ベントレー・コンチネンタル GT コンバーチブル これこそ間違いなく最高峰ラグジュアリーオープンカーだ! ベントレー・コンチネンタル GT コンバーチブル
- 2019/04/28
- GENROQ編集部
先代モデルでも人気のあったコンバーチブルが、新型コンチネンタルGTにも加わった。ツイード生地を採用したソフトトップ、独立したトランクを持つノッチバックスタイルなどにより、そのエレガントさをさらに高めたGTC改め、GTコンバーチブルに試乗した。
REPORT◉西川 淳(Jun Nishikawa) PHOTO◉Bentley Motors
※本記事は『GENROQ』2019年5月号の記事を再編集・再構成したものです。
第三世代となって劇的に変わったコンチネンタルGT、とはいっても、心からそれに賛同していただけるのは旧世代から新世代へと乗り換えた、つまりは身をもって真実を体験した新型の現オーナーだけ、かもしれない。なるほど、見た目の雰囲気のみで判断すれば“あまり変わっていない”と思われても仕方はないだろう。基本的なデザインテーマ、特にエクステリアスタイル、は同じと言っていいからだ。
よく知る人ならインテリアが大きく変わったことをもって劇的に変化した、と言うかも知れない。確かに。いっそう豪勢になったうえ、特徴的なWウイングシェイプをやめて、コンサバティブなT型ダッシュボードとなった。これには事情があって、旧来のデザインテーマではカスタマーデマンドで大きくなる一方のモニター類を納めきれなくなったからだ。だがそれも、第三世代の進化の本質ではない。本当の価値は乗れば分かること。つまり、そのパフォーマンスの発露にこそあった。
実をいうと、そのことを外観から想像することは可能である。フロントホイールの位置が旧型に比べて135㎜も前進したため、フロントのオーバーハングが劇的に短くなっているからだ。しかも見た目に平べったい=ワイドな車体となっている。明らかにプロポーションがよくなった。その意味するところは何か。
端的に言って、ハンドリング性能が圧倒的に向上している。よくできたGTとしてその名を馳せた旧世代のコンチネンタルGTも、ことハンドリング性能に関しては、苦労に苦労を重ねて何とか高みを目指し続けてきた。モデル末期に必ず登場したスーパースポーツなどはその際たるもの。けれども根本的にはフロントヘビーの特徴がはっきりと感じられるハンドリングから脱せられずにいた。電子制御4WDを駆使することで、度重なるパワーアップに耐えてきたようなものだ。
それももう限界だったということだろう。三世代目へと進化させるにあたり、ベントレーは重大な決意を下す。アウディA8系からポルシェ・パナメーラ系へのプラットフォームチェンジだ。ベースがFRとなり、フロントアクスル位置を前進させた。その結果、ハンドリングを中心にスポーツカーとしての性能も大幅にアップしたというわけだ。GTC改めGTコンバーチブルが追加されて、“前進したフロントアクスル”がスタイル的にいっそう貢献することにな
った。
従来型GTCは、クーペの特徴的なキャビンスタイルを失うことで、やや腰高なイメージが強調され、しかも前後のオーバーハングが長く、クーペよりも落ち着きのないデザインになってしまっていた。新型は違う。
真横から見ると、タイヤ位置のバランスがいい。ロングノーズが強調され、しかも特徴的なリヤのフェンダーラインがいっそうエレガントに映えている。ドロップヘッドでありながら、ロングノーズ&ショートデッキの強調された、美しいスポーツカーシェイプを手に入れているのだ。
パワートレインにクーペからの変更はない。気になるコンバーチブル化に関しては、同時設計とすることでリヤの足まわりやボディフロアなど変更点は最小限に留まる。
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