メディア対抗ロードスター4時間耐久レース:トヨタの古場さんvs トヨタイムズの忖度なしのバトルもあり! メディア対抗 マツダ・ロードスター レース参戦記:清水和夫氏とレースに出ることになってしまった素人おっさん編集部員、かく戦えり
- 2019/09/15
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MotorFan編集部 森田 準
毎年9月の初旬に開催される自動車媒体のお祭り「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」に初参戦! しかもチームメイトは国際ジャーナリストの清水和夫氏と、トヨタ自動車の開発の凄い人......。アラフィフどころかアラスィクスティ、55歳のおじさん編集部員、モーターファンのインスタではすっかりネカマに仕立て上げられている"MJ"の公式レース参戦記! 一般人には敷居の高いJAF公認レースだが、その敷居を超えた先にはクルマとモータースポーツの新たな楽しさが見えてくる!
PHOTO●伊藤嘉啓(ITOH Yoshihiro)
ある日の午後、取材で使った広報車を返却して会社に戻るとMotor-fan.jpの偉い人に呼び止められ、「メディア対抗、出る?」と突然のお誘いを受けた。メディア対抗とは、正式には「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」といい、製造メーカーであるマツダが主催するロードスターのワンメイクレース。しかもJAF公認の公式競技。
阪神タイガースの応援参戦とサーキット走行のお誘いは断らない主義の自分は、反射的に二つ返事で「はい、出ます!」と答えた……。
のだが、数分後に冷静に考えてみると、胃の底の方にズンと感じるプレッシャーが襲ってきた。
なにせ参加するチームは業界の大御所。元レーシングドライバーであり、現在は国際モータージャーナリストの清水和夫氏が主催する映像サイト「Start Your Engines」と我ら「Motor-Fan.jp」のジョイントチームだ。
さらにチームメイトにはトヨタC-HRの開発責任者を務め、そのC-HRを駆ってニュル24hレースにも参戦したほどの腕前を持つドライバー、古場博之氏。しかも古場さんは、今はGAZOO Racingに所属しているほどのクルマと走りのプロ。そして清水和夫氏とのレース参戦経験も多い、カート&フォーミュラ育ちの若手ドライバー齊藤洋輝氏。
こんな凄い人たちのなかに素人のおっさんが加わっていいのか?
そんなノリと勢い&葛藤から人生初レースはスタートした。

30年の歴史を持つロードスターのワンメイクレース
と、ここでご存知ない方のために「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」がどんなレースなのかをご紹介しよう。
イベント名の通りレース車両はロードスターのワンメイクレース。初代ロードスターの誕生とともに、ロードスターの楽しさを世に知らしめるための一環として始められたもの。
ビルシュタイン製のショックアブソーバーと機械式LSDなどが装着されたNR-Aというグレードのモータースポーツベース車に、ロールバー、CUSCO製6点式シートベルト、BRIDE 製バケットシートが装着される。さらに全車エンドレスのブレーキフルードと競技用ブレーキパッド、Gulfのエンジンオイルとミッションオイル、そしてタイヤはブリヂストンのアドレナリンRE003に交換。
以上のように、レースマシンとはいえ、4時間のレースを安全に走りきれるように必要最低限のパーツが装着されるのみ。
そして、このレース車両はすべてマツダがメンテナンスを施し、イコールコンディションを保った状態で、レース当日に各チームに貸し出される。ちなみに、これらの車両はこの日のためだけに用意され、各チームは毎年同じ車両を使用している。
このレースの歴史は長く、初代NA型ロードスター登場の年1989年に第一回を開催(1989〜1997)。その後二代目NB型(1998〜2004)、三代目NC型(2005〜2014)、そして2015年から四代目で現行のND型と、歴代ロードスターを使い毎年1回の開催で、一回も休むことなく毎年開催され、今回ついに第30回、つまり30年に渡って開催されている。
と、そんな由緒あるレースに、あっけなく参加することが決まってしまったわけだ。
かく言う私、「Motor-fan別冊ニューモデル速報」の編集部に所属しているが、その前はドライビングテクニック&チューニング情報誌「レブスピード」の編集部におり、今回の舞台である筑波サーキットも何度か走ったことはある。非公認の草レースにも数回参加したことはある。
しかし本格的なレースはもちろん初めてだ。
豪華絢爛な参加チームとドライバー!
