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BOSCH・e-Bike Systems ボッシュの電動アシスト自転車 さっそく初試乗!【日本初上陸】

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BIANCHI 「Lucca-E」:1885年創業。イタリアの老舗ブランド。ミニベロシリーズの日本モデル。27万8000円(税抜き・予定価格)、2018年5月以降の発売予定。

11月2日、渋谷駅近くにあるcafe 1886 at BoschにおいてBosch eBike Systems の記者発表会が開催された。午後からは代々木公園に移動して体験試乗会も。新しくプレミアムな電動アシストサイクルの数々を披露。それらは従来のイメージを変える魅力を発揮した。(REPORT:近田茂)

発表会速報レポートはコチラ>>「ボッシュの電動アシスト自転車が日本上陸! ビアンキなどのフレームに搭載」

簡単に復習しておくと電動アシストサイクルとは、モーターの動力が人力を補助してペダリングを楽にしてくれる。電チャリとも呼び親しまれ、今や自転車出荷台数の3~4割近くをそれが占めるに至っている。ポイントは人がペダルを漕がなければ走らない。それゆえ自転車と同じ扱いが許容され大きな人気を獲得した。発端は1993年に登場したヤマハのPAS 。他企業の参入も呼び、ヤマハのユニットは世界中にOEM 供給されている。

日本における電チャリを振り返るとママチャリの普及と共に歩んで来た歴史がある。今では子供を乗せられる低くて長い車両タイプが目立つが、あくまで実用的な移動道具として人気を獲得してきたわけだ。

ヤマハPAS に対して同社がYPJ ブランドを立ち上げたのと同様、今電チャリの世界にも変革の波が訪れている。簡単に言うと実用車ではなく、スポーツ感覚で走りや移動を楽しむ事へ、オシャレなライフスタイルへの提案が既に多く芽吹きだした。

今回発表されたボッシュのe-Bike戦略もまさに、従来の電チャリとは異なる走りの気持ちよさと新たな自転車ライフを提案する上で新風を巻き起こそうとしているのだ。発表会の質疑応答でも、既存の電チャリと何が違うのか?と言う、報道陣の質問に対して「ともかく試乗してみて下さい」と回答。そこには従来の電チャリとは異なるパフォーマンスと楽しさを秘める自信の程を伺わせる口振りが印象的だった。

また発表会に同席したのはTREK、Bianchi、 corratec、ternの4社。世界の有名ブランドが顔を揃えボッシュから供給を受けるe-Bike Systems搭載の日本向け新製品を披露した。

e-Bike Systems搭載車の価格帯はざっくり20万円以上。電チャリの実勢価格は10万円前後、高級タイプでも14万円程度だから、2~3倍のプレミアム商品で勝負に出る戦略。電チャリに限らず、自転車に対する価値観はまさに人それぞれ。マニアから見れば高くはないのかもしれない。いずれにせよ、新しいカテゴリーの投入で、日本の電チャリ市場が一気に華やぐことは間違いなさそうだ。

・corratec 「E-POWER SHAPE」:スポーティなシティサイクル(キャリヤ&前後フェンダー付き)予定価格約30万円。
さて、記者が試乗したのはcorratecのE-POWER SHAPE。700C×32Cのタイヤを履くスポーティーなシティサイクルで、10段外装ギアやブレーキ等はシマノ製を装備。ボッシュのユニットはワンウェイクラッチがついているがペダリングを止めた時にフリクションで供回りする感覚が少しばかり残る。しかし違和感はそれだけ。抜群にスムーズな発進、最も印象的なのは、10㎞/hを超える領域でもアシストが元気良く気分爽快。

国内法規対応(※1)の中でどれだけの違いを出せる物なのか、少々疑問を感じながらの試乗だったが、わかりやすく言うと発進や登坂重視の低速型に仕上げられている従来品に対して中速域でのアシストを重視した味付けの違いを実感した。いわゆる出力特性の違いがフレッシュな心地よさを発揮。新カテゴリーの電チャリとしては、それぞれが誇る機能性やブランド力を考えると、プレミアム製品へのエントリーモデルとしては、各車共なかなか程良い魅力的な仕上がりと思えた。

※1……電動アシスト自転車が「自転車」として扱うためには国内法規をクリアする必要がある。ひとつはモーター単体で走ることは不可。またアシスト力にも規定があり、人力のペダルトルクに対して時速10㎞までは最大で2倍までとされ、それ以上の速度ではアシストが弱まり時速24㎞でゼロになる。2008年12月の法改正で、当初よりは強いアシスト力が許容されるようになった。

ワンウェイクラッチを採用しているため、アシストオフ時ペダルの抵抗が最小となり、普通所自転車としても使用できる。
ドライブユニットに内蔵されたトルクセンサー(踏力)、ケイデンスセンサー(ペダルの回転数)、スピードセンサー(車速)が、最適なアシスト力を検出する。
直感的に操舵できるディスプレイはUSB端子を装備しているのでスマートフォンの充電も可能。
ターボ、スポーツ、ツアー、エコ、オフの5種類の走行モードは、左手のコントローラーで行う。
ターボモードで40km以上、エコモードで90km以上走行できる8.2Ahのリチウムイオンバッテリーを搭載。1時間で50%、2.5時間で100%まで充電できる。

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