トヨタも注目のブロックチェーン3.0が自動車業界を変える!?
- 2018/03/09
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MotorFan編集部

ブロックチェーン技術を開発するKaula(カウラ)と自動車関連スタートアップベンチャーのAZAPA(アザパ)が、車から得られるデータを、ブロックチェーン技術を使う管理システムを共同開発すると発表。
両社で開発するのは、バッテリー残存価値などをブロックチェーンで管理する技術で、いわばブロックチェーン3.0。
改ざんが事実上不可能と言われるブロックチェーン上に、電気自動車の電池状態や使用履歴を追える仕組みを構築出来るようにする、車業界としては初めての試みと言える。
開発を通じて車から得られるデータ収集の基盤の確立を目指し、他の企業にも開放して活用を促す計画となる予定。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンとは、Bitcoin(ビットコイン)のトランザクションを、時系列順に表示するための記録のことをいい、ブロックチェーン上では全てのユーザー間における取引情報を確認することが可能な仕組みである。
ブロックチェーン3.0とは、ブロックチェーンを金融以外の分野、例えば行政や、健康、科学、カルチャーなどに応用していくことを目指す。
特に3.0については今後もたくさんのサービスに利用されていくことが予測されている。
現在の車業界の開発、研究の現状
自動車業界では、全世界で自動運転に向け日々開発・研究が進められている。
開発する中で今、2つのトレンドが生まれていると言われているが、1つは【完全自動運転時代】を見越した開発テーマの推進となる。移動時の快適さや安全確保にフォーカスした開発と言える。
もう1つが、常時ネット接続している【コネクテッドカー】。ネット接続機能を前提とした技術を用いて、自動運転車に新たな価値や利便性をもたらすための開発を行っている。
すでに参入している自動車業界でのブロックチェーン3.0事例

・ドイツの自動車部品サプライヤーZF Friedrichshafen(ZFフリードリヒスハーフェン)が金融機関のUBS、技術開発企業のinnogy Innnovation Hubと共同でブロックチェーン基盤技術とする新しい電子マネーサービス【Car eWallet】を開発中。有料道路や駐車場、充電料金などの支払いに利用することを目指す。【Car eWallet】は鍵の役割を持たせることも出来、第三者が自動車にアクセスする権利を譲渡する用途でも使えるもの。このため、カーシェアリングや配達サービスの実施と決済にも利用可能となる。
・ブロックチェーンの特徴、記録データの改ざん不可の特徴を生かして、ドイツのボッシュ(Bosch)が承認機関のTUVRheinlandと共同で【遅メーターの改ざん防止技術】を開発しています。この技術はスマホアプリと連携させて正確な総走行距離を手元で確認出来るように。
・トヨタAもブロックチェーン技術を取り入れようとしている。実際、「イーサリアム」の活用に共同で取り組む企業連合である「エンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(EEA)」に参加も果たしている。
トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)の最高財務責任者は「安全かつ信頼性の高い自動運転車を実現するためには延べ何千億キロもの人間による運転データが必要です。ブロックチェーン・テクノロジーを用いた分散台帳システムは個人オーナー、企業の運行管理者、自動車メーカー間での安全な情報共有を可能にするでしょう。自動運転車の安全性、効率性、利便性が広く利用されるようになるという目標への到着を早めることが期待されます。」と発言している。
また、上記のTRIはマサチューセッツ工科大学(MIT)とも提携して、MITデジタル通貨イニシアティブの責任者は、「ブロックチェーン・テクノロジーを用いて、ユーザーが自らの運転データを確実にコントロール出来るプラットフォームを開発するプロジェクトに、トヨタが深くコミットすることになったのは喜ばしいことです。安全かつ信頼性の高い自動運転車の実現に向けてさらに一歩を踏み出すために、業界の他のメンバーもこのプロジェクトに参加するよう我々は期待しています。」と述べている。
自動運転車を実現する為に技術的要素として、AIとブロックチェーンというキーワードが良く出てくるように。仮想通貨や金融系でブロックチェーンと言う言葉を聞くようになったが、ブロックチェーンには様々な分野で利用する事が可能で、利便性をもたらすもの。今後、どの分野でブロックチェーンの技術が使われるか楽しみになってきている。
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