プジョー508SW ディーゼル搭載のフレンチDセグ・ワゴンの実力をマツダのMAZDA6ワゴンと比べてみる | プジョー508SW GT BlueHDi
- 2020/05/18
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MotorFan編集部 鈴木慎一
プジョーのフラッグシップ、508のワゴンボディ、SWに試乗する機会を得た。エンジンは2.0ℓ直ディーゼルターボである。フレンチDセグ・ディーゼルワゴンの実力は如何に?
508SWをほぼ同サイズのMAZDA6ワゴンと比べると
プジョー508は、プジョーのラインアップのフラッグシップである。ボディスタイルは、セダンとSW(ワゴン)。SWは、シューティングブレークと呼ばれる「ワゴンだけどクーペのような佇まいをもつボディスタイル」だとプジョーは説明する。今回試乗したのはSWである。
個人的にはかつて(90年代後半)プジョー308を、00年代後半はシトロエンC4を所有していたことがあるくらい、フランス車は好きである。基本のデザインは美しいのに、ディテールのクオリティが低かったり(とくにインテリア)、オートマチックトランスミッションが貧弱だったり(AL4型4速ATとか)、といった弱点はあったが、それを上回る楽しさや乗り心地の良さがあった。
話を508に戻す。現行508は2代目にあたる。初代は407と607を統合したカタチで出てきたDセグ・セダン&ワゴンだった。現行508は、2018年登場のモデルで、外観も内装も最新プジョーのデザイン作法に則っている。
なぜか縁がなくて今回が初めての試乗となった。「ガソリンとディーゼル、どちらがいいですか?」と広報ご担当に聞いていただいたので、「では、ディーゼルを」を答えたら、「(いま試乗できる)ディーゼルはワゴンです」ということで、508SW GT BlueHDiとご対面ということになったわけだ。
つい先日、マツダのMAZDA6ワゴンに試乗したばかりだし、現在のマイカーは、BMW320d(F30型)で2.0ℓディーゼルエンジン車だ。MAZDA6やBMW320dと比較しながら試乗することにした。
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PSAのエンジンラインアップは、グループにオペル/ヴォグゾールが加わったことでバリエーションが増えたが、もともとPSAのエンジンとしては、ガソリンが1.0ℓ/1.2ℓ直3と1.6ℓ直4、ディーゼルが1.5ℓ/2.0ℓ直4。日本導入モデルで言えば、1.2ℓ直3ターボ/1.6ℓ直4ターボ/1.5ℓ直4ディーゼルターボ/2.0ℓ直4ディーゼル ターボの4種類である。
クルマを借り出して走り始めた瞬間に思い出した。「あ、このエンジン、乗ったこことある」
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プジョー308SW GT BlueHDiも同じ2.0ℓ直4ディーゼル+8ATだったのだ。このエンジン、車内にいると極めて静粛性が高い。が、車外でクルマの近くにいると、けっこう賑やかだ。深夜や早朝の住宅地ではちょっと気になるかもしれない。マイカーの320dのB47型2.0ℓディーゼルもあまり静かとは言えないが、車外でのエンジン音をまったくの個人的な感覚で順位付けをすると、静かな順に
車外:SKYACTIV-D2.2→B47型→BlueHDi
車内:BlueHDi→B47型=SKYACTIV-D2.2
といった感じ。3モデルの3ディーゼルエンジンはどれも洗練されているから、もちろん一昔前の「ガラガラうるさい」わけではない。念のため。
車内で聞こえるエンジン音も、騒音計で測ると意外と(!)BMWの騒音レベルが低くて驚いたりするので、ここは音量よりも音質・周波数帯が影響するのかもしれない。欧州の人たちと日本人で耳の基本スペックが違うということもあるようだし(どんな音を不快と感じるか、という意味で)。
本格的に乗り出す前に、まずはクルマを一周してみる。先代の508やかつての306のような、スッキリ、薄化粧美人というより、もう「クッキリハッキリ彫りの深い造形(美人かどうかもわからない)」なのが、最新プジョーファッションだ。ちょっと獰猛すぎるきらいもあるが、ここはもう「好み」の世界。どこからみてもプジョーに見えることは大事なことかもしれない。
ボディサイズは508SWが
全長×全幅×全高:4790mm×1860mm×1420mm
ホイールベース:2800mm
MAZDA6ワゴンが
全長×全幅×全高:4805mm×1840mm×1480mm
ホイールベース:2750mm
だから、ほぼ同じ大きさだ。
プジョー508SW GT BlueHDi
MAZDA6 WAGON
こうして比べてみると、508SWの方がホイールベースが長くてオーバーハングが短いことがわかる。ちなみに、508SWのリヤオーバーハングは、セダンより28mm伸びて1037mm。全高は508SWの方が60mmも低い。このあたりに、シューティングブレーク調が表れている。荒地と走るイメージより、都会派な508SWだ。
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