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初の本州開催が抱える問題点とは? WRC日本開催について世界のトシ新井に聞いてみた!

  • 2018/04/28
  • HYPER REV編集部 岩本 佳美
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WRCで2度のシリーズチャンピオン経験を誇る新井敏弘選手

4輪のモータースポーツ競技といえば、フォーミュラーカーレースを筆頭にサーキットで繰り広げられるSUPER GTやワンメイクレースをはじめ、ジムカーナやラリー、ダートトライアルなど様々な競技が存在する。なかでも世界選手権はF1(フォーミュラ1世界選手権)、WRC(世界ラリー選手権)、WEC(世界耐久選手権)、WRX(世界ラリークロス選手権)などが開催され世界の頂点を競っている。国内ではF1やWECをはじめWRCも開催実績があるが、2010年の開催を最後に国内での国際格式ラリー競技はAPRC(アジアパシフィックラリー)のみとなっている。今回は昨年からWRCの国内開催誘致が再び盛り上がっている中、2005年、2007年と2度にわたりWRCのPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)カテゴリーでシリーズチャンピオンを獲得したラリードライバーの新井敏弘選手にWRC日本開催についてお話を伺ってみた。

現在は全日本ラリー選手権のJN-6クラスでWRX STIを駆る新井選手

Q・日本で久しぶりのWRC開催誘致が盛り上がっていますが、過去北海道で開催されたラリージャパンを踏まえて、愛知での開催がささやかれていることについてはどう思いますか?
A・北海道での開催よりは本州の開催のほうが盛り上がるとは思います。ただ、市街地での開催は行政から地元の人たちへの告知をおこなってほしいと思います。市道や県道を封鎖して開催することを考えると地元の方々の協力がないと開催するのは難しいと思います。

Q・愛知で開催した場合の見どころは?
A・ターマック(舗装路)のステージになるのでクルマのスピードも高いですし、海外ブランドのタイヤはターマック向けのタイヤでも豪快なドリフト走行を見ることができるので観戦も楽しいと思います。

Q・過去にラリージャパンが開催された時の日本のファンの様子はどうでしたか?
A・日本のギャラリーの皆さんは、思いのほかラテン系でしたね。リエゾン(スペシャルステージを結ぶ移動区間)での声援がすごくて思っていたより熱いファンが多いことを感じました。

国際格式ラリー経験の多い新井選手のマシンは左ハンドル。もちろん語学も堪能

全日本車両をWRCのレギュレーションに合わせるためには改造が必要
Q・日本での誘致で思うところはありますか?
A・国内のオフィシャルの英語力などが課題だと思います。ラリージャパン初開催の時は私がレッキの時に通訳をしたこともありましたから(笑)。事前の準備もありますから個人的には東京オリンピックのあとに日本が盛り上がっている状態での開催もいいのかなと思いますね。そうすれば事前準備もしっかりできますし、海外から日本が注目されているという部分もありますからね。

Q・WRCが日本で開催された場合、全日本ラリーに参戦しているドライバーが参戦することは可能ですか?
A・現状WRCに参戦できるレギュレーションに一番近い全日本車両はJN-6クラスになります。それでも安全タンクや自動消火器などを装備する必要がありますし、ブレーキのサプライヤーなども変更する必要がありますので、車両を改造するだけで数百万円を必要としますから、それだけの予算を確保できるかが問題だと思います。

昨年、全日本ラリーのラリー北海道を観戦した筆者ですが、全日本よりもさらに迫力を増すWRCをぜひこの目で観戦したく、ファンとしても是非とも国内開催に期待したい競技のひとつです。

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