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トヨタ86:鈴鹿の高速コーナー130Rではなんと30km/hものボトムスピードの差が出た! GTウイングの有無でコーナリングスピードはどれくらい変わるのか?〈ings86でエアロパーツの効果を佐々木雅弘選手が試す:第3回目>

  • 2019/05/09
  • レブスピード編集部
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リヤウイング装着にはマウント位置と横剛性が重要。イングスではトランク両サイドにステーを設置。そのステーは内側に傾けた台形マウントとして剛性を高める

フルエアロが装着されたイングスの86にて、空力パーツの効果を実証する企画の第3回目。鈴鹿サーキットにて、GTウイングの有無でどれくらいコーナリングスピードが変わるのか試してみる。テスターはレーシングドライバーの佐々木雅弘選手だ。

まずはこれまでのテストを見てから先に進んでほしい

第1回 ウイングの後端につけるガーニーフラップの効果を実証テスト

第2回 GTウイングを極端な角度まで立てると最高速はどれくらい落ちる?

Test4 GTウイングの有無でどれくらいコーナリングスピードが変わるのか?

GTウイングを外した状態。フロントはエアロを装着しているので前後バランスが変わってきそうだ

Test4 GTウイングを外した状態
ラップタイム 2'29.816
最高速 206.68km/h

最高速は3km/hも伸びたが、ラップタイムは約4秒もダウン!

フロントのエアロは装着したままなので、GTウイングレスにするとオーバーステアが顕著に。大幅にタイムダウンしてしまった

 テスト 4ではGTウイングを取り外して走行した。結果は予想通り。ウイングレスによりフロントダウンフォースが高まるアンバランスさから、オーバーステアが顕著な状態となってしまった。トラクションを考えても、GTウイング装着は重要だ。

デジスパイスによる走行データの比較。赤線はTest1でのフルエアロ状態。青線はTest4のGTウイングのみなしの状態

 上の走行データは鈴鹿の1コーナーからS字を抜けるセクション。トップスピードこそ空気抵抗の少ないウイングレスが有利となっているが、挙動の不安定さがコーナリングでのボトムスピードを悪化させ、フルエアロを上回ることができない。トラクションがかかりにくいばかりかオーバーステアが顕著で区間タイムで勝てないのだ。

130Rではなんと30km/hものボトムスピードの差が!

 挙動の不安定さがもっとも不利になるのは高速コーナー。上の130Rのデータでは、フルエアロの189.91lm/hに対して、GTウイングレスだと163.36km/hまでボトムスピードが落ち込んでしまった。前回の「極端なウイング角度の変更」でもここまでの差はつかなかったため、いかにリアのダウンフォースが重要なのかわかる。

 問題は一瞬のボトムスピードだけではない。130Rで車速を落としすぎてしまうと、NAではシケインまで車速を回復させるのは難しい。ラップタイムに大きく差が出る要因となっていた。やはり、GTウイングの効果は絶大だった! 

 次回は最終回。ここからエアロを外したノーマル外装状態と、そこにGTウイングのみ装着した状態での結果をお伝えしよう。

■取材協力 イングス TEL0744-42-0611 https://ings-net.com/

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