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アウディTTS海外試乗記 from editor's room 新型アウディTTでマン島TTのフルコースを走った!【Audi TT 生誕20周年特別企画その1】

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今年で生誕20周年を迎えたアウディTT。
タイミングを合わせるようにフェイスリフトを受けた新型TTSで、
そのネーミングのルーツであるマン島を走る機会に恵まれた。
マン島TTレースは世界で最も過酷な二輪レースとして知られている。
なぜTTは、四輪でありながら二輪レースにちなむ名前を与えられたのか?
そして最新のTTSは、この壮絶なコースでどんな走りを見せたのか?

TEXT●小泉建治(KOIZUMI Kenji)
PHOTO●AUDI/編集部

今回のマイナーチェンジはエクステリアの化粧直しがメイン。横桟からハニカム模様になり、レーシングムードが高められたシングルフレームグリルが最大の変更点だ。市場によってはパワートレインにも若干の変更が施される。

なぜTTは二輪レースのネーミングを与えられたのか?

1938年、ドイツ人ライダーであるエヴァルト・クルーゲによってマン島TTレースの「ライトウェイトTT」クラスを制したDKW SS250。80年も前の小排気量2ストロークにもかかわらず、なんと水冷! 250ccの排気量から最高出力22hpを絞り出した。
 早いもので、前衛的デザインで世間を驚かせた初代アウディTTのデビューから20年が経ち、その記念すべきアニバーサリーイヤーに合わせるように、現行三代目がフェイスリフトを受けた。

 その国際試乗会の舞台にアウディが選んだ場所がなんとも奮っている。まさにTTのネーミングの由来となった、英国王室領マン島だというのだ。そう、世界で最も過酷な公道二輪レースで知られる、あのマン島である。

 みなさんもテレビや動画などで見たことがあるだろう。狭い街中や広大な丘陵地帯を200km/h以上でぶっ飛ばし続けるクレイジーな二輪レースを……。危険度は間違いなく世界一で、ライダーたちも2-3本ネジが抜けているなんてものではない。恐怖に対する耐性が突然変異でも起こしているとしか思えず、どうしたって彼らが自分と同じ人間だとは信じられない。

 そんなマン島を新型TTで走れと言うのである。怖い? そりゃあ怖いです。いや、別にあんなスピードで走る必要はないし、そもそも出せるはずもない。それにマン島にはフツーの人も住んでいて、フツーにクルマで走っているのは言われなくてもわかる。まぁしかし、マン島と聞けば衝撃的なクラッシュシーンの数々を思い浮かべずにはいられないわけですよ。

 それはさておき、そもそもTTとはどんな意味なのか? TTはツーリスト・トロフィーの略で、一般公道を長い距離に渡って走り抜けるレースということらしい。四輪で言うところのGTレースに近い意味合いだ。ではなぜ四輪であるアウディTTがこの二輪レースのネーミングを名乗るのか? 実はAUDIの前身であるアウトウニオンを形成していた4メーカーのひとつであるDKWが、かつて生産していた二輪で1938年のマン島TTレースを制しているのだ。

 その60年後にアウディTTがデビューし、80年後の今年、ゆかりの深いマン島に帰ってきた。このストーリーに関しては別の機会に詳しく紹介する予定だが、かくもクルマ好きの心を揺さぶるエピソードが隠されていたというワケなのである。

なんとマウンテン区間を完全封鎖! あのマン島を全開走行!

スタート地点となるクレッグ・ニーバーにズラリと並べられた新型TTS。先導車は最新のホンダCBR1000RR! ついていけるわけないっつうの。
 今回の試乗会の最大のハイライトは、なんとマン島TTレースのコースの一部を封鎖し、一般車のいないクローズド状態で走れるということ。封鎖区間はラムジーヘアピンからクレッグ・ニーバーを結ぶ山岳区間で、全長60kmの約3分の1にあたる20kmほどの距離を往復する。CMや映画の撮影などでの前例はあるものの、レースウィーク以外でここまで大がかりにコースを封鎖するのは初めてとのことで、ここにもアウディの気合いが見て取れる。

 今回、試乗車として用意されたのは上位モデルのTTSのみで、すべて左ハンドルの欧州大陸仕様だ。スタート地点のクレッグ・ニーバーにズラリと並べられたTTSは、フェイスリフトの効用か、はたまたマン島というロケーションの力なのか、今まで見たなかでも最高に精悍で逞しく思えた。

 新型の主な変更点はフロントマスクで、シングルフレームグリルの内側が横桟からハニカム模様になり、レーシングムードが格段に高められている。両端の大型エアインレットも目を惹くポイントで、ワイド感の強調にひと役買っている。

レストランのあるギャラリーコーナーとして知られるクレッグ・ニーバーがスタート地点。観戦スタンドは常設されているらしい。ここからラムジーヘアピンに向け、まずはレースコースを逆走することになる。
こんな感じで一般車両をシャットアウト! 地元のみなさん、ツーリングに来ていたライダーのみなさんゴメンナサイ。コースマーシャルを務めてくださったのは、実際にマン島TTレースで仕事をされている本職のみなさん!

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