ドライブトレイン 48V電源 48-Volt Electricity System
- 2019/12/26
自動車の電源は現在、大型商用車を除くとほとんどが12V(ボルト)である。Vは電圧を表す単位であり、電気を押し出す力の強さを表す。数字が大きいほど電気を流す力が大きい。計算式は「V(電圧)=I(電流値)×R(抵抗値)」である。ここで言う抵抗値は「電線の太さ(細さ)」に置き換えることができる。発電所から遠く離れた場所に送電する場合には電圧を高くして電線を細くし、電流値を低く抑えて送電するほうが送電による損失が少なくなる。車載電源の場合も低損失を追求するには電圧が高く電流が小さいほうが有利になる。ただし、一般に瞬間電圧60V以上が高電圧に分類され、より高い安全機能が必要になるため、60Vを超えない範囲での高電圧化がコストと扱いやすさの上でも現実的である、と言われている。
近年、欧州では小型モーターを48V電源で駆動するマイルドハイブリッドシステムの採用例が増えつつある。12V電源使用時よりも出力の大きなISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を使えるため、より大きな燃費改善効果が期待できる。