エンジン ウォーターインジェクション Water Injection System
- 2019/12/20
吸気マニフォールド内に微量の水を噴射する技術。噴射された水は吸気ポート周辺の熱によって気化するため、この気化潜熱を利用して燃焼温度を下げ、ノッキング(不整着火)を防いだり冷却損失を改善したりすることができる。加速時や高速巡航時に用いられる。また、水:H2Oには燃料分子と同様に水素が含まれており、これを燃焼に用いることで燃費改善の効果にも期待できる。かつてレシプロエンジン航空機では、離陸時や急加速時に水とメタノールの混合液を燃料とともに噴射していた。自動車では使用例があまりなかったが、2016年に独・ボッシュが最新のガソリン直噴エンジンに利用する技術として完成させ、BMWの乗用車に採用された。周辺技術の進歩によって再び脚光を浴びている技術である。
-大車林