【毎日更新・人生最高の3台(塚田勝弘編)】第3位:ユーノス・ロードスター/第2位:スズキ・ツイン/第1位:スバル・サンバーディアス 【私の人生最高国産車・ベスト3】「農道のポルシェ」という異名は伊達ではない、スバル・サンバーの実力!(塚田勝弘)
- 2020/08/12
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塚田 勝弘
スバルは2012年に軽自動車の自社生産から撤退したが、そのトリを飾ったのがサンバーだ(現在のサンバーはダイハツ・ハイゼットのOEM車)。リヤエンジン・リヤ駆動という独自のレイアウトは抜群のトラクション性能を実現し、「サンバーでないとダメ」という人も少なくなかった。
TEXT●塚田勝弘(TSUKADA Katsuhiro)
3位:ユーノス・ロードスター(1989年-)
「歴代ロードスターの中でも『意のまま』感は初代が最強!」
「交差点1つ曲がるだけで楽しい」という意味では、小さくて軽いNAロードスターを超えるクルマには、ホンダ・ビートやS660、そして歴代ロードスターも含めてまだ遭遇していない。自分の運転が上手くなったのでは?と錯覚させるほどの「意のまま」の感覚。マツダは、「人馬一体」と表現するけれど、観光牧場で初めて馬に乗った時の恐怖感やお尻が痛かった感覚とはまったく異なり、そのステアリングを初めて握るビギナーでも楽しめるのは、NA型が最右翼だったと思う。
その後、歴代ロードスターに乗る機会に恵まれてきたが、軽快感、カジュアルという意味では初代がメートル原器であり続けている。
2位:スズキ・ツイン(2003年-)
「生まれるのが早すぎた、驚異の小回り性能を持つシティコミューター」
「早すぎたシティコミューター」といえる超スモール軽には、幕張のホテルで行われたプレス向け試乗会で初めて乗った。3.6mという驚異的に小さい最小回転半径により、クルクルと回れる小回り性能と、愛らしいスタイルはインパクト大だった。1人で乗る分には、見た目よりも室内は意外に広く、ガソリン車は600kg程度の軽さを活かしてキビキビと駆け抜ける。そしてヒョコヒョコと縦に揺れながら走らせるのも楽しかった。軽初のハイブリッドもウリだったけれど、100kg以上重いせいかこちらの印象は薄い。現在のマイルドハイブリッドの技術で復活を見てみたい1台だ。
1位:スバル・サンバー(1999年-)
「リヤエンジン・リヤ駆動ならではの抜群のトラクション性能!」
自動車雑誌編集部にいた頃、1999年に規格が変わったタイミングでいろいろな軽自動車に乗った際、ポルシェ911よりも先にRRに何度か乗ったのがサンバー。ノーズが軽く、意のままに走れる軽ワゴン(バン)なんて知らなかったし、上り坂でも抜群のトラクションでグイグイ後ろから押されるような味わいにもガツンとやられた。
その後、当時の富士重工業が生産を終えるタイミングで、浅草橋にある「赤帽」に取材に行ったことがある。赤帽の専用エンジンや仮眠しやすいように収納式ハンドブレーキが採用されているという話に感銘を受け、長崎や神戸、横浜など坂道が多い街ではサンバーでないとダメだという声があるのを知った。
選者:塚田勝弘(つかだ・かつひろ)
【近況報告】
家の近所(東京23区在住)でカブト虫、クワガタを見つけること。9歳と6歳の息子と一緒に出かけることもあるが、ひとりでも朝晩に探す癖がついてしまった。今夏は3匹ゲット。
【プロフィール】
中古車の広告代理店に数か月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライターになって約17年が経過。現在の愛車は、デミオの最終型(1.5LガソリンMT)で、新車1年で3500kmしか乗っていない。
『私の人生最高国産車・ベスト3』は毎日更新です!
これまで所有したり、試乗したりと運転してきたクルマの中で、最も心に残った3台は? そんなお題を、自動車評論家・業界関係者の方々に毎日選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに。(モーターファン.jp編集部より)
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