ビジネスからファミリーユースまで使えるマルチな大型SUV 悪路走破性が劇的に進化した新型BMW X5は早くも期待大!
- 2018/11/24
- GENROQ編集部
BMWがSAVという新たなコンセプトを初めて打ち出したのが、初代X5だった。以降、プレミアムSUV市場のマーケットリーダーとして全世界で2200万台以上が販売された。そして2018年、ついに4代目となる新型X5がデビューを果たす。卓越した悪路走破性とプレミアムSUVならではの内外装を纏った新型を分析する。
TEXT◎佐藤久実(SATO Kumi)
PHOTO◎BMW AG
BMW X5は、オンロード志向のスポーティなSUVのパイオニアとも言える存在だ。その4代目となるニューモデルの国際試乗会が、アメリカのアトランタで開催された。
試乗したグレードは、X5 xDrve30d。3.0ℓ直列6気筒ディーゼルエンジンに8速ATを組み合わせ、最高出力265㎰、最大トルク620Nmのパワースペックを有する。ボディサイズがひと回り大きくなり、全幅はドアミラーを含めると2m越えとなる。室内に乗り込むと、シートのヒップポイントがBMWとしては珍しいほど高めに設定されている。ドライバーオリエンテッドなコクピットレイアウトであることは変わらないが、最新のオペレーティングシステムが搭載され、フルデジタルのメーターパネルやコントロールディスプレイが採用されていて、新鮮な印象だ。
楕円形のメーターパネルは、両サイドにスピードメーターとタコメーターが表示され、センターにはナビゲーションの地図を表示できる。ヘッドアップディスプレイも表示されるため、ドライバーは運転中でも目線の移動を最小限に抑えることができ、視認性、安全性も高まっている。一方、コントロールディスプレイには、最大10ページのメインメニューが表示され、各メニューで4個のコンテンツを並べられるので、操作性や利便性も高い。新型X5はコネクティッドも大幅に進化している。
だが、「質感の高さ」をより強く感じたのはフットワーク。けして締まった印象ではなく、快適な乗り心地をキープしながらもフラットライドが保たれている。バネ下の重量感もなく、いなし方も見事だ。今回、初めて4輪にエアサスペンションが採用されたことが大きく功を奏しているのだろう。スポーティからラグジュアリーにイメージ転換か、と思いきや、ワインディングでは大きなボディがキュッと縮んだかのような俊敏性を見せるからなお驚かされる。一般常識では背反しそうな要素が見事にバランスされているのだ。
というのも、サスペンションのみならず、ダンパー、スタビライザー、アクティブ・ステアリング、AWDなどなど、あらゆる装備が電子制御によってコントロールされている。それでいてクルマに操られている感がなく、ドライバーの操作に忠実に、いつ、何の機能がどのように作動しているかを意識させずに自然体で気持ち良く走らせてくれる。四輪操舵に至っては、よく曲がり、ボディサイズを感じさせない、という印象はあるものの、装備されていることすら感じさせない自然さだ。統合的な制御の熟成度には恐れ入った。
快適性とオンロードのハンドリングのバランスが見事だが、開発者によると、そもそもエアサスペンションは、オフロードでの走破性向上のための必要条件として採用したとのこと。オフロード試乗も用意されていたが、サマータイヤのままでも高い悪路走破性を披露した。
ドライバー・アシスタント・システムも最新のものが装備され、安全かつ快適にドライブできる。のみならず、将来の自動運転に向けた取り組みも垣間見える。たとえばブレーキバイワイヤーシステムは、制動力、コントロール性ともに満足いくパフォーマンスだった。
新型X5は、ビジネスからファミリーユースまで、オンロードからオフロードまで走りのレンジが広がり、マルチに活躍するSUVとして進化している。
※本記事は『GENROQ』2018年12月号の記事を再編集・転載したものです。
SPECIFICATIONS
BMW X5 Xドライブ 30d
■ ボ デ ィサ イズ:全 長4922×全幅2004×全高1745㎜ ホ イ ー ル ベ ー ス:2975㎜ トレッド:Ⓕ1666 Ⓡ1685㎜ ■車両重量:2185㎏ ■ エ ン ジ ン:直 列6気筒DOHCディーゼルターボ ボア×ストローク:90×84㎜ 総 排 気 量:2993㏄ 最 高 出 力:195k W(265㎰ )/4000rpm 最 大ト ル ク:620Nm(63.2㎏m)/2000〜2500rpm ■トランスミッション:8速AT ■ 駆 動 方 式:AWD ■サスペンション 形 式:Ⓕ ダ ブ ル ウ イッシ ュ ボ ーンⓇ5リンク ■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ&Ⓡ255/55R18(8.5J) ■ 環 境 性 能(EU複合 モ ー ド ) 燃 料 消 費 率 :6.8〜6.0ℓ/ 100㎞
|
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ
東京ラヂエーター製造株式会社
先行開発エンジニア<新型車向けEVモーター用冷却システム>
年収
500万円〜700万円
勤務地 神奈川県藤沢市遠藤2002番地1
この求人を詳しく見る
株式会社ユーシン
工程設計・設備仕様検討<生産技術>
年収
530万円〜750万円
勤務地 広島県呉市天応大浜4-1-1
この求人を詳しく見る
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ
東京ラヂエーター製造株式会社 先行開発エンジニア<新型車向けEVモーター用冷却システム>
| 年収 | 500万円〜700万円 |
|---|---|
| 勤務地 | 神奈川県藤沢市遠藤2002番地1 |
株式会社ユーシン 工程設計・設備仕様検討<生産技術>
| 年収 | 530万円〜750万円 |
|---|---|
| 勤務地 | 広島県呉市天応大浜4-1-1 |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
BMW X5
xDrive 40d Mスポーツ モカレザーシート エアコンシートマッサージ付き エアサス 電動...
中古価格 629.7万円
BMW X5
xDrive 40d Mスポーツ 認定中古車 電動パノラマサンルーフ ハーマンカードン シートベ...
中古価格 794.8万円
BMW X5
xDrive 35d Mスポーツ AppleCarPlay/シートヒーター/黒革シート/フルセグ...
中古価格 459.8万円
BMW X5
xDrive 35d Mスポーツ サンルーフ/ドライビングダイナミクスパッケージ/AppleCa...
中古価格 501.8万円
BMW X5
xDrive 35i ナビ テレビ バックモニター サンルーフ プッシュスタート オートエアコ...
中古価格 119.9万円
BMW X5
xDrive 40d Mスポーツ スポーツパッケージ/アクティブステアリング/22AW/カーブド...
中古価格 1020万円