内燃機関超基礎講座 | なぜ止める? フォルクスワーゲンの気筒休止[ACT]の仕組みと効能
- 2020/09/07
-
世良耕太

1.4 TSI(EA211)の高機能版に載せられているフォルクスワーゲンの気筒休止システム:ACT。どのように運転と休止を使い分け、作動させているのか。
TEXT:世良耕太(SERA Kota)
アクティブ・シリンダー・マネージメント(ACT)は燃費向上技術のひとつで、103kW仕様の1.4TSIと組み合わせられる。2011年のフランクフルトショー(IAA)などで技術の紹介はあったが、エンジンに実装されるのはEA211が初めて。内燃機関のみのバリエーション中トップエンドの仕様となる。


ACTはエンジン回転数が1250~4000rpmの範囲にあり、なおかつ発生するトルクが25~100Nmの低中負荷域で作動。2番および3番シリンダーをシャットアウト(吸排気バルブが閉じたままの状態を保つ)し、2気筒で運転する。これによりEUドライビングサイクルで0.4ℓ/100kmの燃費向上に寄与するという。



3速もしくは4速ギヤを選択して50km/hをコンスタントに走行した場合は1ℓ/100kmの燃費向上効果、5速70km/hで定常走行した場合は0.7ℓ/100kmの効果があると説明する。ACTのアクチュエーターを載せたシリンダーヘッドはモジュール構造による設計。

|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費が劇...
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形往復...

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に洗練...
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこそ光...
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4とリフ...
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計ってみた...
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chapter2...

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善手法...

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエンジン...

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えてくだ...

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレインだ...
3分でわかる! クルマとバイクのテクノロジー超簡単解説

3分でわかる! スーパーカブのエンジンが壊れない理由……のひとつ...

3分でわかる! マツダのSKYACTIV-X(スカイアクティブ-X)ってな...

スーパーカブとクロスカブの運転が楽しいのは自動遠心クラッチ付...

ホンダCB1100の並列4気筒にはなぜV8のようなドロドロ感があるのか...

ホンダ・シビック タイプRの謎、4気筒なのになぜマフラーが3本?
