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ジェイテクト:操舵を左右で独立させると何ができる?【東京モーターショー2019】

  • 2019/10/23
  • Motor Fan illustrated編集部
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ステアバイワイヤ(SBW)は日産がすでに実用化。でもジェイテクトが提案してきたSBWはさらにその上をいくコンセプトだった。
(W3403:ジェイテクト)

 ステアリングホイール軸とステアリングラックの機械的接続を排し、操舵の自由度を上げようというのがSBWの概念。日産がダイレクトアダプティブステアリングで実現した機構は、失陥時のフェールセーフのためにシャフト/クラッチこそ残しているものの、作動時は接続のない世界初の意欲的なシステムとして市販化されている。

 しかし、なお残るのは左右輪の接続。車両の自由度を高めるなら、究極は左右輪の独立操舵に行き着く。ジェイテクトは本開発品でそこをねらった。左右輪の角度を異らせることができると、旋回性能の向上のみならず直進時にも横力入力をキャンセルできるなど、恩恵が大きい。もちろんタイロッドをなくせることでホイールの切れ角を大幅に増すことができることから、最小回転半径を小さくすることも可能だ。
 いっぽうで、左右を独立操舵するとなると、旋回時に生じる左右輪ストレス差を解消するためには大きな力を発揮するアクチュエーターが必要になる。そのため、今回の開発品も大きなモーターをユニット上方に備えることとなった。

操舵したところ。モーターユニットからは下に向かってシャフトが伸び、それが写真ではブーツ/ばねのあたりまで伸びているという。本開発品では80度近くの切れ角を実現している。その場で回転できそうな勢いだ。

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