電動パワーステアリング(EPS)で培ったアシスト技術を生かしジェイテクトが自立推進歩行器を開発
- 2019/12/20
- Motor Fan illustrated編集部

ジェイテクトは11月19日、2019年の中間決算報告と新規事業戦略についての記者説明会を開催した。TEXT&PHOTO:野崎博史(MFi)FIGURE:JTEKT
ジェイテクトは11月19日、2019年の中間決算報告と新規事業戦略についての記者説明会を開催した。
冒頭で、自動車業界のトレンドである「CASE」対応について言及。例に漏れず、ジェイテクトもCASEに対する研究開発費への投資が増えているということだが、強みであるアシストやトライボロジー(摩擦)技術を生かせる「A(自動運転)」と「E(電動化)」に特化して、商品開発を進めていくと説明。自動運転では、アクチュエーターメーカーとしてだけでなく、ステアリング制御のキモとなる「判断」が貢献すると見込んでいる。
電動化において、ジェイテクトはモーターと電池の増加、エンジンの小型化が進むと予測する。ステアリング、軸受、駆動系部品など、4つのすべての事業領域で電動化に対応するソリューションを用意しているが、なかでもEVの駆動モーターの油冷装置に必要な電動オイルポンプや、電動ユニットの小型化や高速回転化に対応したベアリングの需要は高くなるとし、期待を寄せているという。
目玉となる新規事業戦略では、「人と機械の調和」を方針として掲げ、その第一弾では、現場作業の負担軽減を目的としたパワーアシストスーツ「J-PAS」を2018年に販売を開始。今回はその第三弾として、開発中の自立推進歩行器「J-Walker」を発表した。ステアリングで培った安全とアシスト技術を生かした、歩行器と利用者が「近すぎず、離れすぎず」の適切な距離を保てるのが特徴で、歩行改善のトレーニングをサポートする。2020年の販売開始を目指している。

リチウムイオンキャパシタの量産を開始

〈EDITOR'S EYE!〉生き残りをかけた企業統合かコア技術を新規事業へ拡大か
OEMメーカーへの売価水準ダウンを原価改善でカバーできなかったことが響き、苦しい決算となったと報告があった。これは他のサプライヤーも同じで、統合再編によって乗り切る流れがあるいっぽう、強みであるコア技術を新規分野に生かす視野の広さも重要だ。
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