイドなロールフープやラップラウンドタイプのリヤウインドウが作り出す独特なスタイルもタルガの魅力だ。ラインナップは4輪駆動の911タルガ4と、その高性能版の911タルガ4Sで構成される。
1965年に登場した初代タルガの登場以来、歴代の911のラインナップに華を添えてきたのが、クーペとカブリオレに続く第3のボディバリエーションであるタルガだ。2018年11月にワールドプレミアされた現行型911(タイプ992)でもその登場は時間の問題と思われていたが、5月18日に正式披露となった。
クーペ、カブリオレ、タルガは、ルーフ形状こそ異なるものの、前後周りのデザインは共通だ。よりワイドに広げられたフェンダーと4灯式ライト、初代911を想起させる独特の凹みを持つボンネット、可変展開式リヤスポイラーとシームレスに統合されたライトバーなどが、新世代の911であることを主張する。
ルーフはリヤゲート下に格納。所要時間はわずか19秒
タルガの特徴は、もちろんその電動開閉式ルーフにほかならない。そのシステムは、先代タルガ(タイプ911)から導入されたものを継承している。
すなわち、オープン時にはルーフが折りたたまれながら後方へ移動し、持ち上がったリヤゲートの内部にすっぽりと納まるというもの。Bピラーとリヤウインドウは格納されずそのままなので、カブリオレには開放感で譲るものの、クローズ時にはクーペもかくやの堅牢な包まれ感を味わえる。カブリオレの非日常性とクーペの快適性を融合させたモデル、それがタルガなのだ。
タルガならではのクラシカルな佇まいも大きな魅力
また、タルガを語る上で忘れてはいけないのは、そのスタイリングだ。幅広のBピラーや湾曲したリヤウインドウは、タイプ901からタイプ930のタルガを彷彿とさせ、クラシカルな雰囲気を漂わせる。粋な大人にさらりと乗りこなしていただきたい911と言えるだろう。
3.0ℓターボと8速PDKを搭載。タルガ4Sの最高速度は300km/hオーバー!
今回登場したのは、911タルガ4と911タルガ4Sの2台だ。どちらも3.0ℓ水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載するが、チューニングが異なる。タルガ4のエンジンは最高出力385ps(283kW)を発生し、先代を15ps上回る。そしてタルガ4Sのエンジンは450ps(331kW)と、先代より30ps高い最高出力を絞り出す。
オプションのスポーツクロノパッケージを装着したタルガ4の0-100km/hは4.2秒をマークする。これは先代タルガ4Sよりも0.1秒速いタイムだ。そしてタルガ4Sは、なんと3.6秒で100km/hに到達する。最高速度はタルガ4が289km/h(2km/hアップ)、タルガ4Sが304km/h(3km/hアップ)だ。
トランスミッションは8速PDKで、駆動方式は4輪駆動だ。クラッチ&デフユニットは水冷化され、クラッチディスクも強化されたものを採用し、PTM(ポルシェトラクションマネジメント)を標準装備する。
新しいタルガではPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメントシステム)も標準装備される。電子制御可変ダンピングシステムで、ノーマル/スポーツの2モードを手動で切り替えることも可能だ。
また、完全可変トルク配分の電子制御リヤディファレンシャル ロックを含むPTV Plus(ポルシェ・トルクベクタリング・プラス)は、タルガ4Sで標準装備、タルガ4でもオプションで用意される。
タイプ992の登場の際に話題になった「ポルシェウェットモード」も、もちろん標準装備だ。これはフロントホイールハウジングに取り付けられたセンサーが路面の水を検知するとドライバーにウェットモードへの切り替えを促すというもの。ドライバーがウェットモードを選択すると、状況に応じてスタビリティコントロールやトラクションコントロールを最適化し、滑りやすい路面でも走行安定性を確保する。
新しいタルガ4の足元を支えるタイヤは、フロントが235/40ZR19、リヤが295/35ZR20サイズとなる。一方、タルガ4Sはさらにワイドな245/35ZR20と305/30ZR21を前後に履く。ブレーキはタルガ4がブラックの4ピストン・モノブロックブレーキキャリパーとφ330mmブレーキディスク、タルガ4Sは前6ピストン、後4ピストンのモノブロックブレーキキャリパーとφ350mmブレーキディスクの組み合わせとなる。なお、タルガ4SではPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジットブレーキ)をオーダーすることもできる。
インテリアはカレラやカブリオレと共通で、1970年代の911をモチーフとしたデザインとなっている。ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)の10.9インチセンタースクリーンの下には、車両の主要な機能に直接アクセスするための5つのボタンを備えたスイッチユニットを配置しているのも特徴だ。また、PCMにはリアルタイム交通情報を表示するオンラインナビゲーションのほか、Porsche Connectが標準装備となる。
新型911タルガの特別仕様車も近日デビュー
新型911タルガの価格は、タルガ4が1729万円、タルガ4Sが2060万円。日本では、右ハンドルと左ハンドルの両方を選択することが可能だ。
なお、ポルシェは新型911タルガの特別仕様車が近日中にデビューすることも発表した。「伝統的なスタイルの要素、時代を超越したデザイン、最先端のテクノロジーの組み合わせをさらに拡張」するというが、果たしてどのような姿で登場するのだろうか。こちらも楽しみだ。
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