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〈試乗記:トヨタ・ヤリス〉名前を変えた理由がここにある|コンパクトカー・インプレッション

  • 2020/02/02
  • ニューモデル速報
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思い通りに加速するガソリン 1.0ℓも望外の走りの良さ

 次に試乗したのは1.5ℓ直3+ダイレクトCVTを搭載したメイングレード。何度かゼロ発進を試してみたが発進用ギヤが搭載されているおかげでCVT特有の間延びした加速感が払拭され、文字通りダイレクトで気持ちいい。スポーティであることに歓びを感じるドライバーではなくとも、その思い通りに加速してくれる特性に、運転のしやすさを感じることだろう。

 こちらもダイナミックフォースで、レスポンスの良さと全域で太いトルクが心地良い ハイブリッドに比べればエンジンの存在を感じるのは当然だが、一般道で交通の流れをリードするぐらいのペースでもたいていは2000rpm台でこなしてくれるので静粛性は十分。少しずつ加速を強めてみると、3000rpmを超えると明確に力強くなるが音も大きくなり、4000rpmになるとやはり直3を意識させるようになる。

 今では多くのCVTがラバーバンドフィール(間延びした加速感)を感じさせないよう疑似的に段付き変速をするが、ヤリスもその頻度は高い。アクセル開度が20%ぐらいでもシフトチェンジしていて確かにダイレクト感がある。アクセルを床まで踏みつければ上限の6000rpm付近で貼り付くが、そのちょっと手前だと5000rpmを超えたあたりでギヤ比が変わり、タコメーターの針が4000rpm付近に落ちて再び上昇していく。CVTも運転の楽しさやドライバビリティの向上を優先的に考えているようだ。

 ベーシックな1.0ℓ直3+CVTTはハイブリッドや1.5ℓ車と違って新開発ではなく従来の改良型。正直に言ってあまり期待していなかったのだが、これが意外なめっけ物だった。古い世代の3気筒だから、それなりに振動は感じるし、1.5ℓにくらべれば全体的なトルクは当然落ちる。

 だが常用域を重視した特性で想像するよりずっと走りやすいのだ。それに気を良くしてペースを上げると、大幅な進化を果たしたシャシーの余裕がより大きく感じられ、「いいクルマになったな」ということを強く実感させるのだった。ベーシックゆえにレンタカーやカーシェアで出会う機会が多くなるだろうが、満足感は高いだろう。

クラストップレベルの高剛性ボディを開発し、TNGAに基づく新プラットフォームを投入。「安定していて安心・意図通りで自然」という、人が中心のクルマづくりを行ない、ひとつ上のクラスの走りを実現した。

剛性感の高い走りの感覚 動的質感の良さも魅力

 最後に試乗したのは1.5ℓの6速MT仕様。これはもう楽しんでしまおうと全開でコースインしていった。エンジンは7000rpmまでスムーズに回りパワー感も十分、シフトまわりの精度が高くてマニュアル操作が楽しい。惜しむらくはヒール&トーがちょっとやりづらいことだが、エンジニアいわくペダルの踏み間違い防止のための配置で致し方ないとのことだ。

 それよりも目を見張ったのがシャシー性能だ。GA-Bプラットフォームは従来比で約50㎏軽量化しながらねじり剛性を30%アップ。サスペンションはスムーズにストロークするよう数々の工夫が凝らされている。

 タイトコーナーへ思い切って飛び込んでステアリングを切り込んでいくと、フロントまわりのガッチリとした剛性感を見せつけながらノーズがグイグイとインへ入っていく。深い舵角にもフロントタイヤが応えてくれて執拗に路面を捉えるので驚くほど良く曲がってくれる。それでいてリヤの安定性も見事。限界まで攻め立てても破綻する素振りをみせず、いきなりテールスライドしてしまうことはない。タイヤが省燃費や経済性を意識したブリヂストン・エコピアなのが信じられないぐらいに軽快でスポーティなのだ。

 その後にハイブリッドでも同じように走ってみると、1.5ℓ+6速MTの方がピッチングやロールが少なく感じられるものの、基本的には同じ特性で攻めた走りにも堅牢なボディと秀逸なサスペンションで応えてくれた。ワインディングなどで気持ちのいい汗をかけることだろう。

 シャシーは、スポーティというだけではなく全体的に動的質感の高さを強く感じさせるものだった。リヤがどっしりと安定していて高速直進性が良く、ステアリング操作に対する正確性が高い。微舵から小舵角までは、それほどレスポンスは鋭くないが、切り増していくごとに頼もしい反応を見せてリニアになっていく。今回の試乗は路面の綺麗なステージだったため、乗り心地についてはあまり言及できないが、サスペンションのストローク感がスムーズでしなやかなので、荒れた路面での対応力も高そうだ。

 DNGAとの棲み分けによって「もっといいクルマ」であるTNGAらしさを強く打ち出しすことができた新型ヤリス。初代から20年の時を経て、再びBセグメントに革新をもたらさんとした姿勢は、狙い通りに昇華されているのだ。

余裕のあるサイズで包み込まれ感にも優れたシート。しっかりした剛性感も与えられている。右側のレバーは、一度設定したスライド位置にそのまま戻せる仕組み。クルマを乗り換えたり、後席に大きくスライドさせた後でも簡単に元の位置に戻せる。

モーターファン別冊・ニューモデル速報 Vol.591 トヨタ ヤリスのすべて

躍動の新世代コンパクト
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