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自動車エンジニアとは|仕事内容や必要なスキル・資格、年収について

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近年、自動車エンジニアの需要が増加しています。これには自動運転などデジタル化への転換に伴うAI(人工知能)に対応する技術が急務とされている背景があります。

この記事では、自動車エンジニアという職業に関する情報を網羅的に解説します。これから自動車エンジニアを目指す方や自動車エンジニアとしての転職をご検討されている方は、参考にしてください。

自動車エンジニアとは

自動車エンジニアとは、自動車メーカーで車の本体やパーツの研究開発を行う職業のことです。自動車エンジニアは各パーツごとに担当者が存在し、繰り返し試験や評価を実行しています。

試作が完成したところで製造プロセスや設計スケジュールを組み立てた上で生産準備に入ります。

ポイント

  • 自動車エンジニアの仕事内容
  • 自動車エンジニアのやりがい
  • 自動車エンジニアに向いている人

自動車エンジニアの仕事内容

自動車エンジニアがまず始めることは、どのような車を作るのかということからイメージします。その上でどのパーツを使用して作るのかを記した基本設計を作成し、それを具現化できるよう細やかな設計を行います。

自動車エンジニアの仕事内容は、主に以下4つの流れになります。

  • 基本設計の作成後詳細設計を行う
  • 実際に開発を行う
  • 問題がないか試験を実行
  • 試験結果による不具合を改善・評価

上記3と4の試験は、何度も繰り返し実行する必要があります。それには車という乗り物が人の命に関わる乗り物であるため、不具合があれば100%改善するまで試験を行う必要性があるためです。

自動車エンジニアのやりがい

自動車の製造開発には、ボディやシャシー・エンジン系統や内装・足回りなどの各部門を通し、大変多くの人が関わります。それら多くの開発者たちが1つのチームとなりものづくりに専念することにより、新たな自動車が出来上がります。

製造プロセスにおいては、各部門の担当者とのコミュニケーションから新たなアイデアを得たり、良い刺激を受けたりすることもあります。そして試験を重ねた結果自分たちで作り上げた自動車を見たときには、ものづくりに対する楽しさや喜びを感じるはずです。

こうしたポジティブな感情こそが、自動車エンジニアとして働く上での大きなやりがいになるでしょう。

自動車エンジニアに向いている人

自動車エンジニアは、始めから誰にでもできる職業というわけではなく、人により向き不向きのある仕事です。自動車エンジニアに向いている人というのは、もともと自動車が好き、乗り物が好きな人・ものづくりが好きな人などに最適な職業となっています。

実際に現役の自動車エンジニアとして活躍する方たちにも、自動車が好きで、ものづくりが好きだという方が非常に多い傾向にあります。

自動車エンジニアの平均年収

日本政府の統計データに基づいた給与情報専門サイトによると、自動車開発の平均年収は正社員が約506万円となっています。

サラリーマンの平均年収が461万円であることと比較をすると、自動車エンジニアの平均年収はサラリーマンの平均年収よりも、さらに高い水準にあることが分かります。

また派遣社員の平均時給は1,890円で、アルバイトとパートの平均時給は998円となっています。同専門サイトでは、勤務先やキャリア・求められる技術力によっても大きな差があるとしています。

また地域別の平均年収を比較すると、最も高い水準にあるのが関東地方で、その中でも特に神奈川県が548万円と最も高い水準に位置しています。(出典:自動車開発関連の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス 給料ナビ

また厚生労働省の職業情報提供サイトでは、自動車開発技術者の労働条件の特徴について、以下のように定めています。この仕事を深く知る上で、参考になるかもしれません。

「勤務先は自動車完成車メーカーかティア1サプライヤーであり、就業する地域は自動車メーカーが集中する関東、中部に多い。開発拠点が複数ある場合は転勤もある。スタートアップ企業が自動運転の社会実証実験を行っている場合もある。

就業者数はどこまでを自動運転開発エンジニアとするかにもより、就業者人数の統計調査等もないが、大きな完成車メーカーでは1社で数千名規模のエンジニアがおり、ティア1サプライヤーにもそれぞれ数百名規模のエンジニアが居る。現状では男性の割合が多い。

就業者は30代から50代が中心であるが、年齢層は幅広い。雇用形態は多くは正社員であるが、派遣の技術者や協力会社の技術者が出向し、開発に参加することもある。賃金は社内規定による月給制が多い。

通常の朝から夕方までの勤務であるが、多くはフレックスタイム制や裁量労働制をとっている。休日は週休2日制が徹底されているが、開発の完了間近、また、開発に遅れが生じた場合、問題点が見つかった場合など、残業が多くなることもある。長期連続休暇の制度を持つ会社もある。
 
自動運転に関する法律やガイドラインの整備が国の内外で進められており、その展開に合わせ、また、それよりも先をいく技術開発が行われている。自動車は輸出、現地生産の比重が高いため、国際的な、あるいは各国の法律やガイドラインの整備が開発に影響する。

自動運転はレベル1(運転支援。自動ブレーキ、車線からはみ出さない等)、レベル2(特定条件下での自動運転。車線を維持し前の車に追従等)、レベル3(条件付き自動運転。

