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ボルボXC40と同じプラットフォームのリンクアンドコー 03に富士スピードウェイで試乗 想像以上の完成度! 中国資本、スウェーデン仕立ての「Lynk & Co」3番目のモデル「03」に試乗!!

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トランスミッションは7速DCT。レバーを左右に動かすとマニュアルで変速できる。
 さて、前置きが長くなったが、ペースカーの先導のもと、ゆったりした速度で富士スピードウェイの本コースに向かう。シフトレバーはシフトバイワイヤ化されているような軽い操作感で、パーキング用の「P」ボタンがシフトレバーから独立。ユニークなのがマニュアルシフトで、レバーを右に倒すとプラス、左に倒すとマイナス。パドルシフトも用意されていて、こちらはオーソドックスに右側がプラス、左側がマイナスとなっている。

 気になっていた直列3気筒の音・振動だが、アイドリングから静かで、教えてもらわないと3気筒とは気がつかないだろう。少なくても昔のようなラフな回り方や音・振動はなく、かなり洗練されている。発進時から力強く、少し発進時の飛び出し感があるように思えたのは、中国人の好みに合わせてあるのかもしれない。

 踏み初めのアクセル操作に対してわずかに過敏なところはあるものの、7速DCTのスムーズな変速も白眉といえる仕上がりだ。極低速域の発進マナーは、いち早く採用してきたフォルクスワーゲンも苦労してきたが、「03」のそれは些細な指摘に過ぎず、そこから速度が上がっても減速していってもギクシャクした感じはほとんど抱かせない。

 DCTといえば、フォード・フォーカスは、ゲトラグフォード製の「PowerShift」を搭載していた。日本導入時のそれはやはり極低速域においては洗練度不足だったし、ルノーがカングーやカジャーで採用しているゲトラグ製の「EDC」と呼ばれるDCTと比較しても、Lynk & Co「01」の方が1枚も2枚も上手。ボルボのDCTもゲトラグ製だったが(現在はアイシン・エィ・ダブリュ製多段ATに移行)、こうしたDCTと比べても完成度は高く感じた。

 本コースで速度を上げていくと、「エコ」モードに入れても思いのほかにパワーがあり、街中で多用しそうなパーシャル域からの加速フィールにも不満はない。さらに、おそらく(中国語表記だったので定かではないが)、「ノーマル」、「スポーツ」モードに入れていくと力強さが増し、「スポーツ」と思われるモードにすると、エンジン回転が高まり、アクセルのツキもグッと良くなる。

 試乗した本コースは、非常に良好な路面ゆえ、乗り心地の判断はできないものの、ボルボXC40を思い起こさせるようなゆったりした動きが印象的だ。パワーステアリングもボルボのようにやや軽め。

 コーナーではそれほど飛ばさなければ安定志向のボディコントロール性を見せながらも、少し速度を上げるとそれまでの姿勢から意外とボディの傾きが大きくなる(それでも接地感は失われない)など、ハンドリングからボルボらしさが伝わってくるのは、エンジニアリングを共通化していることからも当然かもしれない。

 走りを支えるパワートレーンもシャシーも中国製という先入観を打ち破る仕上がりの高さを見せつけたLynk & Co 03。ボルボは最上級セダンのS90を中国生産に切り替えている(日本への限定導入車はスウェーデン製)。生産国で抱く先入観はそろそろ捨てる時が来ているのかもしれない。日本市場では、右ハンドル化(イギリス、オーストラリア向けとして設定する予定だそう)、そしてデザインがどう受けるかが成功の鍵を握りそうだ。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

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