内燃機関超基礎講座 | トヨタ1GD-FTV:先鋭のみを追求せず、高耐久易整備性をも満足させる
- 2021/01/24
- Motor Fan illustrated編集部
ステート・オブ・ジ・アート。鳴り物入りで登場したトヨタのエンジンならだれもがそう思う。もちろん性能は世界随一。しかしねらっている方向ははるかに広いユニットである。
SUV/ピックアップトラックへの搭載を主としたGD型は、われわれにとっても馴染みのある、いわゆる働くクルマのディーゼルエンジン高機能版である。長年にわたって世界中で称賛を浴びてきた先代KD型のあとを襲うだけに、長寿命高耐久といった堅牢性はもちろんのこと、環境対応やパフォーマンスの発揮にいたるまで、全方位での高い性能を求められた。燃焼室やブロックの水路設計による冷却損失の回復、ポート配置による燃焼の改善と過給効率の向上、各種コンポーネントの最適化設計による機械損失の低減などを含め、最大熱効率は44%、200g/kWhの最小燃料消費率を実現している。グローバル対応だけに、後処理装置にはSCRを採用した。
■ 1GD-FTV
エンジン形式 直列4気筒 DOHC
排気量 2754cc
内径×行程 92.0×103.6mm
圧縮比 15.6
燃料供給システム コモンレール(2200bar ソレノイド)
過給システム VGターボ×1
可変動弁 EX:VVT
EGR HP/LP
最高出力 130kW/3400rpm
最大トルク 450Nm/1600-2400rpm
排気後処理装置 DOC+DPF+SCR
エミッション Euro 6
トランスミッション 6AT
(ランドクルーザー プラド)
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