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サーキット走行からドラテク講習まで盛り沢山! GT500チャンピオンも来場!! GR Garage札幌厚別通が「MOTOR SPORT FESTIVAL 2020」を開催! クルマの楽しさを存分に満喫した1日【7月25日/十勝スピードウェイ】 PR

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サーキット走行は約50名、イベント観覧者は約100名の限定で、事前にGR Garage札幌厚別通のホームページで申込をした参加者が集合した。

北の大地のクルマ好きは、この日を心待ちにしていたことだろう。7月25日にGR Garage札幌厚別通が「MOTOR SPORT FESTIVAL 2020」を十勝スピードウェイで開催したのだ。多彩なゲストを迎え、サーキット走行からドラテク講習まで盛り沢山のコンテンツを用意。参加者は思う存分、クルマの楽しさを満喫することができたようだ。

TEXT●長野達郎(NAGANO Tatsuo) PHOTO●佐藤文哉(SATO Fumiya)/加茂 新(KAMO Arata)/長野達郎(NAGANO Tatsuo)

北海道で唯一のGR Garageとなる「GR Garage 札幌厚別通」

7月25日、十勝スピードウェイ(北海道)で「MOTOR SPORT FESTIVAL 2020」が開催された。このイベントの主催を務めたのは、札幌市に拠点を構える「GR Garage札幌厚別通」だ。

北海道で唯一となる「GR Garage」として、「GR Garage札幌厚別通」がオープンしたのは2017年11月のこと。翌年からイベント「MOTOR SPORT FESTIVAL」が始まり、今年で3回目の開催となる。

GR Garage札幌厚別通の古島淳一さん。イベント運営の中心人物として、この日は右へ左へと大忙しだった。
「GR Garage札幌厚別通」では主査を務め、「MOTOR SPORT FESTIVAL」の取りまとめ役も担った古島淳一さんは、このイベントの趣旨を次のように語る。

「GR Garageとして、クルマファンの方々が集まれるイベントを定期的に開催していくことが推奨されているのですが、せっかくディーラーが開催するのならば、単なるサーキット走行会ではなく、お客様が楽しめるイベントを実現したい。そんなことを社内で検討した結果、あれやこれやと盛り沢山の内容になってしまいました(笑)」

そんな古島さんの言葉に偽りはない。「MOTOR SPORT FESTIVAL」の内容は、実に盛り沢山。GR Garage札幌厚別通とカローラ札幌のウェブサイトから事前に申し込みを行った参加者を対象に、朝から夕方まで楽しめる様々なコンテンツが用意されていた。

GT500チャンピオン、大嶋和也選手が登場! 参加者にドラテクを伝授

その中でも目玉となったのは、サーキット走行だ。参加者は北海道を代表するレーシングコースを舞台に、自分の愛車のアクセルを遠慮なく全開にしていた。しかもこの日は、レーシングドライバーの大嶋和也選手がゲストとして登場。大嶋選手といえば、昨年のスーパーGT・GT500クラスチャンピオンで、2020シーズンの開幕戦でもGRスープラをドライブして3位表彰台に上がったばかり。そんなトップドライバーが、サーキット走行の参加者を対象にドラテク講習まで行ってくれたのだ。

スーパーGT・GT500クラスに「WAKO'S 4CR GR Supra」から参戦中の大嶋和也選手。実は十勝スピードウェイは、大嶋選手が4輪レース(フォーミュラ・トヨタ)でデビューを飾ったコースでもあるのだ。

この講習会には大嶋選手だけでなく、スーパー耐久などで活躍する菊地 靖選手も登場。初心者にはサーキット走行の心得を優しくレクチャーするー方で、経験豊富な上級者には十勝スピードウェイでラップタイムを短縮するための実戦的なテクニックを伝授していた。

サーキット走行の経験に応じて、初級者・中級者・上級者とクラス分けがされており、それぞれのレベルに合わせた講習会が行われた。
スーパー耐久に参戦するほか、試乗インプレッションなどでも活躍している菊地靖選手。運転も上手だが、トークも滑らか!

