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ペダル踏み間違いで急加速!! その時、同乗者にできることは?

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連日のように報道されるペダル踏み間違いが原因と考えられる大事故。クルマの安全性能や免許制度など様々な議論が行なわれているが、万が一、自分が助手席に乗っているクルマが暴走した時にできることはないのだろうか? その対処を探る。

TEXT●今 総一郎(KON Soichiro)

 2019年4月19日に池袋で発生した暴走事故や、6月4日に福岡市で発生した暴走事故など、連日のように大きな事故が報道されている。

 事故の原因は、おそらくアクセルとブレーキの踏み間違いではないかと推測されている。また、いずれもドライバーが80歳以上と高齢なことを理由に、免許返納をはじめとした制度の見直しやクルマの自動運転化が急がれるといった議論が活発に行なわれている。

 たしかに、そういった議論は必要だ。しかし、実現には時間が掛かることは否めない。また、最新の安全装備を備えたクルマに乗り換えるように促しても、経済的な理由から厳しいという意見だってあるだろう。

 そこで改めて事故を見直して、このふたつの事故には共通点がある。ひとつは「数百mに渡って加速し続けた」こと、そしてもうひとつが「同乗者がいた」ことだ。

▪️とにかくギヤを「N」に‼︎

 ドライバーがペダル操作を誤ったり、突然意識を失って、クルマが急加速を始めたとき。同乗者は「お父さん、どうしちゃったの?」などと悠長に声を掛けている場合ではない。事態は刻一刻を争う、1秒、いや0.0001秒の遅れも許されない。

 真っ先にやるべきは“シフトレバーを「N(ニュートラル)」に入れる”ことだ。通常は「D(ドライブ)」に入っているが、このままだとエンジンの力はトランスミッションを介してタイヤに伝わり続ける。「N」はエンジンとトランスミッションの繋がりを切るため、たとえアクセルを踏み続けても異常に加速し続けることはない。

▪️クラクションを鳴らして周囲に異常を知らせる

 さらに「クラクションを鳴らして周囲に異常を知らせる」ことも重要だ。道路交通法第五十四条には「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない」と記されている。

 “車両等の運転者”としているが、人命に関わるかもしれない大事故を起こしかねない状況なら同乗者であっても躊躇わずにクラクションを鳴らす覚悟が必要なのではないだろうか?

 将来的な対策の議論は行なわれているものの、同じような事故はいつ・どこで起きても不思議ではなく、それこそ自分が当事者や被害者にならないとは限らない。まず大切なのは、運転免許の有無に関わらずクルマに乗る人は全員でしっかりと知識を共有しておくことなのだ。

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