トヨタ・アバロン | 3.5L V6モデルにはスポーティな「ツーリング」と「TRD」グレードを設定 トヨタ・アバロン…後席はカムリよりもレクサスESよりも広い! 北米トヨタの旗艦セダン【これは欲しい! 日本で正規販売されていないクルマ】
- 2021/01/05
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遠藤正賢
「なんでこんないいクルマが日本で普通に買えないんだ!?」
そのブランドのファンや関係者ならずとも、そう憤慨したくなるような日本未導入モデルは、グローバル化がこれだけ進んだ今なお、数え切れないほど存在する。
そんな、日本市場でも売れるorクルマ好きに喜ばれそうなのになぜか日本では正規販売されていないクルマの魅力を紹介し、メーカーに日本導入のラブコールを送る当企画。今回は、トヨタが北米などで展開するFFミドルラージセダン「アバロン」を紹介したい。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●トヨタ自動車
「アバロン」という車名を聞いてピンと来た人は、なかなかのベテランカーマニアかもしれない。1994年に北米でデビューした初代モデルは翌95年より日本でも、アメリカ・ケンタッキー工場で生産したものを輸入する形で販売が開始された。
その後2000年に二代目となり、日本では「プロナード」に車名変更のうえ同年に発売。日本での販売は残念ながらこの二代目で終了したものの、北米では2005年に三代目、2012年に四代目、そして2018年に現行モデルの五代目となり、現在も進化を続けている。
そんなアバロンの立ち位置とセールスポイントは、初代から現行五代目に至るまで、基本的に変わっていない。カムリおよびレクサスESとプラットフォームを共有する、北米におけるトヨタブランドの旗艦モデルであり、後席の居住性を重視した、比較的コンフォート志向の強いFFミドルラージセダンだ。
五代目アバロンは現行モデルの十代目カムリおよび七代目レクサスESと同じくTNGA-Kプラットフォームを採用しているが、北米仕様の2.5L直4ハイブリッド車同士でサイズを比較すると、アバロンはESのトヨタ版と言えるほどボディサイズが酷似している。しかし後席の居住性を比較すると、
すべてにおいてアバロンが最も広いのだが、ボディサイズがアバロンとほぼ同じESは、レッグルーム以外の全項目でカムリよりも狭い数値となっている。個別の寸法を見ても、アバロンはレッグルームが1mを超える一方、全長は5m、全幅は1.85m以内に抑えられており、日本での使い勝手は申し分ない。
これだけでもアバロンの優位性は際立っているが、ラインアップの豊富さではカムリにも引けを取らない。パワートレーンは2.5L直4+ハイブリッドのFF車に加え、2.5L直4+8速ATの4WD車、3.5L V6+8速ATのFF車も設定。このうち3.5L V6モデルには電子制御ダンパーを採用するスポーティな「ツーリング」、さらには専用の内外装とローダウンサスペンションを組み合わせた「TRD」グレードも用意されているので、動力性能やハンドリングにこだわりたい人にもオススメできる。
そんなアバロンの価格帯は3万5875~4万3300ドル(約369~445万円)と、カムリの2万4970~3万5545ドル(約257~366万円)より圧倒的に高いものの、ほぼ同サイズであるESの4万~5万910ドル(411~524万円)よりは安く設定されている。そして後席の居住性は3車中No.1だ。
SUV全盛の昨今、凋落の一途を辿るセダンは多くがスポーティな4ドアクーペへと変貌を遂げている。だがそれらの中に、大柄な男性でも満足できる後席の居住性を備えたモデルは皆無に等しい。だからこそいま、日本にも再びアバロンを!
■トヨタ・アバロンハイブリッド・リミテッド *北米仕様
全長×全幅×全高:4976×1849×1435mm
ホイールベース:2870mm
車両重量:1676kg
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:2487cc
エンジン最高出力:131kW(178ps)/5700rpm
エンジン最大トルク:184Nm/3600-5200rpm
モーター最高出力:88kW(120ps)
サスペンション形式 前/後:ストラット/マルチリンク
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後:P235/45R18
乗車定員:5名
車両価格:4万3300ドル(約445万円)
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