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「レクサス・デザイン・アワード2021」のグランプリ作品がヘンリー・グロガウ氏の「Portable Solar Distiller」に決定!

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レクサスはこのほど、次世代を担うクリエイターの育成・支援を目的とした国際デザインコンペティション「レクサス・デザイン・アワード2021」において、世界66カ国/地域から集まった2079点の応募の中からデンマークを拠点に活動するデザイナー、ヘンリー・グロガウ氏の「Portable Solar Distiller」がグランプリに決定したことを発表した。

グランプリに選ばれた「Portable Solar Distiller」は、太陽光を活用して汚染された水や海水を蒸留し、きれいな飲料水をつくりだす作品

「レクサス・デザイン・アワードは、より良い未来を創造するためにレクサスの掲げる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」「Innovate(革新をもたらす)」「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているかを審査基準とし、今年1月に入賞者6組が選ばれた。入賞者たちは、世界的に活躍する4名のクリエイターのメンタリングを受けながら3カ月にわたりプロトタイプの制作に取り組み、このたび最終選考会に臨んだ。

グランプリに選ばれた「Portable Solar Distiller」は、太陽光を活用して汚染された水や海水を蒸留し、きれいな飲料水をつくりだす作品。現地で調達可能な素材を使用し、高度な技術を必要としないアイデアは、飲料水の確保が困難な人々に寄り添うものだ。また、折りたたんで持ち運び可能で、広げて設置した際には人々が集い日差しを避けるためのコミュニティ建築の役割も果たす。

グランプリを受賞したヘンリー・グロガウ氏は、受賞に際して次のように述べている。
「レクサス・デザイン・アワード2021のグランプリ受賞をとても光栄に思い、審査員の皆様に感謝します。他の入賞者達の作品のクオリティや進化を見ると、誰がグランプリに選ばれてもおかしくないレベルだったと思います。そして、それぞれの専門分野を惜しみなく教示し、作品へのアドバイスだけではなく、デザイナーとしての向き合い方を示してくれたメンター陣にも心から感謝をしています。私たち入賞者は、このような貴重な経験を与えて頂いたことをとても幸運に思っており、メンター達と積み重ねてきた対話をこの先もずっと大切にしていくと思います。“より良い未来を創造するデザイン”を追求し、若手デザイナーの未来のための基盤を提供するこのアワードに参加できたことは、素晴らしい体験となりました」

審査員を務めたグレッグ・リン氏は次のようにコメントしている。
「メンターシップや周囲の協力もあり、今回のレクサス・デザイン・アワードも素晴らしいアイデアが集まりました。グランプリを受賞したヘンリーは、応募時のアイデアから最終提案までの進化が目覚ましく、大いに驚かせてくれました。一貫した想いを持ち、作品によってもたらすことのできる影響の大きさや社会的な役割を模索し続けた頑張りは、とても立派でした。プロトタイプ制作のプロセスで、デザインはより明確になり、機能性をもち、そして誰にでも開かれたものになっていきました。実装可能なプロトタイプを作り出す力はデザイナーにとって重要ですが、ヘンリーのプロトタイプはただの製品や器具ではなく、インフラを折り畳んで持ち運ぶことを可能にしたという点において、ポテンシャルの高さを感じさせました」

なお、入賞者6組には、「レクサス・デザイン・アワード2013」の受賞者で、現在は日本と英国でデザイナーとして活躍するTangent吉本英樹氏によりデザインされたトロフィーが贈られた。

●「レクサス・デザイン・アワード」
2013年に創設されたレクサス・デザイン・アワードは、世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際デザインコンペティション。より良い未来を形成する力を持った作品を制作するデザイナーやクリエイターを支援することによって、社会に貢献するアイデアを育むことを目的としている。同賞は、世界的に認知された一流のデザイナーをメンターとして、提案したデザイン案のプロトタイプ化に取り組む貴重な機会を6組の入賞者に提供する。

「レクサス・デザイン・アワード2021」ファイナリスト

作品名:CY-BO 〈細胞の接合から着想を得た再利用可能な梱包材で、梱包以外にも多様な用途に活用可能〉

生物の細胞の接合から着想を得た新しい梱包材で、ピースを組み合わせることで、さまざまな形状に変化させることができる。何度でも組み替えて再利用でき、アイデア次第で小物やインテリアなど、梱包材以外の用途にも活用できる。

