車名の由来と変遷 ボルクヴァルト Borgward
- 2019/12/26
ドイツの自動車メーカー。カール・ボルクヴァルト(Carl F.W. Borgward)とウィルヘルム・テクレンブルク(Wilheim Tecklenburg)が1920年に共同出資で設立した工房がルーツ。1939年に初めてボルクヴァルトの名称が商品に使用され、以降、社名および商品名がボルクヴァルトに統一された。戦後は高級車市場に進出するなど積極的な拡大策を打ち出したが、1961年に経営破綻した。2008年に新しいボルクヴァルトAGが創業者の孫の手で再興され、中国国営の北京汽車集団傘下の商用車メーカーである北京福田(Foton)汽車が資本参加した。北京汽車集団は2009年にスウェーデンの旧サーブ・オートモーティブから乗用車「9-5」の知的財産権を買収しており、新生ボルクヴァルトはこのプラットフォームを使用して設計された北京汽車のSUV「紳宝 X65」をベースにしている。2015年のIAA(フランクフルト・モーターショー)で量産型SUV「BX7」が発表され、翌年にはやや小型のSUV「BX5」も発表された。「BX7」の量産は北京福田の工場を改修して2016年に始まった。しかし北京福田汽車は、2018年10月に「保有するボルクヴァルト株の3分の2を売却する」と発表した。背景は販売不振にあり、2018年に入って工場稼働率は大きく低下していた。株の売却先は2018年12月末現在、まだ決まっていない。
-大車林