TEXT:髙橋一平(Ippey TAKAHASHI) 中国で自動車運転免許を取ろう!!「えええっ!30日ビザじゃダメなの?」(その1)
- 2017/10/17
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MotorFan編集部
前置きが長くなりましたが、このような事情があって、我々日本人が中国の公道上で自動車を運転するには、中国の運転免許証を取得する以外に方法がないのです。
僕は家庭環境の関係から「義理の(…in law)」という前置詞のつく親戚が中国に大勢おります。それゆえに中国には頻繁に渡っているもので、日本の国際免許が通用しないことなどは冒頭のテストドライバー氏にお話を伺う以前から知ってはおりました。もちろん、普段からこうして自動車関係の文章書きを仕事としていますので、中国での運転にまったく興味がなかったわけでもありません。
なにしろ、どこかで(日本で)見たことがあるようで、でもどこかが微妙に異なるデザインで、でもボンネットを開けると高確率で三菱系のエンジンがあらわれるという、中国メーカーのクルマ、日本車でありながら日本国内では未発売の中国・アジア向け仕様車の数々、果てはバイクのような単気筒サウンドを響かせながら走る怪しげな三輪自動車など、中国の路上は興味深いもので溢れています。他にもダイハツのシャレードや、フォルクスワーゲンのサンタナ(こちらは主にタクシー仕様)などといった、日本では今や懐かしい部類のクルマが数多く現役で活躍していると思えば、ベンツ、BMW、アウディの最新世代モデルの数も数割には及ぶでしょうし、さらにはそこに少数ながらもフェラーリやランボルギーニまでも加わるという、例えるならば日本の1980年代から現代に至るまでの時間軸がごちゃ混ぜになったかのような、まるでSFのパラレルワールドのような面白さがそこにはあります。
ところがです、皆さんもニュースなどで伝え聞いていると思いますが、その道路事情は劣悪。道路の舗装がガタガタで、穴があいていることも珍しくないということもちろんなのですが、それ以上に深刻なのがクルマの数と、運転マナーの悪さです。その秩序なき圧倒的な数が生み出すのは、まさに“カオス”。もはや“戦場”と呼んでもいいくらい。日本でもかつて“交通戦争”と形容された時代もありましたが、中国のそれは比喩というにはあまりにガチ。職業柄、クルマの運転に関してであれば多少の困難は許容できるつもりですが、その僕をもってしても“引く”レベルです。
もちろん、広大な中国ですから地方差も少なからずあるわけで、僕がここでお話しするのは前述の事情から頻繁に行っている中国東北部の都市、大連の事情が中心となるのですが、舗装の状態以外のカオスな状況は、それなりの都市でほぼ共通となっているものです。なお、北京や上海などではすでに一度このカオスが“臨界”を迎え、都市部への車両流入制限(ナンバー末尾の数字の指定など)が行なわれるようになっていますが、大連のような地方都市ではまだそういった規制は入っていません(2017年10月現在)。
ともあれ、中国語もロクに話せないのに、あのカオスの中に飛び込んで事故などに巻き込まれた日には……と少し想像を巡らせるだけでモチベーションは下がるばかり。そんなわけで、中国で運転免許を取得しようとする気になかなか繋がらなかったのですが、冒頭のテストドライバー氏のひとことを聞いて、中国での運転についてみなさん(特に僕と同業にあたるメディア関係の方々)どのようにしているのか調べてみると、やはりみなさん試乗はテストコースで、公道は助手席に同乗というかたちで、中国で運転免許を取得してという方はほとんどおられない様子。近年では一般企業にお勤めの方々も中国駐在の機会が増えているようですが、こちらも免許取得はごく少数、前述のような交通事情を背景に、なかには会社から運転禁止の指示が出ているところもあるようです。
そんななか、インターネット検索でヒットした数少ない、中国での運転免許取得の前例として目を引いたのが、モータージャーナリストとして有名な中谷明彦さんの体験記。同業(というのはおこがましいのですが)ではこの方をおいて他にはお目にかかることができなかったわけですが、この体験記によれば、中国では道路交通法規に対する考え方や姿勢が日本とは若干異なるうえ、日本人が受験することになる日本語版の試験において意味不明な訳が多く、日本人が中国で運転免許の取得する道は平坦とは言い難いとのこと。
「普段から中国語ナイズされた日本語(?)にさらされている僕ならばこれはイケるのでは?」
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