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トヨタ ヤリス 新型情報|グレード/性能/新車・中古価格
トヨタ ヤリスの新型モデル情報を紹介します。トヨタ ヤリスの性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。トヨタ ヤリス新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。
トヨタ ヤリス新型モデルの概要
トヨタ ヤリスは、36.0km/Lという驚異的な燃費性能を達成して、2020年2月に発売。ヴィッツの後継モデルで、フルチェンジを機に、海外と名前を統一。国内でもヤリスの名を用いることになった。
同じく5ドアHBボディのコンパクトモデルであるパッソが生産終了のあとは、トヨタのエントリーモデルとしての存在感をより強めている。
搭載するパワートレインは、1Lガソリン、1.5Lガソリン、1.5Lハイブリッド。このハイブリッドモデルが36.0km/Lという燃費性能を誇っている。
グレード構成は、1LガソリンがGとXの2グレード。1.5Lガソリンが上級のZグレードも加わり、Z、G、Xの3グレード。1.5Lハイブリッドは、Z、G、Xのほか、KINTO(リース扱い)のUを加えた4グレードとなる。
4WD仕様もラインアップ。1.5Lガソリンにはマニュアルトランスミッションも用意した(6速MT)。
燃費性能のほか、内外観、走りで優れた完成度を誇る人気モデル。ヤリスの魅力を項目ごとに確認していこう。
トヨタ ヤリスの外観・内装デザイン
新世代コンパクトカーを謳い登場したトヨタ ヤリス。無駄をそぎ落とし、いまにも走り出しそうなイメージを放つ外観が特徴だ。居心地のよさと運転に集中できる室内空間の両立を目指した内装デザインについても、ここで見ていこう。
外観:軽快な走りをイメージさせるデザイン
弾丸のようにダッシュするイメージで、あふれんばかりの「力」を凝縮した造形のエクステリア。ムダをそぎ落したキャビンと、ボディ中心から前後タイヤに向かう引き締まったフォルムも、アクティブな走りを予感させてくれる。
リアビューもユニークなデザインだ。リアウィンドウとリアコンビランプをひと括りのグラフィックでまとめた特徴的なアッパー部分。そして、タイヤの張り出しを強調する造形でスタンスの良さをアピールしたバンパーまわりなどが、印象的な後ろ姿を創造した。
ちなみにフロントグリルは、デビュー当初、ナンバープレートが付く部分が骨太ラインのデザインだったが、2024年1月の一部改良で、ラジエターグリル全面が網目のデザインに。躍動感のあるフロントグリルに変更されている。
内装:ワンクラス上の室内デザイン
インパネは、ワイドに見えるデザインを取り入れたうえ、コンソール部をたっぷりした幅で設えることによりワンクラス上の空間を演出した。また、小径にしたステアリングホイールも室内をより広く見せ、同時にスポーティな印象さえももたらしている。
運転席は、視認性に優れたメーター、上方に配置したディスプレイオーディオで視線移動が少なく、運転のしやすさを追求。Zグレードのみの設定(オプション)だが、ヘッドアップディスプレイも視線移動をスムーズする。
デビュー時、2眼式デザインのメーターを採用していたが、2024年1月の一部改良で、デジタルメーター+7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイをZグレードとGグレードに採用。そのほかのグレードは、アナログメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイの組み合わせとなる。
トヨタ ヤリスのサイズ・室内スペース
コンパクトでキビキビと走りそうなイメージを持つトヨタ ヤリス。同じく燃費自慢で小柄なボディのアクアとサイズがどう違うのかは確認したい部分だ。加えて、室内スペースが納得できる広さを持つのかも気になる。収納の充実度も含めて見ていこう。
ボディサイズ:全長3m95cmのコンパクトボディ
ボディサイズは、全長3950㎜×全幅1695㎜×全高1495㎜(E-Fourと4WDの全高は1510mm)。全長は4mを切り、全幅は5ナンバー枠いっぱい、高さは少し余裕を持たせたサイズだ。
アクア(2代目)は全長4050㎜×全幅1695㎜×全高1485㎜だから、ヤリスのほうが100mm短い全長を持つ。ホイールベースも50mm短い2550mmで、ヤリスは、より機動性の高いコンパクトボディが魅力となる。
室内スペース:見た目以上に居心地いい後席
シートが回転しながらチルトするターンチルトシートを運転席と助手席にオプション設定(XとGグレード)。フロントシート形状はZグレードがヘッドレストセパレート式、他グレードはヘッドレスト一体式。シート表皮はファブリックだが、2024年1月の一部改良で、合成皮革+ツィード調ファブリックのシート表皮をZグレードに投入している。
コンパクトなボディを持つが、リアシートは、座ったときのお尻の収まりがよく意外と居心地がいい。ゆとりたっぷりではないものの、短時間なら十分に過ごすことのできるスペース性を持っている。
収納スペース:インパネにオープントレイを設置
インパネ中央は、上部にオープントレイ、下にはフロントコンソールボックスを設置。助手席前はグローブボックスのほか上部にオープントレイを用意した。
また、カップホルダーはフロントに2個。4つのドアには、それぞれボトルホルダーとポケットがある。
助手席シートアンダートレイは、Zグレードに標準装備する(Gにオプション設定)。
ラゲージスペースは、荷室長630mm、荷室幅1000mm。6対4の分割リアシートの背もたれを倒せば、長めの荷物も積むことができる。Z(2WD)には、ラゲージスペース床面(デッキ面)の高さを、荷物に合わせて2段階に変えられるアジャスタブルデッキボードを装備する。
