アキュラCDX | 2020年6月のマイナーチェンジでスポーティモデル「A-Spec」を追加 アキュラCDX…ヴェゼル以上に高い内外装と走りの質感・運動性能を期待できる中国専売のB-Cセグメント高級クロスオーバーSUV【これは欲しい! 日本で正規販売されていないクルマ】
- 2020/11/03
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遠藤正賢
「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」
そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。
そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、ホンダのプレミアムブランド「アキュラ」が中国で生産・販売するB-Cセグメントの高級クロスオーバーSUV「CDX」を紹介したい。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●本田技研工業
北米市場をターゲットとして1986年に誕生したアキュラだが、現在はメキシコや中国でも販売網を展開しているものの、モデルラインアップはぼぼ各国共通。だが中国には、他の市場にはない、広汽本田の増城工場で生産されている専売モデルが存在する。それは、ミドルラージセダン「TLX」のロングホイールベース仕様「TLX-L」、そして今回紹介するアキュラ最小のSUV「CDX」だ。
CDXは一言で言えば「ヴェゼルのアキュラ版」なのだが、全長×全幅×全高はそれぞれ166×70×10mm大きく、ホイールベースは50mm長い(全長は標準ボディ同士の比較。スポーツモデル同士では202mm大きい)。サイドビューを見比べてみると、A~Bピラー間はほとんど変わらない一方、リヤドアは明確にCDXの方が幅広く、前後オーバーハングもやや拡大されていることが窺える。
そのため50mm拡大されたホイールベースはそのまま後席空間の拡大に充てられていると思われるが、それ以上に大きく異なるのは室内全体の仕立てだろう。ヴェゼルも上級グレードは充分に高い質感を備えているものの、CDXはインパネやドアトリムの全体がソフトな風合いになるのに加え、シートもサイズが大きくクッションにも厚みがある、よりフィット感に優れた仕様となっている。
とりわけCDXの後席には「リアポップアップ多機能テーブル+リアセントラルリフティングアームレスト」が備えられ、好みに応じて2人掛けのセパレートシートにも3人掛けのベンチシートにもアレンジできるようになっている。これは最早、ヴェゼルとは別物と言って差し支えないだろう。
そして、両車で最も大きく異なるのは、パワートレーンの設定だ。ヴェゼルの日本仕様は2013年12月のデビュー当初より、1.5L直列4気筒NAガソリンエンジンにCVT、あるいは7速DCT+1モーター「i-DCD」の組み合わせを設定。2019年1月には、172ps&220Nmを発する1.5L直列4気筒ガソリンターボエンジン+CVTを搭載する「ツーリング」を追加した。
2016年4月の北京モーターショーで世界初公開されたCDXは、当初はヴェゼルツーリングよりハイスペックな182ps&240Nm仕様の1.5L直列4気筒ガソリンターボエンジン+8速DCTのみだったが、2018年4月に2.0L直4ガソリンNAエンジンに2モーターハイブリッド「i-MMD」を組み合わせた「スポーツハイブリッド」を追加。なお、2020年6月にはフェイスリフトを実施すると共に、専用の内外装を備えるスポーティモデル「A-Spec」を両タイプに設定している。
これらのことからアキュラCDXには、ヴェゼル以上に質感が高くスポーティな内外装、そして走りが期待できる。しかも、こうしたB-Cセグメントの高級クロスオーバーSUVは日本市場では意外と少なく、直接の競合車となるのはレクサスUXのみ。先進技術説明会「ホンダミーティング」の場で国内外のメディアに披露されたこともあるだけに、日本への導入を強く期待している!
■アキュラCDX創享A-Specスポーツハイブリッド(FF)*中国仕様
全長×全幅×全高:4542×1840×1615mm
ホイールベース:2660mm
車両重量:不明
エンジン形式:直列4気筒DOHCガソリンターボ
総排気量:1993cc
エンジン最高出力:107kW(145ps)/6200rpm
エンジン最大トルク:175Nm/4000rpm
モーター最高出力:135kW(184ps)
モーター最大トルク:315Nm
サスペンション形式 前/後:ストラット/トーションビーム
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後:235/50R18 97W
乗車定員:5名
車両価格:34万9800元(約550万円)
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