Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. ニューモデル速報
  3. インプレッション

こんなクルマなら一瞬一瞬を満喫できるに違いない!【ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブル試乗記】 ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブルは ラグジュアリーオープンカーの理想像だ!

  • 2019/11/21
  • GENROQ編集部
このエントリーをはてなブックマークに追加
BENTLEY Continental GT Convertible

究極のラグジュアリーオープンといえば、やはりベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブルである。大人のオトコが乗るとすれば、その楽しみ方は無限に拡がるように思うが果たして……?

REPORT●塩見 智(SHIOMI Satoshi)
PHOTO●神村 聖(KAMIMURA Satoshi)

※本記事は『GENROQ』2019年11月号の記事を再編集・再構成したものです。

ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブルが想像以上にスポーツカーらしいのは、W12エンジンの「バラツキ」のおかげかもしれないというお話【試乗記】

日本に上陸したばかりのベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブルのステアリングを握る。そんな貴重な機会を与えられた記者...

あわせて読みたい

 スターターボタンの操作に反応し、上半分がベニア、下半分がピアノブラックで飾られたデュアルウッドパネルの一部が120°くるりと回って12.5インチのタッチスクリーンが出現する。ボタンを押すとさらに120°回転し、3連アナログメーターが埋め込まれたパネルに姿を変える。さらに再度120°回転させてフラットなウッドパネルにすることもできる。

 ラグジュアリーカーにとってセンターパネルの特等席に味気ないスクリーンを配置しなければならないのは不幸だ。それにタッチスクリーンは便利だが、それと引き換えにどうしても画面に指紋が残る。とはいえ現代のクルマには地図以外にも表示すべき情報が多々あるほか、いろいろな機能を呼び出す操作盤としても、スクリーンは必要だ。

 ローテーションディスプレイはそのためのまじめな解決策なのだが、たいていの男にとって憧れである諜報員気分を味わうことができるという副産物ももたらす。最新装備を司る操作盤をアナログな仕掛けで出したり隠したりするこのハイテクなのかローテクなのかわからない仕掛けは、ベントレーの遊び心なのだろうか。意味なく何度も回してしまう。

ルーフは巨大だが、走行中でも50㎞/h以下ならわずか19秒で開閉可能だ。開閉動作も様になるように気をつける。

 せっかくだししばらく妄想を続けよう。諜報員にも休日はあって、女性を誘ってドライブすることもある。ただし3パターンだと思っていたローテーションディスプレイに実は4パターン目があり、地図画面とは異なるスクリーンが出てきて一瞬画像が乱れた後、無慈悲なボスが映って任務を発令、その瞬間にドライブデートは中止に……ということも考えられる。

 映画で観る諜報員がラグジュアリーカーを好むのは、逃げるにせよ追いかけるにせよ高性能でなければならないという事情もあるのだろうが、いつ突然終了するかわからない休日を一秒も無駄にせず満喫するためでもあるのかもしれない。

 だとすれば、最高出力635㎰/6000rpm、最大トルク900Nm/1350〜4500rpmを生み出す6ℓW型12気筒ツインターボエンジンを搭載するだけでなく、見て触れた瞬間に最高品質とわかるウッドとレザーに囲まれたインテリア、またそのインテリアをわずか19秒でオープンにもクローズドにも変化させられるトップを備えるコンチネンタルGTコンバーチブルは、もっとも有名な諜報員の相棒を長年務める同じ英国のブランドのクルマに負けず劣らず適しているはずだ。

4層構造のソフトトップは静粛性、耐候性ともに優れた逸品。開けても閉めても様になるのがコンチネンタルGTコンバーチブルの美点である。

 最高速333㎞/h、0→100㎞/h加速3.8秒を可能とする実力をもつが、目立つことを避ける習性が身についている諜報員は、必要に迫られない限りいたずらに鋭い加速をして周囲の交通に乱れを生じさせたりはしない。加速はアクセルペダルを右足でそっと押すだけ。

 そうした操作に対してGTコンバーチブルは、もてる実力のほんの上澄みだけを使ってジェントルに加速する。外から見ればただの緩やかな加速かもしれないが、乗っていれば4気筒エンジンを積むクルマが同じペースの加速をするのとははっきり異なる余裕を感じとることができる。

 エアサスを採用するクルマのなかには「スポーツ」としても「コンフォート」としても中途半端なモデルもあるが、3チャンバーを使い分けるエアサスは、前後アクティブ・アンチロールバーやCDC(連続可変ダンピングコントロール)と組み合わせられることで、任務中でハンドリングを優先させたい場合にも、デート中で快適性を優先させたい場合にも完璧に対応してくれる。

 助手席では美女がわずかに髪を揺らして心地よさそうに流れる景色を楽しんでいる。今日の任務はなさそうだ。走行しながらトップを閉め、高速道路に乗ってから目立たぬ範囲で12気筒のパワーとフィーリングを楽しんだ――。

 などとひとときの妄想を楽しんだ後、現実に戻ってスタッフにキーを返し、4気筒車で帰宅した。

美しいウッドパネルや高級レザーに覆われた豪奢な室内はまさにベントレー。ルーフを降ろしたときにはセンターのローテーションパネルは3連メータの方が雰囲気がいい。

SPECIFICATIONS
ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブル
■ボディサイズ:全長4880×全幅1965×全高1400㎜ ホイールベース:2850㎜
■車両重量:2450㎏
■エンジン:W型12気筒DOHCツインターボ ボア×ストローク:84×89.5㎜ 総排気量:5950㏄ 最高出力:467kW(635㎰)/6000rpm 最大トルク:900Nm(91.8㎏m)/1350~4500rpm
■トランスミッション:8速DCT
■駆動方式:AWD
■サスペンション形式:ⒻダブルウイッシュボーンⓇマルチリンク
■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク
■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ265/40ZR21 Ⓡ305/35ZR21
■パフォーマンス 最高速度:333㎞/h 0→100㎞/h加速:3.8秒
■車両本体価格:2831万7600円(消費税8%)

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