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「美しすぎるラリードライバー」クロエリのラリーレッスン~第2回~ TGRラリーで使えるタイヤは2種類。その違いを教えてあげる。

  • 2018/08/01
  • HYPER REV編集部
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TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジC-1クラスで今季4連勝中のラリードライバー「クロエリ」が、ラリー初心者の皆さんにラリーに関するAtoZを優しく教えます!

 7月15日にオールグラベルの青森・弘前ラウンド、そして7月29日にグラベル+ターマックがミックスした北海道・石狩ラウンドに出場。
 青森・弘前ラウンドはグラベルが苦手意識の強い私にとって、一番の難所でしたが、力強いベテランの竹下紀子選手に沢山助けてもらって苦手を克服し優勝することができました!! そして、北海道・石狩ラウンドも優勝して今季4連勝することができました!

 今回はそんなグラベルとターマックの違いについてお話ししたいと思います。

 TGRRCでは使えるタイヤに制限があります。私はYOKOHAMAタイヤを履いているのでA035、A036の2種類です。スペアタイヤも全て同じ種類を1度のラリーで使わなければいけないルールになっています。
 A035はグラベル、A036はターマックっと思われがちなのですがA036はダートトライアル競技などでも使われるタイヤなので必ずしもグラベルが走れないタイヤではありません。
 私は長野・八ヶ岳茅野ラウンドでほとんどがグラベルタイヤの中、A036の攻めのタイヤで勝負していました。

 TGRRCでは比較的ターマックが多いことが多くミックスステージではグラベルの割合が少ないことが多く得意のターマックでタイムを稼ぎたかったのでA036でグラベル練習を多めに行ってきました。
 私はカートなどでサーキットか街を普通に走ることが通常だったので、デコボコしていたりする路面は昨年が初めてでした。
 今まで感じたことのない縦揺れに最初は恐怖心でいっぱい。練習してもターマックの時とは違い、怖い、できない、踏めない……といったマイナスの感情に押し潰されていました。ターマックの時は何故か、イケる、踏める、なんとかできる!! と、強い心で走れるの、になんでグラベルはできないのだろう……。本当は怖いから練習もしたくない。でも負けたくないし「グラベル遅いよね」って言われてすごい悔しかったから今年はメンタルも意識して練習してきました。

 クスコレーシングの先輩達は口を揃えて「グラベルの方が簡単じゃん!!」っと言うのですが、私には速度がターマックより遅いだけでやってることは非常に難しく感じます。
 じゃぁ何が難しいのか……。操作のタイミングが違うのです。スケートをやったことが無い人が氷の上で進んでみたものの怖くて曲がれないし止まれないみたいな感じです。ターマックでも突っ込みぎみな私はこのタイミングでブレーキして曲がりたい!!っと言うタイミングがグラベルは通用しないし無理やり曲げるみたいなことも上手くできない。
 ターマックよりずっと早くアクションを起こさないといけないのが違和感でなかなか恐怖心が消えませんでした。

 操作だけではありません、ターマックはあまり大きな路面の違いや変化はないのですが、グラベルは様々な路面があります。
 硬い、柔らかい、滑る、ワダチが深い…など、この沢山の条件がコロコロ変わる状況に応じて走りを変えるのは身についていないと簡単にできることではありません。なので、なるべく違う路面の練習をして経験値を増やし不安要素を減らしてきました。冬は雪上、氷上練習もとても効果的と言われています。

 ラリーは沢山の路面がありテクニックを身に着けていないといけない競技で奥が深いです。今回の弘前ラウンドで少しだけ自信を持ってグラベルが走れると思います。
 でも、まだまだ知らない路面が沢山あると思うのでそろそろ楽しんで知らない路面に挑んで行きたいです。
(文・写真 クロエリ)

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