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50周年記念・三菱デリカの歴史を振り返る! 三菱『歴代デリカのすべて 連載第3回』星を継ぐもの……三代目デリカのサクセスストーリー

  • 2018/05/23
  • MotorFan編集部 大橋 俊哉
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働くデリカ……トラック&バン

デリカトラック(1994)

 三菱デリカはトラックとバンもスターワゴン同様に1986年6月にフルモデルチェンジ。ホイールベースを二種類用意し、バンにはエアロルーフとハイルーフ用意するのも同様だ。バンは荷物の積み下ろしを考慮した両側スライドドアを採用しているのがスターワゴンとの大きな違いとなっている。

 また、エンジンも二代目に搭載された1.4リッターと1.6リッターが残され、ディーゼルエンジンにもノンターボ(76ps)が用意されており、ワゴンとは異なるラインナップだった。
 
 バンボディのトピックといえば、1987年6月に登場した「キャンパーAタイプ/Bタイプ」。バンのロングボディをベースとしたベーシックキャンパーだ。

 その後、ドイツのライモ社製パーツなどを採用した本格キャンピングカー「キャンパー」「キャンパーロング」を特装車として発売。さらに、91年6月には特装車デリカ「キャンピングカー」シリーズを発売。タイプIはスターワゴン4WDがベースとなったが、タイプII〜タイプIVまではバン4WDがベースとなっている。

 さらに、93年5月にデリカキャンピング特装車「JB500」を発売。これはトラック4WDをベースとした本格的なモーターホームだった。

 バン&トラックの商用ユースに応えつつ、メーカー自らキャンピングカーを設定するのは初代以来であり、ユーザーからの期待の表れとも言えるだろう。

デリカバン4WD(1986)

デリカは滅びず……

四代目となるデリカ「スペースギア」
 1994年5月に四代目となる「スペースギア」が登場……にも関わらず三代目の「スターワゴン」はその後99年まで製造された。さらに、販売に至っては在庫販売が終了する2004年まで続いたというのだから驚きだ。

 確かに、キャブオーバーの「スターワゴン」からセミキャブオーバーの「スペースギア」に変身したことで、キャブオーバースタイルのユーティリティや取り回しの良さを求める根強いファン層がいたのは確かではあるのだが……。

 そんなこともあり、三代目デリカは86年から99年という実に14年に及ぶモデルライフを全う。その総生産台数は、三菱自動車の自社生産分でスターワゴン、バン、トラックを合わせて43万2748台に達した。これは歴代デリカ最多の登録台数だ。

 モデルライフがバブルの好景気がもたらすレジャーブームと、それに基づくRV(Recreational Vehicle)ブームという時代背景も、三代目デリカが登録台数を伸ばした要因でもあったと思われる。

 なお、三代目デリカは輸出仕様が2013年まで生産されていた。さらに、現在は台湾のCMC(China Motor Corporation/中華汽車)で生産が続けられており、「スーパーデリカ」として今も販売中である。

 ちなみにCMCは三菱自動車の現地パートナー企業で、三菱ブランド車に加え自社ブランド車の生産・販売を行なっており、デリカ(得利卡)は創業以来の1973年から生産している。

CMC(China Motor Corporation/中華汽車)

SUPER DELICA/三菱得利卡

あぶないデリカ

 二代目デリカが銀幕に登場した話は第2回でお伝えしたとおりだが、三代目デリカも二代目に続き銀幕に登場しているのはご存知だろうか? 二代目よりも時代的に最近のハナシだし、登場する作品が自動車業界的に有名なモノだけに覚えている読者も多いと思う。

 二代目デリカが登場した作品は『あぶない刑事リターンズ』。ご存知、人気刑事ドラマ『あぶない刑事』の劇場版第4作で、1996年9月に東映系で公開された作品だ。『あぶない刑事』といえば日産レパード(F31)があまりにも有名だが、『あぶない刑事リターンズ』では三菱自動車が車両提供となったこともあり、デリカスターワゴン4WD(「GLXエアロルーフ」)が登場。ルーフやガードバーの間に赤色灯を追加した姿で激走している。

 物語終盤の登場ながら、カルト組織のアジトに壁を突き破って突入し、デリカから降り立つタカ(鷹山敏樹/舘ひろし)とユージ(大下勇次/柴田恭兵)……というド派手な活躍が印象深い。

 ちなみにRVRスポーツギアターボも登場しており、覆面パトカーとして仲村トオル扮する町田透がステアリングを握っている。

デリカ・スターワゴン EXCEEDエアロルーフ4WD(1986)
全長×全幅×全高:4460mm×1695mm×1975mm
ホイールベース:2240mm
トレッド:(前)1430mm/(後)1415mm
室内長×室内幅×室内高:3130mm×1530mm×1175mm
最低地上高:210mm
車両重量:1740kg
乗車定員:7名
最小回転半径:5.0m
エンジン型式:4D56型 水冷直列4気筒OHCディーゼル
ボア×ストローク:91.0mm×95.0mm
排気量:2476cc
圧縮比:21.0
最高出力:85ps/4200rpm(ネット)
最大トルク:20.0kgm/2000rpm(ネット)
使用燃料/タンク容量:軽油/60L
燃費:ー
駆動方式: 4WD
トランスミッション:5速MT
ステアリング形式:ラック&ピニオン
ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク/(後)リーディングトレーリング
サスペンション形式:(前)ダブルウィッシュボーン式トーションバースプリング/(後)半楕円リーフスプリング
フレーム形式:ー(モノコックボディ)
タイヤサイズ:215SR15



デリカ・スターワゴン EXCEEDハイルーフ 2WD(1986)
全長×全幅×全高:4300mm×1695mm×1950mm
ホイールベース:2235mm
トレッド:(前)1445mm/(後)1380mm
室内長×室内幅×室内高:3130mm×1530mm×1260mm
最低地上高:190mm
車両重量:1440kg
乗車定員:7名
最小回転半径:4.5m
エンジン型式:G63B型 水冷直列4気筒OHC
ボア×ストローク:85.0mm×88.0mm
排気量:1997cc
圧縮比:8.5
最高出力:91ps/5500rpm(ネット)
最大トルク:15.4kgm/3000rpm(ネット)
使用燃料/タンク容量:レギュラー/60L
燃費:8.4km/L
駆動方式: FR
トランスミッション:4速AT
ステアリング形式:ラック&ピニオン
ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク/(後)リーディングトレーリング
サスペンション形式:(前)ダブルウィッシュボーン式トーションバースプリング/(後)半楕円リーフスプリング
フレーム形式:ー(モノコックボディ)
タイヤサイズ:185SR14

三菱『歴代デリカのすべて 連載第1回』初代デリカ誕生の物語

三菱『歴代デリカのすべて 連載第2回』スター誕生……二代目デリカの躍進

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