●受賞者名:阿部憲嗣氏(日本)
多摩美術大学でプロダクトデザインを専攻し、2013年に卒業。東京を拠点に活動するプロダクト・デザイナー。映像製品のデザインの仕事を行うかたわら、個人的なデザイン活動も展開。人間、自然、動物、そして地球のより良い未来の創造に関心を持ち、人類が直面している問題に対する美しい解決策を、デザインを通じて提案したいと考えている。

作品名:Heartfelt 〈離れていても相手の存在を感じられることで、孤独を和らげるデバイス〉

パンデミックの時代における、“人が存在すること”がもつ意味を探求し、ひとりでいることによる不安や精神的なストレスを和らげようとする。このデバイスが愛する人の鼓動を反映し、精神的なサポートや人と人とのつながりを促す。

●受賞者名:ゲイル・リー氏(ニュージーランド)&ジェシカ・ヴェア氏(トンガ/活動拠点 : ニュージーランド)
オークランド工科大学でクリエイティブテクノロジーの学士号を取得し、同修士号の取得を現在目指すユニット。人々の助けになる意義ある作品の創作や、異なる分野・実践の場を繋ぐコラボレーションの促進に熱心に取り組んでいる。

作品名:InTempo 〈ストレスを感じる状況で、気持ちを落ち着かせることを助けるスマートフォンカバーとアプリ〉

人前や公の場での精神的な不安感(パニック障害、社交不安障害など)に苦しむ人を支援するためのスマートフォンカバーとアプリ。音楽のリズムに合わせて、カバーの特定の部分に触れることで、今置かれている状況から意識をそらし、気持ちを落ち着かせることができる。

●受賞者名:アリーナ・ホロヴァチュク氏(ウクライナ)
キエフの国立大学で建築情報技術の研究を続ける若手建築家。人間の感情と、人間が世界をどう捉えているかを重点に置きデザインにアプローチする。

作品名:KnitX 〈ジェスチャー・音・触覚に反応する、インタラクティブな電子テキスタイル〉

日常生活で用いる繊維に、ジェスチャーや音、触覚に反応する機能を組み込むことで、触覚やジェスチャーに反応して音楽を奏でることができる布や、ダンスと音楽が共鳴するインタラクティブなカーペットなどを制作。

●受賞者名:イルマンディ・ウィチャクソノ氏(インドネシア/活動拠点:米国)
電気・テキスタイルのエンジニア兼デザイナー。現在、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの博士課程在籍中。人間とコンピューターのインタラクションなど、さまざまなアプリケーションに対応するテキスタイルベースの電子工学の開発に焦点を当て、研究を行っている。

作品名:Portable Solar Distiller 〈持ち運び可能で高度な技術を必要としない、太陽光を活用した蒸留装置〉

太陽光を活用して汚れた水や海水を蒸留するためのソリューションで、高度な技術を必要としないようデザインされている。新鮮な水を提供すると同時に、人々が集い日差しを避けるためのコミュニティ建築の役割も果たす。軽量で多様な構造は、地域の環境や人々のニーズに応じて多様な素材、方法で制作することができる。

●受賞者名:ヘンリー・グロガウ氏(ニュージーランド-オーストリア/活動拠点:デンマーク)
コペンハーゲンにあるデンマーク王立芸術アカデミーを卒業。修士課程では建築と極限環境を専攻し、さまざまな場所に遠征し現在と将来の地球規模の課題を探求した。現在はコペンハーゲンのデザイン会社GXNで建築家として働いている。

作品名:Terracotta Valley Wind 〈電車による風力を活用したテラコッタ素材の気化熱による、地下鉄の駅構内向け冷却システム〉

テラコッタ素材による気化熱を利用して夏場の地下鉄駅構内を冷却させるシステムで、エネルギー消費の削減に貢献。安価で入手しやすく、水分を素早く蒸発させるテラコッタの特質と、列車がホームに入ってくる際に発生する風力という、これまで利用されていない資源に着目した。

●受賞者名Intsui Design(シンガイ・カク氏、ホカ・セイ氏、イチライ・ロ氏、ウ・チョウ氏)(中国/活動拠点:日本)
東京を拠点に活動するプロダクトデザイングループ。多摩美術大学・統合デザイン学科で修士課程に在籍中の4名より成る。人々の直感と、モノや環境に対する自然な反応に焦点を当て、人間の潜在意識的な行動とデザインの関係を探求する。

●レクサス公式WEBサイト「レクサス・デザイン・アワード」

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