[ジュネーブ・モーターショー2018] メルセデス・ベンツのピックアップ、Xクラス。V6ディーゼル搭載の最上級グレード、X350d 4MATICを世界初公開
- 2018/03/04
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MotorFan編集部
間もなく開催されるジュネーブモーターショーで、メルセデス・ベンツはパワフルなV型6気筒ティーゼルと4MATIC4輪駆動システムを搭載したメルセデス・ベンツXクラスの最上級グレード、X350d 4MATICを世界初公開する。
メルセデス・ベンツXクラスは、最大積載量が1トンクラスの中型ピックアップトラック。メルセデスンベンツ・ブランド初のピックアップトラックだ。Xクラスは、ダイムラーと、ルノー日産の協力関係を生かして開発された。日産の新型『NP300ナバラ』と、車台などの基本構造を共有している。
X350d 4MATICは190kW(258hp)の出力、550Nmの最大トルクを誇る。0-100km/h加速は7.9秒の性能。4輪駆動システムがウェットや冬の道路などのさまざまな路面での高い安定性とダイナミックさを保証する。
ボディサイズは、全長5340mm、全幅1920mm、全高1819mm、ホイールベース3150mm。
X350d 4MATICのトランスミッションは、7速オートマチック・トランスミッション “7G-TRONIC PLUS”。ステアリングホイールのパドルシフトやECOスタート/ストップ機能ボタンで調整・変速ができる。個人の運転の好みに合わせたDYNAMIC SELECTもスタンダードで含まれている。
同モデルは2018年中ごろ、ヨーロッパで53,360ユーロ (約695万円から。19%税含む) からの価格で販売が開始されるとのことだ。よりユーザーの好みに合わせるため、メルセデス・ベンツは同モデルには3種のリムデザインを含むさまざまなアクセサリーやオプションをつける予定だ。
Xクラスのパフォーマンスの素晴らしさはオフロードだけではなくオンロードでも発揮される。長いホイールベース、広いトレッド、そしてダブルウィッシュボーン式のフロントサスペンションで洗練されたデザイン。リヤでは部分的にリジッド化されたマルチリンク式で、前後共に入っているコイルスプリングがオフロードと変わらないダイナミックさをオンロードでも誇る。
圧倒的なパフォーマンスと素早いギヤシフト
190kW(258hp)の出力を誇るコモンレールダイレクトインジェクション機能付き3.0ℓ6気筒ディーゼルエンジン(OM642型)によってXクラスは強力なパワーを有する。 最大トルクの550Nmは1400~3200rpmと幅広い回転域にある。低速域から強力なトルクが使えるため、スポーツ走行だろうが長距離ドライブだろうが、さまざまなシナリオのなかでも静かで効率のよいドライブができる。エンジンには軽量デザインや俊敏なレスポンスを実現するための可変ジオメトリ機能付きターボチャージャー、そしてF1でも使用されている革新的なNANOSLIDEシリンダーコーティングが施されているなど、最新の技術が投入されている。
7G-TRONIC PLUS7速ATは変速時のロスが感じられないほどスムーズにつながる。上り道やオフロード走行、そしてけん引中などのシーンでよりスムーズなハンドリングが可能になる。7G-TRONIC PLUSは他にも低回転数や素早い変速が特徴となっており、燃費や騒音レベルなどの向上につながる。ステアリングハンドルでのパドルシフトで手動変速も可能だ。
DYNAMIC SELECTで選べる好みの走行モード
X350d 4MATICはピックアップカー系列では珍しい走行モード変更ができる。DYNAMIC SELECTでは静かで平穏な走行からスポーティーでダイナミックな運転まで、個人の好みに合わせた5つの走行モードが選べる。これらの走行モードが設定されるとオートマチック・トランスミッションの変速域やECOスタート/ストップ機能を自動的に調節するようになっている。
• 快適(Comfort [C]): 車をスタートさせて最初に設定されているモード。早い変速ポイントとやさしい加速で快適なドライブができる。
• エコ(ECO [E]): 7G-TRONIC PLUSが特に低速域で変速をする。
• スポーツ(Sport [S]):アクセルの入力に対してより早いレスポンスをするようになる。全回転域で変速するようになり、高回転域でもシフトチェンジを行なう。
• マニュアル (Manual [M] ): ステアリングでのパドルシフトで変速ができるようになる。
• オフロード(Offroad [O]):オフロード走行に適したモード。
ECOスタート/ストップ機能はオフロードモード以外すべての走行モードで働くようになっている。DYNAMIC SELECTはセンターコンソールの中央コントロールパネル上のスイッチから選択でき、マルチディスプレイ上でポップアップが表示される機能がついている。