大嶋選手と菊地選手曰く、「プロドロイバーが上手なのは直線」だという。決してコーナーを闇雲に頑張っているのではなく、アクセルを戻すところは戻して、その代わり、できるだけ早めにアクセルを踏む。そうすれば、その先のストレートでタイムを稼げるというわけだ。

初心者に向けては、「目線」の重要性もレクチャーしていた。ブレーキングしてコーナーが近づいたら、イン側のクリップを見る。クリップに着いたら、今度はコーナー出口のアウト側を見る。そんな具合に、常に一つ先へ目線を持っていくことを心がけるといいそうだ。

一方、上級者には具体的に各コーナーのライン取りとともに、「フロント荷重」の重要性を伝えていた。ブレーキング時にフロントタイヤにかかった荷重をできるだけキープすることでクルマの向きが変わりやすくなり、その結果としてアクセルを早く踏めるようになるというのだ。

サーキット走行に慣れてくると、ストレートエンドの減速時、ガツンと強いブレーキでクルマを止められるようになるが、その反面、車速が落ちすぎてしまうことがある。そうすると早めにブレーキをリリースしなくてはならなくなり、フロント荷重が抜けてしまう。基本的にはアクセル全開にする直前までブレーキを残すのがセオリー。「一発目のブレーキをちょっと弱めると、自然にブレーキを残した状態でコーナーに入れるようになるので試してみてください」

初体験のビギナーもレース参戦中のベテランもサーキット走行を満喫

ここでは、サーキット走行を楽しんだ参加者の声をご紹介しよう。

初級クラスに参加した越前谷暢玄さん。十勝スピードウェイはこの日が初走行で、2分1秒585がベストタイムだったが、「2分を切りたかったです!」とのこと。
越前谷さんの愛車は、「マニュアルトランスミッションのクルマに乗りたくて選んだ」というオーリス。「ヒールアンドトゥがうまくできなかったので練習したい」とテクニック向上を誓っていた。
中級クラスに参加した菅原元太さん。愛車は4年前に手に入れたというトヨタ・セリカGT-FOUR。十勝スピードウェイを走ったのは今回が5回目とのこと。この日のベストタイムは1分52秒557。
最初に乗ったクルマが同じ型のFFモデルだったため、いつか4WDモデルに乗りたいという夢を30年越しに叶えることができた。「パーツが手に入りづらいため、壊さないように気をつけながら楽しく走れました」
上級クラスに参加した長澤紀幸さん。ヴィッツのワンメイクレースに出場していることもあって、十勝スピードウェイは走り慣れているそうだ。
長澤さんは4月から乗り始めたトヨタ・スープラ RZで参加。「パワーを活かしきれていない」とのことだが、この日の全体ベストとなる1分36秒857をマーク!
サーキット走行の参加者には、大嶋選手&菊地選手のワンポイントアドバイスとサインが書かれたドライビングカルテが進呈された。
参加者の走りをコースサイドでチェックする大嶋選手&菊地選手。お二人ともこの日は大忙しでした。

モータージャーナリストの竹岡 圭さんが正しいドラポジをレクチャー

サーキット走行を行わない来場者の方々が参加していたのは、モータージャーナリストの竹岡圭さんによるドライビングレッスンだ。そこで竹岡さんが力説していたのは、正しいドライビングポジションの大切さ。速く走るだけではなく、日常の運転でも自分に合ったドライビングポジションを取ることは欠かせない。そのために、シート位置(前後・高さ・背もたれ角度)はどこに合わせればいいのか、ハンドルはどのように回すのがいいのか、といった基本的だが重要なアドバイスを参加者に与えていた。

最近はテレビ番組にも活躍の場を広げている竹岡 圭さん。「『おぎやはぎの愛車遍歴』観てます!」という来場者も多かった。

例えば、しっかりと前方が見えるようにシート座面は上げた方がいいのだが、小柄な女性の場合、上げすぎてアクセルを踏んだ際に床から踵が離れないように注意しなければならない。またシートの前後位置は、お尻を座面の奥にしっかりと入れた状態でも足が伸びきらないようにすること。さらに背もたれは体を預け状態で、ハンドルの一番遠い位置を握っても腕が伸びきらない角度がベストだという。

そして、シートベルトはたるんでいると皮膚生理学的にストレスになるだけでなく、万が一、事故が発生した際に身体が大きく動いてしまい、エアバッグが展開する前に頭をぶつける危険性がある。そのため、着座してシートベルトを装着したら、軽く引っ張って体に密着させるといいとのこと。

適切なドライビングポジションを取るための調整方法を教える竹岡さん。参加者も熱心に聞き入っていた。

「『こうしてください』とただ言うだけではなく、なぜそうするのか、という理由も説明することが大事。そうすれば、聞いてくれた方も納得しやすいと思うんです」と竹岡さん。BSテレビ番組『おぎやはぎの愛車遍歴』のMCも務める竹岡さんだけに、流暢かつ親しみやすいトークは参加者から大好評だった。

参加者は竹岡さんのレクチャーの後、ドライビングポジションを正しく調整してからアクアGRスポーツでジムカーナ走行に挑戦。フル加速・フルブレーキ・スラロームからなるコースを走り、運転がスムーズにできるようになったか試していた。
竹岡さんのドライビングレッスンを受けたつぐさん。ジムカーナ走行の感想は、「最初は怖かったのですが、徐々に面白くなってきました。今度はサーキット走行にも挑戦してみたいですね」とのこと。

手加減を知らない(!?)プロドライバーの隣で全開走行を体験!  

