アルファロメオの最強SUV、ステルヴィオ・クアドリフォリオ これはスーパーSUVの最右翼だ! 510psをたたき出すアルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオに試乗した
- 2019/02/10
- GENROQ編集部
アルファロメオの最高峰モデルだけに付与されるシンボル「クアドリフォリオ」。アルファ初のSUVとなるステルヴィオにこの名を冠した最強グレードが追加された。最高出力510psを発生する2.9ℓV6ツインターボを搭載し、ノルトシュライフェ7分51秒7という驚異のラップタイムを叩き出した最強SUVの実力を検証してみよう。
REPORT◉佐藤久実(SATO Kumi) PHOTO◉篠原晃一(SHINOHARA Koichi)
「クアドリフォリオ」はイタリア語で「四つ葉のクローバー」を意味する。そもそも、幸運のシンボルとして1923年からアルファロメオのワークスマシンに描かれたのがきっかけだ。その後、市販モデルの「最高峰」のグレード名として使われるようになった由緒あるネーミングなのだ。
ベースモデルに対して、オーバーフェンダーとし、フロント255/45R20、リヤ285/40R20の大径タイヤを装着する。室内に乗り込むと、インテリアにはレザーやカーボン、アルミといったマテリアルが惜しみなく使われ、上質でスポーティ、そしてイタリアンな雰囲気が満載でテンションが上がる。
2.9ℓV6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力510㎰/6500rpm、最大トルク600Nm/2500rpmを発生する。トランスミッションは8速ATが組み合わされ、駆動方式はもちろん4WDとなる。SUVらしからぬハンドリングは限定車のファーストエディションで確認しているが、これほどの強大なパワー&トルクを有し、さらにグランドクリアランスのある大きなボディをどう動かすのか、乗る前から興味深かった。
だが、セレクタレバーをDレンジに入れて走り出すと、見事なサスペンションチューニングに感心した。締まった乗り味ではあるが、常にタイヤが路面を捉えてくれる。大きな段差を乗り越える時の突き上げはあるものの、瞬時に収束するので不快さを感じない上質な乗り心地を実現しているのだ。もっとも、それは極めてスポーツカーライクであり、コンフォート志向のSUVとはまったくキャラクターは異なる。そして、スポーツカー同様、運転席が特等席であることは間違いない。
見事な足さばきに驚くも、クアドリフォリオのキャラクターを決定づけているのは、やはり12対1というクイックなステアリングのギヤ比だろう。SUVなのにこんなにもゲインを高くし、ステアリングを切った瞬間にピキピキと反応してしまうチューニング。ステアリングの入力に対して、ボディがユサユサと遅れて動けば乗りづらいが、クイックな反応にボディがしっかりと追従しているから見事だ。そして、高速道路では直進安定性に優れ、ステア操作でナーバスになることもない。
さて、ワインディングではドライブモードをN(ナチュラルモード)からD(ダイナミックモード)に切り替える。すると、アクセルレスポンスが高まり、パドルシフトを操作すれば小気味良く素早いギヤチェンジとなり、ゴキゲンなサウンドを奏でながらキレのある走りを披露する。車高やボディの大きさを感じさせない俊敏さだ。ブレーキは踏力でコントロールするタイプで、初期の制動力の立ち上がりにちょっとクセがあるので慣れを要するが、踏めば踏んだだけしっかり効く。
コーナーの進入では、ステアリングを切った瞬間ノーズがインを向く。普通はここから大きくロールしていくのだが、体感的にはボディが傾くのではなく真横に引っ張られているような感覚の旋回姿勢となる。この爽快な走りは、クルマ造りへの並々ならぬこだわりがあるからこそできている。たとえば、サスペンションやエンジンにはアルミを、ドライブシャフトにはカーボンを採用して軽量化を図っている。さらに50対50の重量配分を実現するなど、スポーツカーさながらの素性の良さが光る。
また、電子制御も秀逸だ。アクティブトルクベクタリングが左右のトルク配分を行い、アクティブサスペンションが減衰をコントロールしているが、ドライバーにとって違和感を覚えることががない。これはチューニングの妙だろう。
また、パフォーマンスの高さと同時に、“演出”のうまさもアルファロメオらしい。操舵感やエンジンサウンドにより、日常シーンでも絶対スピードが低くてもテンションを上げてくれる。ワインディングでDモードにするだけで非日常が味わえ、スポーツマインドが満たされる。ニュルブルクリンクで走り込みながらも、一般道でのちょうど良いチューニングの落とし所を心得ている。ステルヴィオ・クアドリフォリオは、SUVのカタチをしたスポーツカーでありドライバーズカーだ。
※本記事は『GENROQ』2019年2月号の記事を再編集・再構成したものです。
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
株式会社デンソーテン
ソフトウェア基盤技術開発・機能開発<車載ECU製品>
年収
400万円〜1100万円
勤務地 兵庫県神戸市御所通1丁目2番28号・本社...
この求人を詳しく見る
太平洋精工株式会社
生産技術/設備立ち上げ
年収
450万円〜750万円
勤務地 岐阜県大垣市岐阜県大垣市桧町450
この求人を詳しく見る
株式会社デンソーテン ソフトウェア基盤技術開発・機能開発<車載ECU製品>
年収 | 400万円〜1100万円 |
---|---|
勤務地 | 兵庫県神戸市御所通1丁目2番28号・本社... |
太平洋精工株式会社 生産技術/設備立ち上げ
年収 | 450万円〜750万円 |
---|---|
勤務地 | 岐阜県大垣市岐阜県大垣市桧町450 |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
アルファロメオ ステルヴィオ
2.2ターボ ディーゼルQ4 認定中古車保証 ディーゼルターボ DNAモード 赤革シート 18イ...
中古価格 361万円
アルファロメオ ステルヴィオ
2.0ターボ Q4ラグジュアリーパッケージ ホワイトレザー ディスプレーオーディオ AppleC...
中古価格 285.8万円
アルファロメオ ステルヴィオ
2.0ターボ Q4ヴェローチェ メモリー付本革シート&ヒーター アダプティブクルーズコントロール...
中古価格 476.1万円
アルファロメオ ステルヴィオ
2.0ターボ Q4ヴェローチェ 4WD 純正21インチアルミホイール バックカメラ パーキングセ...
中古価格 481.4万円
アルファロメオ ステルヴィオ
2.2ターボ ディーゼルQ4TI
中古価格 510万円
アルファロメオ ステルヴィオ
2.2ターボ ディーゼルQ4ヴェローチェ メモリー付本革シート&ヒーター アダプティブクルーズコ...
中古価格 510.8万円