シボレー・コルベット 強大トルクを受け止めるアルミ+樹脂パネルの先鋭ボディを見る
- 2019/06/26
- Motor Fan illustrated編集部
6.2ℓV8エンジンを抱くアメリカン・マッスルカーの代表格。7代目にあたる新型(C7)は、樹脂パネル+アルミシャシーという先鋭的なボディを採用している。そのユニークなその構造を紹介しよう。
TEXT: MFi FIGURES: GM
C7コルベットのアルミシャシー
シボレー・コルベットは少々不思議な印象を受けるクルマである。近年のモデルはドイツ・ニュルブルクリンクのノルトシュライフェで開発し、速度記録を狙うくらいにスーパースポーツとも言えるイメージを持つ一方で、古くからのファンを大切にし、MTとATを必ず併売、コンバーチブル仕様もそろえるようなコンフォート&ラグジュアリーな性格もある。ライバルと目される日産GT-Rに比べて、懐の深さが感じられる。
アルミシャシーを備えてフルモデルチェンジしたコルベット。外板は非金属素材で、ホワイトボディ重量は296.6kgという。鋼材も用いてはいるものの、その割合はどうやら1割程度と極小である。6000番台/7000番台のアルミ押出材と鋳造アルミ材で構築した基本骨格は頑強そのもので、タウンスピードでの凹凸での入力はもちろんのこと、高ストレス下における瞬間的な大入力を受けてもねじれを覚えることは皆無。この鋳造アルミ材が新型コルベットの車体剛性向上策の肝のひとつであり、結果、良好なトラクションとサスペンションの明快な動作を創出している。オートクレーブ工法で作られたルーフパネルは相当に軽く、応力部材としては重視されていないように思えるが、やはり脱着それぞれの状態ではキャビン内での印象も少々異なる。とはいうものの、巨大なフロアトンネルと前後隔壁で囲まれたキャビンは頑強の一言。誰もが等しくハイパフォーマンスを楽しめる車体作りを実現している。
Z06およびコンバーチブル仕様との共用
非金属製外皮の仕様
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