また、大盛況だったのはGRスープラの同乗走行だ。会場の中から抽選で選ばれた幸運の持ち主が助手席に座り、菊地選手が3.0L直列6気筒ターボに鞭を打ち全開ドライブ! 同乗者は普段は味わうことのできない強烈な横Gを、たっぷりと全身で体感した。また、同乗走行用の車両にはノアGRスポーツも用意されており、こちらも菊地選手がドライバーを担当。ファミリーの来場者にも、十勝スピードウェイのハイスピードドライブを体験してもらうことができた。

菊地選手のドライブでアグレッシブな走りを披露したGRスープラ。十勝スピードウェイで存分にそのポテンシャルを発揮していた。
GRスープラ SZ-Rを所有する野口忠生さん。同乗車両はRZだったため、「やっぱり3.0Lターボはパワーがありますね! でも、街乗りならSZ-Rの方がいいかな...」とのこと。
セリカXX、70スープラと乗り継いできた野口さんは、愛車の90スープラでサーキット走行にも参加。25年ぶりの十勝スピードウェイを満喫していたようだ。
「ミニバンなのにすごく走りがいいよ!」と菊地選手も驚いたノアGRスポーツ。コーナーでのロール具合を見れば、どのくらい菊地選手が本気で走っていたか想像できる!?
渡辺翔太さん&紫月さんは、「プロの運転はさすが。ファミリーミニバンをこんなに速く走らせるなんて...。菊地選手もクルマも、両方すごいです!」と驚きの表情。

ヴィッツレースに初参戦! GR Garage札幌厚別通の挑戦は続く

こうして、大盛況で幕を閉じた「MOTOR SPORT FESTIVAL」。これまでの2回はいずれも天候に恵まれなかったのだが、今年は朝の早い時間こそ小雨が降っていたものの天気はすぐに回復し、路面はほとんどドライコンディションだったため、参加者が思う存分にサーキット走行を楽しめたのは何よりだ。

満足そうな表情で十勝スピードウェイを後にする参加者の姿を見送りながら、古島さんは「北海道唯一のGR Garageとして、これからもクルマを楽しんでいただける、クルマ好きの輪を広げるイベントを続けていきたいですね」と語ってくれた。

なお、GR Garage札幌厚別通では、2020年からヴィッツレースへの参戦を開始した。ドライバーはディーラーの中から希望者を募り、GR Garage札幌厚別通にあるドライビングシミュレーターを用いて選考会を実施。タイムだけではなく、ブレーキングやステアリングワークの癖などもチェックして選ばれたのはなんと、レース経験ゼロの営業マンである小林伸匡さん。今後はGR Garage札幌厚別通が一から育てたドライバーがレースに挑戦する様子を動画で発信し、多くの人にそのストーリー性を楽しんでもらい、GR Garage札幌厚別通の認知度をもっと高めたい、と古島さんはその意義を語る。

GR Garage札幌厚別通のユニークな取り組みは、今後も北海道のクルマ好きを大いに楽しませてくれそうだ。

ネッツカップヴィッツレース・北海道シリーズ に初参戦する、GR Garage札幌厚別通のチーム「カロリンレーシング」のマシン。
ドライバーに選抜された小林伸匡さん。このイベントの1週間後に行われた開幕戦では、予選5番手からスタートして10位フィニッシュという大健闘のリザルトを残した。

まだまだあります、参加者を楽しませたコンテンツの数々

GR Garage札幌厚別通のデモカー、レクサスLFA(しかもニュルブルクリンクパッケージ!)もコースを激走。大嶋選手のドライブにより、甲高いV10サウンドを響かせていた。
VRシミュレーターの体験コーナーも設置されていた。画面に合わせてシートも動くため、臨場感は抜群。
マークX GRMN、コペンGRスポーツ、CH-R GRスポーツといったGR車両の体験走行も実施された。なかなか乗る機会のないクルマだけに、参加者には貴重な体験となったようだ。
愛車の86でサーキット走行も楽しんでいた遠藤頌大さんは、マークX GRMNを試乗。「予想以上によく走りますね。コーナーもクイックに曲がってくれて楽しかったです」。
アルコール除菌液、除菌ウェットティッシュ、ビニール手袋を用意し、新型コロナウイルスの感染防止策が行われた。
試乗車・同乗車は走行ごとに除菌作業を実施。参加者にはマスクの着用やソーシャルディスタンスの確保などの協力が促された。

GR Garage札幌厚別通

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

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