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「逃げ得は許さない法律」、それが「放置駐車違反金制度」の実態だ! 駐車違反して放置駐車違反金を払わなかったら、実は「車検を受けられなくなる」だけでは済まされません!?【交通取締情報】

  • 2019/04/18
  • 「東新宿交通取締情報局」
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2006年に施行された「放置駐車違反金制度」。従来の駐車違反の常識が変ったと言っても過言じゃない。今までは駐車違反を犯した運転者が反則金制度の適用を受け、さらに行政処分により1~2点の基礎点数を科せられていたが、これ以降、使用者(所有者)が「放置違反金」を払えば、運転者は一切の責任を逃れられることになったからだ。では、もしその「放置違反金」を支払わなかったら、どうなるのか? 改めて検証してみよう。

「放置駐車違反金」を滞納すると、財産の差押えをくらう可能性もあり!

 2017年の放置駐車違反車両への「放置車両確認標章」取り付け件数は1,285,596件。その内、1,041,313人が放置違反金の納付命令を受け、残りの243,283人が正直に警察に出頭し、交通反則通告制度(青切符)を適用されている。以前、当コーナーでも「出頭しない方がお得」ということはお伝えしたが、未だに20%弱の人が反則金を科せられた上に1~2点の行政処分を受けているというのは驚きだ。

 ちなみに、通常は一時停止違反などの反則行為を犯しても「交通反則通告制度」(反則金制度)の適用を拒否し、正式裁判を要求すれば、書類送検されたとしても99%は不起訴処分(推定無罪)になりチャラになる(行政処分は逃れられないが)と言うのが現状だが、駐車違反の場合は、それでは終わらない。結局は、使用者(所有者)が責任を問われ、「放置違反金納付命令」を受けることになる可能性がのだ。

 で、その「放置違反金」だが、2017年の放置違反金滞納者は、全国平均で1.8%。なんと、20,000人近くが、違反金を滞納していることになる。では、そのまま滞納していると一体、どうなるのか?まずは、「放置駐車違反に対する責任追及の流れ」を見てみよう。

 というわけで、反則金の方は、最終的に裁判を起こされる可能性がある、というのは通常の流れだが、もし、不起訴処分となり運転者の責任を問うことができなくなった場合は、なんと、改めて使用者(所有者)の責任が問われることになるということが、この図からわかるハズ。

 さらに、「放置駐車違反金」を滞納すると、最終的に「車検が受けられなくなる」というのはなんとなく知っているとは思うが、督促状を受け取ったにもかかわらず、これを無視すると、なんと、「滞納処分」を受けることもある。要は、財産の差し押さえってやつ。TVやネットニュースで時々、報道されている、アレだ。「車検の期日がくるまでほっとこう」とか「どうせ次の車検前にクルマを手放すつもりだし」とか「250ccのバイクは車検ないから関係ないし」なんて高をくくっていると、突然、執行官が乗り込んでくるかもしれないということだ。

 とにかく、「放置駐車違反金制度」というのは、出頭しなければ反則金や行政処分(基礎点数)から逃れられるというメリットもあるが、実は、その基本コンセプトは「逃げ得を決して許さない」ということ。たかが駐車違反、されど駐車違反。やむを得ず駐車禁止場所にクルマを駐め、「確認標章」を取り付けられてしまったら、下手に抵抗せず、お金で済ましてしまったほうがいいのかもしれません。

注・使用者とは、車両の使用権限を有し、車両の運行を支配・管理する「車両の使用者」のことをいう。通常、所有者でもある場合が多い。

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