新型アルファード/ヴェルファイア インプレッション 2GR-FKSエンジン+8速AT アルファード/ヴェルファイア試乗、新3.5ℓV6エンジンの実力は?
- 2018/01/27
-
MotorFan編集部 鈴木慎一

マイナーチェンジを受けたばかりのLサイズ高級ミニバン、トヨタ・アルファード/ヴェルファイア。今回のマイナーチェンジのトピックのひとつは、新3.5ℓV6エンジンを搭載したことだ。
マイバッハを参考にした新型アルファード/ヴェルファイア 高級ミニバンとはどうあるべきか? アル/ヴェル試乗
現行アルファード/ヴェルファイアがデビューしたのは、2015年1月。3年経ってのマイナーチェンジで大きく進化した。
エンジンは、2.5ℓ直4DOHC(2AR-FE型)と2.5ℓ直4DOHC(2AR-FXE型)+THS2のハイブリッド、そして3.5ℓV6エンジンだ。
今回新たに登場したのは、2GR-FKSエンジン+アイシン・エィ・ダブリュ製8速ATの組み合わせだ。「FE」から「FKS」に変わったわけだが、その進化の度合いは大きい。
出力は、280ps(FE型)から301ps(FKS型)へ21ps向上。
トルクは、344Nm(FE型)から361Nm(FKS型)ヘ17Nm向上した。
GRシリーズは、ボアピッチ100.5mmのアルミブロックに鋳鉄ライナーを仕込んだオープンデッキシリンダーを持つエンジン。2GR-FKSは、トヨタ得意のD-4S(直噴+PFI)を採用。吸排気VVTは、Dual VVT-iWへと進化した。これは中間ロック機構を付加した上で、従来の油圧VVT-iと比較してバルブタイミングの可変範囲を拡大したタイプだ。
アル/ヴェルシリーズで、3.5ℓV6が占める割合は、約10%だという。40%がハイブリッド、約半数が2.5ℓ直4、というのがおおよその割合だ。つまり、3.5ℓV6エンジンを選ぶのは、当然のことながら「走りを重視する」ユーザーだ。
実際に乗ってみて、そのパワフルさは、車重2160kg(ヴァルファイアExecutive Lounge Z[7m人乗り])の重さをさほど感じさせない。アクセルを深く踏めば華々しいV6サウンドを響かせながら充分以上の加速力を見せる。なにせ300psオーバーなのだ。
加速している時に、エンジン音が聞こえるのは、高級ミニバンであろうと、悪くない。アクセルを深く踏み込んでいるのだから、エンジンサウンドが聞こえる方がいい。
エンジンがFEからFKSに変わったことより、トランスミッションが6速ATから8速ATヘ変わったことの方が大きなトピックかもしれない。
アイシン・エィ・ダブリュ製のAWF8G45型8速AT(トヨタはDirect Shift-8ATと呼ぶ)に変わったことで、8速のギヤ比は0.673、最終減速比は3.003となった。トータルでの減速比は、2.021。MC前のV6(FE型)は、6速のギヤ比が0.608、最終減速比が3.935。トータルの減速比は2.392。
走行抵抗や空気抵抗を考えずに単にギヤ比だけで計算すると、
新型の100km/h、8速走行時のエンジン回転数は1530rpm程度となる。
MC前モデルのそれは、6速1800rpm前後だったから、300rpmほどエンジン回転が低くなる計算だ。これは高速巡航時の車内の静粛性、燃費に効いてくるだろう。
ちなみに、3.5ℓV6モデルはハイオク仕様で、JC08燃費が10.6km/ℓ(2WD Executive Lounge Z[7m人乗り])。試乗した際の燃費計は7.8km/ℓと表示していた。
同じく試乗したハイブリッド仕様の2WD Executive Lounge Z[7人乗り]は、カタログ燃費が18.4km/ℓに対して試乗車の燃費計は12.2km/ℓだった。
ハイブリッドとV6の燃費には大きな違いがある(しかもハイブリッドはレギュラー仕様)。それでもV6を選ぶユーザーは、走り重視、エンジンのフィーリング重視で燃費をあまり気にしない人たちだろう。
実際に、走って楽しいのはV6だった。2.5ℓ+CVT仕様は試乗できなかったが、走りの愉しさでは、やはりV6+8ATがアル/ヴェルシリーズでトップだと思う。
10%のユーザーのために、3.5ℓV6モデルを設定するトヨタ開発陣の心意気、素敵だと思う。効率だけでは、高級車の世界、ブランドを構築するのは難しいのだから。
トヨタ・ヴェルファイア2WD Executive Lounge Z[7人乗り
全長×全幅×全高:4935×1850×1935mm
ホイールベース:3000mm
車重:2150kg(前軸車重1180kg 後軸車重980kg)
エンジン形式:V型6気筒DOHC
エンジン型式:2GR-FKS
排気量:3456cc
ボア×ストローク:94.0×83.0mm
圧縮比:11.8
最高出力:221kW(301ps)/6600rpm
最大トルク:361Nm/4600-4700rpm
燃料供給:DI+PFI
トランスミッション
1速:5,519
2速:3.184
3速:2.050
4速:1.491
5速:1.234
6速:1.000
7速:0.800
8速:0.673
後退:4.220
最終減速比:3.003
JC08燃費:10.6km/ℓ
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

萩原電気ホールディングス株式会社 エンジニアリングソリューション営業<大手自動車メーカー、Tier1向け>
年収 | 1150万円〜0万円 |
---|---|
勤務地 | 愛知県名古屋市東桜関連会社に配属予定... |
天昇電気工業株式会社 品質管理<自動車部品など>
年収 | 400万円〜600万円 |
---|---|
勤務地 | 福島県二本松市渋川字囲壇1番地,福島県... |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

トヨタ アルファード
Z フルセグ ミュージックプレイヤー接続可 バックカメラ 衝突被害軽減システム ETC 両側電動...
中古価格 666.3万円

トヨタ アルファード
Z モデリスタエアロ 左右独立ムーンルーフ 後席フリップダウンモニター 純正14インチナビ 全周...
中古価格 735.8万円

トヨタ アルファード
Z サンルーフ フルセグ メモリーナビ ミュージックプレイヤー接続可 後席モニター バックカメラ...
中古価格 768.2万円

トヨタ アルファード
Z Z(7名)
中古価格 816.4万円

トヨタ アルファード
2.5S タイプゴールドIII JBLサウンドナビ 全周囲カメラ デジタルインナーミラー BSM...
中古価格 385.9万円

トヨタ アルファード
2.5S タイプゴールドIII 衝突軽減ブレーキ LED Bカメラ ナビ DVD オートエアコン...
中古価格 477.1万円