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DS X E-TENSE 左右非対称で登場! 2035年ってこんなクルマ!!【パリモーターショー2018速報】

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DS X E-TENSEを前から見たところ。こうして斜めに見ると分かりにくいが、ラジエターグリルは左側に寄っている。ドアの開き方が異なるもの、それぞれの機能性に呼応したもの。

2035年という未来の車を提案したのが、PSAグループのDSブランド。プジョー、シトロエンとは異なるハイエンドのモデルを提供するDSだが、ここで提案されるのは異なる価値の融合だった。

 あまりに衝撃的だったのが、PSAグループのプレミアムブランド “DS”から登場したコンセプトカー“DS X E-TENSE”だ。なんとこのモデルは左右非対称。そして登場が想定されるのは17年後の2035年。

 結構先の話だが、こうした未来を想定することで、目標に向かうというのも一つの方法。また、この中に埋め込まれた造形や素材、色使いといった多くの提案に対し、市場がどういう反応を示すのか? といった点がコンセプトカーと次期モデルをつなぐ重要な役割を担っているともいえる。

 しかし、実際には見えているものがすべてではない。ここからのメッセージを受け取ることで、DSの考えている未来が見えてくる。

天井に映った像を反転して見るとこんな感じ、フロント&リヤがオフセットしていることがわかる。これは個性を特化したもので、必ずしも非対称デザインを狙っているわけではない。

 つまりはドライバー、パッセンジャー双方のニーズに特化させるクルマ作りということだ。ドライバーにとっては限りなく、リアルでダイナミックな世界。エクステリアまでを非対称にしたのは、つまり左側にいるドライバーを中心としたエクステリアの実現で、常にドライバーにとって全方位が均等に掌握しやすい環境として実現されることを意味している。たとえ左側にいても、全く異なることのない左右の車両感覚。そんなものを実現したいという思いが、この造形から読み取ることができる。

前から見る。DSのアイコンとなるいくつかのテーマが継承され、また新たな造形手法にもトライ。さらに運転席はオープンエアとなっているが、それはよりリアルな走行フィーリングを体感できる存在とすることの宣言でもあるだろう。

 パッセンジャーにとっては、限りない快適性の実現。超ハイレベルのポテンシャルを発揮する環境下にあっても安堵感のある空間を実現することだ。それも隔絶するのではなく、このダイナミックな空間をリアルに感じながらもたおやかに感じられること、そのゆとりの空間が見えてくる。

 しかし問題は、この両者の空間が隔絶されていることだろう。もちろん電子デバイスによるコミュニケーションなどはいかようにも語ることができるが、構造や造形の中での提案がない点、ここにこれからの課題があることも教えてくれたと思う。

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