トヨタ ヤリスの性能・燃費・装備
ハイブリッドのほか2つのガソリンモデルがあり、合わせて3つのパワートレインを採用するトヨタ ヤリス。走りの性能はぜひチェックしたい部分だ。また、それぞれどれほどの燃費を誇るかもコンパクトカーであるだけに注目。安全面など装備・機能についてもここで見ていこう。
走行性能:HEVは俊敏で伸びのある加速も魅力
コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を初採用し、エンジンをはじめ、トランスミッション、ハイブリッドシステム、サスペンション、すべてをゼロベースから作り上げた。
ボディは軽量かつ高剛性で、低重心。詳しいデータを示すと、従来型に比べ車両重量を50kg軽量化し、ねじり剛性は30%以上強化、そして重心高を15mm下げた。これらにより、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を両立した。クラスを超越した走りがヤリスの魅力だ。
エンジンは、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンを新開発。また、直列3気筒1.0Lエンジンもラインアップした。
ハイブリッドは、コンパクトカーに合わせた小型・軽量の新開発ユニットで、高出力化と高効率化によってレスポンスのよい走りと低燃費を両立。モーターのトルクアシスト増加で、俊敏で伸びのある加速性能も実現した。
安全性能:安心・安全な先進機能を標準装備
最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」を標準装備する。
2021年5月の一部改良では、レーダークルーズコントロールが、停止状態まで前車追従可能な「全車速追従機能」に進化(ハイブリッド車とガソリンCVT車に標準装備)。また、プリクラッシュセーフティに緊急時操舵支援機能を追加するなど安全・安心装備をさらに充実化した。
2024年1月の一部改良では、プリクラッシュセーフティの検出対象範囲を、交差点での出会い頭時の車両や自動二輪車へ拡大。
駐車時の操作を車両が支援するトヨタチームメイトの「Advanced Park(アドバンストパーク)」も採用する(ハイブリッドのZ、G、Uにオプション設定)。
燃費性能:世界最高レベルの低燃費を目指して開発
1.5Lハイブリッドシステムは、システム全体の高効率化と、ハイブリッド専用のエンジン設計、そして、すべてのユニットを新開発することで、低燃費を実現。WLTCモード燃費は36.0km/Lをマーク(Xグレード、FF)。ハイブリッド車として世界最高レベルの燃費に加え、加速性能も向上させ、燃費と走りの両立を目指した。
ヤリスきっての燃費性能を誇るX(FF)の36.0km/Lのほか、ハイブリッド各グレードの燃費データを紹介すると、G(FF)が35.8km/L、ZとUグレード(FF)が35.4km/Lで、いずれもアクア(34.6km/L)を凌ぐ好データ。E-Four(4WD)はどのグレードも30.2km/Lとなる。
1.5Lダイナミックフォースエンジンは、ロングストロークやバルブ挟角拡大などの高速燃焼技術を採用し、低燃費と高出力を両立。WLTCモード燃費のデータは、FFで21.0〜21.3km/Lを誇る(4WDは19.1km/L)。6MTはFFのみで19.1km/Lだ。
1.0Lエンジンは、高タンブル流や高EGR(排気再循環)率、フリクション低減などのリファインにより、軽快な走りと低燃費を両立。FFのみで、WLTCモード燃費のデータは20.2km/Lを達成する。
装備・機能:一部を除きディスプレイオーディオ装備
スマートフォン連携が可能なディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)を、Xグレードを除く全車に標準装備する。
フロントコンソールボックスとインサイドドアハンドルをLEDの白の光で照らすLEDアンビエント照明や、シートヒーター(運転席・助手席)は、Zグレードに標準装備(Gにオプション)。Zグレードはステアリングヒーターも標準装備だ。
非常時給電システム付きのアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)は、ハイブリッド車にオプション設定。コンセントはラゲージスペースに設置され、災害などによる非常時に電力が必要なとき、AC100Vで合計1500W以下の電気製品を使用可能だ。ガソリン満タン状態で消費電力400Wなら約5日間、ガソリンを電気に変換して活用できる。
トヨタ ヤリスおすすめポイント要約
ヤリスの車名は、ギリシャの神「CHARIS」(気品、エレガンスを象徴する女神)をベースとした造語。それに応じるように、コンパクカーのクラスを超えた完成度の高さが、ヤリスの魅力だ。
デビュー後、改良などリファインを受けていて、2022年7月の一部改良で、ドライブレコーダー付き自動防眩インナーミラーを全グレードにオプション設定し、ステアリングヒーターをZグレードに標準装備。また、シーケンシャルシフトマチックを1.5Lガソリン車(6MTを除く)に採用した。
また、2024年1月には、フロントグリルやメーターまわりの変更のほか、最新のディスプレイオーディオを搭載し、コネクティッドナビ5年間標準付帯などを実施。また、このとき、KINTO専用のUグレードが登場している。
燃費重視なら、やはりハイブリッドモデルが魅力的だが、1.5Lガソリンモデルとの価格差は、30万円以上。価格を考えると、ガソリンモデルも含めて検討するのがおすすめ。
デビューから4年が経過し、中古車も相応の数がマーケットに出ている。一部改良でリファインを受けているものの、燃費データなどはデビュー時とほぼ同じであるため、その点でも中古車の検討がしやすいモデルのひとつと言えそうだ。