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これが最後のFRホットハッチ!? BMW M140iの魅力を振り返る

  • 2019/06/12
  • 大音安弘
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BMWのエントリーモデル、1シリーズ最強モデルとなるM140i。撮影車は特別仕様の”Edition Shadow”だ。

ついにBMWのコンパクトハッチバックモデル「1シリーズ」の次期モデルがFF化されることが、正式に発表された。そこでBMWのこだわりが生んだこのFRハッチバックにフォーカス。そこで世界的にも最後の直6ホットハッチとなるであろうM140iに試乗し、その魅力に迫ってみた。

REPORT&PHOTO●大音安弘(OHTO Yasuhiro)

 BMWのFF化は、新規モデルである2シリーズのアクティブツアラー及びグランツアラーというMPVを皮切りに、SUVモデルへと波及。二代目へと進化したX1。そして、そのクーペモデルのX2が投入されている。BMWとしては外角から攻めてきたともいえるが、ついにBMWエントリーとして重要な役割を果たしてきた1シリーズまでFFへと生まれ変わることになった。

 第二世代となる現行型は、2011年デビュー。今年で8年目となるが、マイナーチェンジによるブラッシュアップに加え、他にライバルとなるFRハッチが存在しないこともあり、今なお古さは感じさせない。まさに唯一無二の存在となっている。

 試乗車は、9月5日に発表された特別仕様車”Edition Shadow”であり、最も熟成された1シリーズだ。売りやすいエントリーモデルだけでなく、最強グレードM140iにも最終特別仕様車が設定されたことは、BMWの粋な計らいともいえるだろう。

 BMWらしいフロントマスクとともに特徴的なのが、サイドビュー。ロングノーズとダッシュ・トゥ・アクスル(Aピラーからフロントホイールの距離)の長さは、まさにFRである証だ。それでいて前後のオーバーハングは、しっかりと切りつめられており、機敏な走りを予感させる。

 そのロングノーズの中に鎮座するのが、BMW謹製の3.0L直列6気筒ターボエンジンだ。最高出力340ps/5500rpm、最大トルク500Nm/1520~4500rpmを発揮する。エントリーモデルの「118i」には、1.5L直列3気筒ターボが搭載されるが、その性能差は、馬力で2.5倍。トルクでは約2.3倍にもなる。スペックだけ見ると、M140iは手強いホットハッチであることを予感させるが……。


 インテリアは、華やかな演出はなく、アダルトな仕立てとなる。 ”Edition Shadow”では、ブルーステッチ入りのダゴタレザーシートが奢られる。メーターはアナログの2眼式となり、今や貴重なサイドブレーキレバーも備わる。これらを古臭いと取る向きもあるだろうが、ドライバーズカーとしては、ベターなセレクトのではないだろうか。

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