ボルボXC60は一泊二日1000km以上でこそ本領発揮! 東京から美濃国へ|SUV長距離ドライブ
- 2019/11/27
- ニューモデル速報
美しい山城に見守られた踊りと水の町、郡上八幡
東海北陸自動車道でさらに北上し、いくつかトンネルを抜けると、山頂にお城が見えた。本日の宿泊地である郡上市の象徴・郡上八幡城だ。「明日はあの城山に登ってみよう」そんなことを思いながら走っていると、市街地からやや離れた宿に到着。夕食後に郡上八幡ガイドマップを眺めながら、眠りについた。
次の日は、朝から市街地へ向かう。『清流と名水の城下町』と謳われるだけあって、郡上八幡には長良川に降り注ぐ3つの川が流れ、街中には用水路が張り巡らされている。もし夏場に訪れれば、10m以上の高さの橋から飛び込む子供たちの姿を、目の当たりにすることになっていただろう。その豊かな水の流れと伝統的な街並みのコントラストが、とても美しい。
もうひとつ、郡上八幡で有名なのが郡上踊りだ。33夜にわたって行われるということで、日本で最も長期間実施される盆踊りになる。期間は7月中旬から9月上旬まで。訪れたのが9月中旬ということで、残念ながら実施期間は過ぎていたものの、街中に吊るされた巨大な提灯が熱気の名残を感じさせてくれる。
そんな街中にXC60を置いて撮影していると、通りがかりの地元のナイスミドルから「すごいクルマだねえ!」と声を掛けられた。自分も初めてXC60に相対したときに感じたことだが、単にカッコイイや新しいという言葉では表現しきれない存在感が、このクルマにはある。それが「すごいクルマ」という言葉になったのだろう。
なんとなく誇らしげなオーナー気分を味わわせてもらいながら、最後に郡上八幡城を目指す。昨日高速道路上で見かけたときに、ずいぶん高い山の上に立っているんだなぁと感じたとおり、城への道のりは険しい。一方通行で細く急勾配が続く山道を、グイグイと登っていく。そうして辿り着いた郡上八幡城は、間近で見ると白壁が青空に映えて、一層凛々しい姿をしていた。現在の天守閣は昭和8年に再建されたものらしいが、「日本で最も美しい山城」と言われる造形は一見の価値がある。そしてなにより、城からの眺めが爽快だ。家々が密集し、それを包み込むかのように川が流れ山肌が迫るその眺めは、巨大な鮎にたとえられており、幻想的ですらある。
見どころの尽きない街だが、今夜の会議に遅参しないためには、そろそろ帰らなければならない。最後の最後に昨日同様に高速道路上から郡上八幡城をおがみ、クルーズコントロールのスイッチをON! これで快適な復路は約束されたようなものだ。
ところが、中央道に入ると前方でクルマが詰まっているのが目に入った。工事渋滞だ。憂鬱な気持ちになったが、XC60は渋滞の最後尾に近付くにつれて自動的に減速。止まるか止まらないかの微妙な速度を上手くコントロールし、ノロノロトロトロと動いてくれる。しかも、前走車との車間距離は、他車に割り込まれない間隔をキープ。まさにストレスフリーな渋滞だ。車両が完全停止するまで自動的に行ってくれるので、ドライバーがやることは再発進時にアクセルペダルを軽く踏む程度。発進までサポートしないのは、ドライバーにあえて仕事を残すことが安全性に繋がるという、ボルボの気配りだろう。
そうこうしているうちに渋滞は解消されて、再びXC60が走り始める。富士山が大きく見えてくると、ほとんど帰ってきた気分になる。これだけ長時間運転をしていると、お尻がシートの前方へとズレていきバックミラーに天井が映っている……ということになりがちだ。しかし、旅も終盤だというのにお尻の位置は最初から変わっていない。シートの作りの良さが、こんなところからうかがい知ることができる。腰の痛みがないのも、そのおかげだろう。
ということで、冒頭の繰り返しになるが、快適で疲れ知らずの2日間を過ごすことができた。グランドツーリングカーとしてのXC60の実力、相当にハイレベルである。
日本の原風景がそこかしこに広がっていた
ひしゃげたガードレールが怖い! もうすぐ走れなくなるかも知れない冠山峠へ『林道冠山線&国道417号線(酷道険道:岐阜県/福井県)』VWポロ
あまりの険しさゆえに途中から「国道」の名を外された悲運の(?)酷道険道───岐阜県から冠山(かんむりやま)峠を越えて福井...
モーターファン別冊 インポートシリーズ ボルボXC60のすべて
世界ナンバーワンのセールスを誇るXC60が遂にフルモデルチェンジした。スウェーデン生まれの最新ボルボは、どんな走りで我々を魅了してくれるのだろうか? 待望の日本上陸を果たしたガソリンエンジン+ターボチャージャーの「T5」、最上級モデルのプラグインハイブリッド「T8」の実力を、ふたりのジャーナリストが検証。さらに、BMW X3、メルセデス・ベンツGLCといったライバルとの徹底比較を敢行するなど、盛りだくさんのコンテンツで新型XC60の魅力に迫る一冊。
【主要コンテンツ】
インプレッション
ライバル徹底比較
メカニズム詳密解説
卓越した安全装備
使い勝手チェック
プレミアムSUVの歴史
ボルボのオールラインアップ
開発者インタビュー
縮刷カタログ
ほか
- 前へ
- 2/2
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
ボルボ XC60
D4 AWD Rデザイン 純正9インチナビ 全周囲カメラ レーダークルーズコントロール 黒革 メ...
中古価格 387.5万円
ボルボ XC60
♪D4 Classic ワンオーナー サンルーフ 後席モニター レーダークルーズコントロール シー...
中古価格 158.1万円
ボルボ XC60
プラス B5
中古価格 610万円
ボルボ XC60
D4 AWD インスクリプション 1年保証/禁煙車/ACC/衝突軽減B/Carplay/Andr...
中古価格 445.9万円
ボルボ XC60
アルティメット B5 AWD 認定中古車 Google搭載/ETC/360度カメラ 9インチタッ...
中古価格 693万円
ボルボ XC60
アルティメット B5 AWD 電動パノラマサンルーフ エアサス Google 48V 黒革 19...
中古価格 781.4万円