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連載コラム「酷道を奔り、険道を往く」Vol.4 日本のトンネル技術が敗退!? 険しく長すぎる国道152号線を完全走破!【酷道で南アルプス越え!(酷道険道:静岡県/長野県)】プジョー308SW

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秘境がオアシスに見える?

 峠を下り切り、国道152号線に復帰する。このあたりは遠山郷と呼ばれ、しらびそ高原や下栗の里など観光名所も多く、日本の秘境100選に数えられている。

 ただ、林道青崩線を経験してきたばかりの身には、秘境どころかオアシスにしか見えない。道幅は広く整備され、道の駅まである。もはや酷道ではない。

 ひさびさに視界が開けたので、アクセルを深く踏んづけてみる。今回の伴侶であるプジョー308SWアリュールブルーHDiは、1.6Lの、つまり小さい方のディーゼルを積むモデルだ。

 ディーゼルらしく低回転から十分以上のトルクを発生し、クネクネ道でのドライバビリティに優れるのは織り込み済みで、それを期待していたからこそのチョイスでもあったのだが、それ以上に印象に残ったのが回したときのスムーズさである。

 もちろんガソリン自然吸気のように天井知らずに回るはずもないが、身体に伝わる鼓動と耳に響くサウンドのキメが細かく、トゥルルルーッと伸びやかに吹け上がる。

 ディーゼルはガラガラ騒々しいだけ、なんて思い込んでいる人は今ドキさすがに減ったかもしれないが、それでも最新ディーゼルがここまでみずみずしく回るとはなかなか想像できないだろう。サウンドも澄んでいるから、こうした過酷なドライブにおける精神的な疲労の抑制にも効いているはずだ。交通量の少ない平日の遠山郷を、我らが308HDiが疾風の如く駆けぬける。

長野県側に設置されたヒョー越と青崩峠を示す道路案内板。兵越峠と書かれているが、地図上ではヒョー越と表記されることが多い。兵越峠、青崩峠、ともに字面からして並々ならぬ険しさが 伝わってくる。
こちらは地蔵峠の手前、国道474号線との分岐点を過ぎた直後に設置されている道路案内板。国道でありながら「通行不能」と明示されているのがなんとも物々しい。迂回路にはわずかながら未舗装区間がある。

ご覧のような、すれ違いもままならないような幅の道が延々と続く。総延長は実に260km。全区間を走破しようとするならば、精神的な負担も考慮するとクルマのサイズはプジョー308ぐらいが上限かもしれない。
 だが、そんな快走路も長くは続かない。飯田市へ向かう国道474号線との分岐点を過ぎると、「152号通行不能」などという物騒な道路案内版が現れる。国道分断箇所その2である。

 先ほどの青崩峠と違い、こちらは地蔵峠のだいぶ手前で通行止めとなる上、迂回路を進めば地蔵峠を通るため、通行止めの手前まで攻めてみるのはやめにした。

 迂回路となる林道はしらびそ高原への観光客も途中まで通るため、週末になれば交通量もそこそこあるはずだが、道幅は狭く、途中でわずかながら未舗装区間もあるなど、けっこうな酷道っぷりだった。

 しかしここまで来ると感覚もマヒしてきたのか、実際のところそれほど酷道だとは感じなかった。原稿を書く段になって写真や取材メモを見返し、改めて「実はわりと酷道だったんだな」と気づいたというわけだ。

 とにかく林道青崩線の印象が強すぎたのだろう。青崩線を経験したおかげでちょっとやそっとじゃビビらなくなってきた、とも言える。

 日本のチロルとも呼ばれる下栗の里や、絶景で知られるしらびそ高原に立ち寄らないのはなんとも口惜しいが、今回の主たる目的はあくまで国道152号線の完全走破である。心を鬼にして先を急いだ。

今回の伴侶は1.6Lのディーゼルを搭載するプジョー308SW アリュールブルーHDiだ。低回転域から豊かなトルクを発生しつつも、意外や上まで回しても雑味がなくスッキリとしている。ハッチバックで300万円を切る価格も驚きだ。

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