さまざまな路面走行に適した4MATIC 4輪駆動システム
減速機およびロッキングディファレンシャル(オプション)つき4MATIC4輪駆動システムによって、Xクラスはさまざまな路面で最高のパフォーマンスを保証する。7G-TRONIC PLUSメイントランスミッションには2段階トランスファーケースがフランジ取り付けされている。星形のセンターディファレンシャルによって、前後40:60のトルク配分がなされている。リヤ寄りのトルクによってより安定した動きと加速時の確かなトラクションが得られるようになる。
4輪駆動システムは全部で3種類選択できる。よりダイナミックな性能を求めるための4MATモード、オフロードでのトラクションを上げるための4Hモード、そして減速比1:2.9の4Lモードがある。 制御された縦方向のデフロック (0-100%)、リヤアクスルのロッキングディファレンシャル、そして減速ギヤのコンビネーションがオンロード・オフロード両方でよいパフォーマンスを発揮する。
地上クリアランスは222ミリで45°までの傾斜を難なく上り、深さ60cmまでの水たまりや川も渡れる。車体自体は最大50°近くまでバランスをとれる。
最高級のオフロード性能
渡渉深度:600 mmまで
地上クリアランス:フロントアクスル202 mm リヤアクスル 222 mm
アプローチ角・デパーチャー角:前29°/24° 後 30°/25°
最大チルト:前 49.8° 後 49°
ランプブレークオーバーアングル:前20.4° 後 22°
選べる2種類のX 350 d 4MATIC装備
X 350 d 4MATICの装備は PROGRESSIVE と POWER の2セットから選べる。デザイン面や装備のグレードや機能などで違いがある。どちらもKeyless-GoとTHERMOTRONIC 2-zoneエアコンが標準装備されている。PROGRESSIVE装備セットでは17インチ6スポーク軽合金ホイール、シルバークロムメッキの空気口、革製のステアリング/パーキングブレーキカバー、インフォテイメントシステム、オーディオ20 USBと8スピーカーシステムなどがある。一方よりハイエンドなPOWER セットではクロムメッキ塗装のリアバンパーや18インチ6スポーク軽合金ホイール、LEDハイパフォーマンスヘッドランプ、ARTICO一枚革製のダッシュボード/シート、電動で調節可能なシートやマルチファンクション機能付きタッチパッドなどが装備されている。
Mercedes-Benz X 350 d 4MATIC
エンジン:OM642型:3.0 ℓ V6ディーゼルターボエンジン
排気量:2987cc
最高出力:190kW(258ps)/3400rpm
最大トルク:550Nm/1400–3200rpm
パワートレイン:4MATIC 4輪駆動リヤ寄りの40:60 トルク配分
トランスミッション:7G-TRONIC PLUS ステアリングでのパドルシフト、 ECO スタート/ストップ機能付き
燃費(NEDC都市部/郊外/複合):9.8km/ℓ、12.0km/ℓ、11.1km/ℓ
CO2排出量:237g/km
0-100km/h加速:7.9秒
最高速度:205km/h
他のシリーズにはない豊富なホイールデザインとアクセサリー
2018年3月より、Xクラス限定の新たなホイールや装備セットなどがオーダーできるようになる。17インチ6ツインスポークの黒色光沢塗装済み軽合金ホイールが PURE と PROGRESSIVEセットに、18インチ5ツインスポークの黒色光沢塗装済み軽合金ホイールと19インチマルチスポークホイールのグレー光沢カラーの軽合金ホイールがPROGRESSIVE と POWER ラインアップにあり、全部で7種類のホイールデザインが選べる。また、ロールバーなど豊富な種類のアクセサリーが選べる。収納スペースからアンダーボディプロテクションまで、個々のユーザーの好みや要望に合わせたオプション装備が選べられるとのことだ。
“Mercedes me”コネクト技術:ネットワーク機能付きのピックアップカー
“Mercedes me”技術はXクラスにも搭載されており、所有者は自身のスマートフォンで車を扱えることになる。ライブ交通情報、緊急通報システム、整備マネジメントなど、 “Mercedes me”のコネクトサービスの恩恵を受ける産業や分野は20以上だ。スマートフォンやパソコンから車両の現在位置・モニタリングなどが可能になり、“Mercedes me”専用アプリをインストールしていれば完全なドア・トゥ・ドアのカーナビゲーションが可能になるとのことだ。
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