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旭化成:CO₂を主原料とする高純度カーボネート類製造技術の第1号のライセンス契約を締結

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旭化成は、スマートフォンや電気自動車で使用されるリチウムイオン電池(LIB)の電解液の主要原料であり、世界中で需要が高まっている高純度エチレンカーボネート(EC)および高純度ジメチルカーボネート(DMC)の製造技術のパッケージを完成させ、第1号のライセンス契約を締結した。

1. 背景

 昨今、電気自動車(EV)への世界的なシフトが見込まれ、それに伴いLIBのさらなる需要拡大が予想されている。一方、地球温暖化対策の観点から、LIBの主要構成要素にも環境に配慮した設計が求められている。
旭化成は、二酸化炭素(CO2)を原料としたポリカーボネート(PC)樹脂製造時の中間体であるECおよびDMCをLIB用電解液の原料に使用できるよう高純度化する製造技術の対応可否を検証してきたが、今回ECおよびDMCの製造技術のパッケージが完成し、第1号のライセンス契約の締結に至った。

2. ライセンスの概要

ライセンス契約内容

(1) 対象品:高純度EC 3.8万トンと高純度DMC 7万トンの製造技術パッケージ
(2) ライセンス先:海外大手化学メーカー
(3) 供与するライセンス権:当該国における非独占的製造権および全世界への非独占的販売権

本技術パッケージの特徴

 旭化成のPC樹脂製造技術同様、CO2を原料とすることだ。原料の約半分がCO2であり、今回のライセンスで年間約5万トンのCO2を消費することになる。本技術により環境に優しいLIB用電解液の供給が可能になり、持続可能な社会の実現に貢献すると考えている。

旭化成のPC樹脂製造技術ライセンスの取り組み

 2002年に台湾・旭美化成において、世界で初めてCO2を原料としたPC樹脂の製法を実用化した。その後、現在までに、5か国・地域6社に約90万トン相当の製造技術ライセンス供与を実施し、当社製法を採用するプラントは、世界全体の生産能力約600万トンの約16%を占めている。

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