この条件以外は人間が操作)、レベル4(高速道路、限定地域等特定条件下における完全自動運転)、レベル5(完全自動運転)に分けられるが、現在、レベル2までは多く一般市販車で可能であり、レベル3の自動運転を実現した車の販売も始まっている。

自動運転の技術は交通の安全性も高めることから、より安全でよりレベルの高い自動運転を巡って、世界各国の自動車メーカー、サプライヤーが競い合っており、開発の成否が各社の販売シェアを大きく左右し、さらには各国の自動車産業の盛衰にも繋がる。」(引用:自動運転開発エンジニア(自動車)|職業情報提供サイト「jobtag」

自動車エンジニアになるには|必要な知識・スキル

多くの自動車メーカーで需要の高い、自動車エンジニア。この自動車エンジニアになるには、一体何をすれば良いのでしょうか。ここで、自動車エンジニアに必須とされる条件を、一つひとつご紹介します。

ポイント

  • 自動車エンジニアに必要な知識・スキル
  • 自動車エンジニアを目指せる大学・学部
  • 自動車エンジニアにおすすめの資格

自動車エンジニアに必要な知識・スキル

各専門分野に特化した人材の多い自動車メーカーのエンジニアには、工学系の知識が必須となっています。そのため、機械工学や電気工学などを学べる大学や短期大学・専門学校を卒業することが望ましいとされています。

また自動車エンジニアに有効であるとされる適切な資格の取得も、就職活動や転職活動の上で有利に働きます。

自動車エンジニアを目指せる大学・学部

進学情報専門サイトによると、自動車開発・設計を目指せる大学や短期大学・専門学校は、全国に42校あります。前述のように工学系の分野が主となり、学部の大多数が工学部となっています。(参考:自動車開発・設計を目指せる大学・短期大学(短大)の一覧|スタディサプリ

また同専門サイトでは、専門学校の場合には全国に21校あり、自動車整備科や自動車整備士コ―スなどが設置されていると公表されています。(参考:自動車開発・設計を目指せる専門学校の一覧|スタディサプリ

どの学校に進学したとしても、自動車エンジニアを目指せることは、間違いありません。もし自動車エンジニアの道を真剣に目指すのであれば、まずはこれらどこかの学校に進学することを目標にしましょう。

自動車エンジニアにおすすめの資格

就職活動や転職活動で有利になる資格には、自動車整備士資格や車体整備士資格などがあり、どちらも国家資格となっています。

大学や短期大学・専門学校に入学して資格を取得するという方法の他には、自動車エンジニアになるための近道として、自動車整備士養成学校に入学するという方法があります。
また自動車整備士資格や車体整備士資格に加え、CADや基本情報技術者などの資格も取得していると有利です。

自動車エンジニアの将来性|需要や給与面

自動車は、人々の暮らしに欠かすことのできない乗り物です。今後の自動車エンジニアは、AI(人工知能)に対応できる技術力が必須となります。

この背景には、AI(人工知能)を搭載した自動車の実用化という側面において、そもそもエンジニアの数が今現在も不足し続けていることが該当します。

これらの事実だけでも、自動車エンジニアの将来性や需要は大変大きいと予測されています。また自動車エンジニアの年収は、サラリーマンの平均年収と比較をしても、さらに高い水準にあり、技術力や昇格などによって年収1,000万円を超えることも可能な職業です。

これらのことから自動車エンジニアの未来は明るく、個々の努力次第で年収のさらなる向上も期待できる分野にあることが分かります。

自動車エンジニアは転職しやすい?

自動車業界は自動車エンジニアにかかわらず、転職しやすい傾向にあります。この理由には、自動車業界は市場規模が大きく業種も数多く存在することから、通年採用や未経験採用も積極的に行える環境にあることが挙げられます。

勿論技術や知識を保有するエンジニアと未経験のエンジニアでは、転職のしやすさは異なりますが、どの自動車メーカーも技術や知識を持つエンジニアであれば、その実績から信頼して採用をします。

また未経験の場合であっても、自動車整備士の資格さえあれば採用されやすくなります。そのため、もし自動車エンジニアへの転職を未経験から希望する場合には、まずは自動車整備士の資格を取得されることをおすすめします。

この他自動車メーカー側から、定期的に未経験エンジニアの募集をかけることがありますが、このような場合には入社後に数か月程度の研修があることが大多数だと考えておくと良いでしょう。

自動車エンジニアに関するまとめ

今回は、自動車エンジニアという職業についてご紹介しました。自動車エンジニアは、今後さらなる需要の増加が期待されている分野でもあります。

そのため、AI(人工知能)に対応する能力も当然のように求められるため、自動車エンジニアへの転職を希望する未経験者の方は、大学や短期大学・専門学校などで必要な知識と技術を身に付けたり、専門資格を取得することから始めましょう。

転職後の能力次第では、昇給も十分に望める業界であるため、将来性のある職業として期待されています。未知の可能性を秘めた自動車エンジニア。興味のある方は、ぜひ一度転職サイトで検索されてみることをおすすめします。

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