参加するチームは”メディア対抗”の名の通り、自動車専門誌やビデオマガジンをはじめ一般月刊&週刊誌、自動車Web媒体、テレビ、FM放送曲と多岐に渡るメディアがチームを組んで参戦している。
参加ドライバーは編集部の参加が必須とされ、それに加え各媒体にゆかりのある、腕に覚えのあるモータージャーナリストが中心となっている。
さらに”助っ人”ドライバーとしてレーシングドライバーの参戦も許されていいて、片山右京さんのようなレジェンドドライバーや、谷口信輝選手といった現役実力派のドライバーが参戦することもある。
そして新聞報道などもされたのでご存知の方も多いと思うが、なんと今年は自動車メーカーの垣根を越え、MORIZOことトヨタ自動車の豊田章男社長が関連会社勤務のご子息と親子での参加が話題となった。
と、レースの概要をお伝えしたところで参戦記に戻ろう。
少しハードルの高いJAF公認レース
このレースのようなJAF公認のレース参加で最初のハードルとなるのがライセンスとヘルメットやウェア類の準備。すべては参加者の安全を確保するためなのだが、いざ始めようとなるとその準備には出費がかさむ。
単独の車両でタイムを競うジムカーナやダートトライアルは国内B級ライセンスだが、いわゆるレースはもうひとつ上の国内A級ライセンスが必要となる。さらに、ドライバーの身体生命の安全確保のために、ドライバーのヘルメットやウェア類も最新のFIA2000規格をクリアしたものでないといけない。
私も一応レーシングスーツやグローブ&シューズを持っているが、ほとんどが旧規格だったり非公認……。
ヘルメットは縁あって懇意にしてもらっているARTAのGT300 NSXのドライバー高木真一選手にもらった一流品。フェイスマスクもFIA2000規格品だった。
だが、逆にそれ以外はすべて使えない。
レーシングスーツはSYEの清水さんのお古をお借りできるのだが、グローブ、シューズ、クラッシュ時に頚椎を守るHANS、そして今年から必須アイテムとなったFIA2000規格の靴下が必要となる。
これらを揃えようと思ったら10万円近くかかるだろう。
自慢じゃないがそんな余裕はない!……ので、知人のライターから借りることにした。
さすがにソックスは6800円もするFIA2000規格の高級靴下を購入した。
いよいよ迎えた決戦の日
じつはこのレースには、前REVSPEED編集部時代には監督として参戦はしていた。が、自分が走らない監督として参加するのと、ドライバーとして参加するのでは、天と地ほどの差がある気分。
前述の通り胃が重くなるプレッシャーを抱えつつ日々を過ごし、レース前日には最高潮に達した。
と、思ったがサーキット入りし、チームメンバーが集まり、公式練習が近づくとさらに緊張は増していった。
事前に練習ができればここまで緊張しないのだろうが、こちとら本番4日前まで「新型スカイラインのすべて」「軽自動車のすべて」「新型N-WGNのすべて」と連続して締め切りを抱えていたので時間もないし、そもそも練習するクルマもない。
MJ、ロードスター行きま〜す!
いよいよ午前10時30分から、30分間の公式練習だ
出走順通り、清水御大、私、若手ドライバーの斎藤選手、そして古場さんとドライバーチェンジの練習も兼ねて、それぞれが乗車。
このレースは4時間を通してガソリンを60ℓしか使えないので、燃費走行が重要になる。普通ならコーナーの進入はヒールアンドトーで減速し立ち上がるのだが、通常より手前からアクセルオフし、減速はブレーキのみ。そしてなるべく高いギヤでコーナーをクリアするという少々特殊な走りをすることとなった。目標タイムは1分15秒。
ついに練習が始まり、清水御大から車を引き継ぎ、いざコースへ!限られた時間なので各自周回できるのは3ラップのみ。
ロードスターで筑波を走るのは初めて、そして指示された走行法を試してみる。当然遅いので、後ろから迫ってくる速いクルマの邪魔をしないように気を遣う。なんてやっていると3ラップなんてあっという間。ピットサインのPinを確認してピットへと戻る。
そして第一回目の通信簿を確認。
自分のタイムは1分24秒……。まるで話にならない……。どうしよ……。
目標タイムの9秒落ち。1ラップあたり9秒も遅れたら、持ち時間の50分を走りきる頃には5分以上遅れてしまう。このままでは足を引っ張るどころの騒ぎではなく、ダントツビリ確定じゃないか!
どうする? 俺。

と、言いつつも、さすがに気合だけでタイムが上がるほど単純なものではない。幸いにして、周りにはプロの先生がたくさんいる訳で、素人には恵まれた環境であった。
レースマネージメントをしてくれるプローバの佐藤さん、清水さんよりアドバイスをいただきつつ、古場さんが用意してくれた車載カメラで撮影したドライビング動画をひたすら見て、で清水さんと自分のドライビングの違いを確認。本戦までに自分のドライビングの問題点を少しでも解消することにした。
正しいライン取りやギヤポジションを頭に叩き込み、その後、コクピットに乗り込んでイメージトレーニングでコースを周回しながらハンドルを切るタイミング(ライン取り)やコーナーごとのギヤポジションなどをある程度身体にも覚えさせてみた。
現場でできることは限られているが、何しろ素人は「どこがどうダメ」なのかさえ自分ではわからない。
そんな状況で、車載でプロと自分の走りを比べられたのはとても助かった。
受験会場で赤ペン先生をやってる感じでしょうか?(余計わかりにくい?)
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