【理想の2台持ち|モーガン・プラスフォー&ジャガーXJ】ファッションに無頓着な私をモーガンが変えてくれるかも!?(渡辺陽一郎)
- 2021/01/19
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渡辺 陽一郎
常にユーザー目線で車を批評する渡辺陽一郎さんが「理想の2台持ち」は、モーガン・プラスフォートジャガーXJ。どちらもイギリス車、そしてお洒落度はバツグン。奥さんに買ってもらった800円のジャケットを愛用する庶民派の渡辺さんが、なぜこの2台を選んだのだろうか!?
TEXT●渡辺陽一郎(WATANABE Yoichiro)
モーガンの実用性の高さはN-BOXやフィットにも劣らない!
まずは街乗り用の選択だが、自宅周辺の混雑した道路環境を考えると、コンパクトな5ナンバー車が適している。普段、原稿にも「日本で乗るなら5ナンバー車が理想」などと書いているから、個人的なクルマ選びにも反映させたい。
そうなると選ぶべき車種は、モーガン・プラスフォーしかないだろう。全長は3830mm、全幅は1650mmとコンパクトで、街乗りにはピッタリだ。全高は1250mmと低いから、立体駐車場にも収まる。
私個人の日常生活は、相変わらずバタバタしており、要領も悪いためにドライブに出かける時間を作りにくい。その点でモーガンなら、日常的な買い物や打ち合わせの移動でも、ドライブに出かけた気分を味わえる。時間的な効率が優れ、実用性の高さはN-BOXやフィットにも劣らない。
また私の場合、800円のジャケットを着ているくらいだから、いわゆるファッションに無頓着だ。2021年には還暦を迎えることもあり、この意識も何とかしたい。モーガンをオープンにして走れば、注目されるだろうから、多少はファッションにも気を使うのではないか。おそらく失敗に終わるが、多少の可能性はあると祈りたい。
モーガン・プラスフォーで少々気になるのはエンジンだ。BMW製の2Lターボを搭載するから、約1トンの車両重量に、258馬力/35.7kg-mの動力性能を組み合わせる。これは過剰だ。
その意味では、フォード製1.6Lの自然吸気を搭載していた4/4の中古車という手もある。最高出力は112ps、最大トルクは13.4kg-mだから、性能的にちょうど良い。上質な中古車が見つかれば、4/4を選びたい。
現行車はどれも子供っぽいが、割り切って選ぶならジャガーXJ
次は長距離ドライブ用の愛車を探す。モーガンと2台並べて車庫に収めた時、違和感が生じないことが条件だが、現行型にはハッキリ言ってロクなのがない。どれも子供っぽく見えてしまう。私も頭ン中が子供だから、文句を言える立場ではないが、いずれにしても物足りない。
真っ先に思い浮かぶのは、ローバーP6だが、生産を終えて40年以上を経過する。昔は稀に見かけて、その落ち着いた雰囲気に憧れたが、今買うのは冒険が過ぎるだろう。
仕方ないから割り切って現行型から選ぶとジャガーXJになる。
一番ベーシックなエンジンでも、今はV型6気筒3Lのスーパーチャージャーで、最高出力は340馬力だ。ホイールも19インチと大きい。タイヤは乗り味も含めて、もう少しエアボリュームのある上品なタイプが好きだが、今はロールスロイスまで扁平率の低い大径ホイールを履く。
それにしても、なぜローバーP6のような落ち着いた雰囲気の上級セダンが登場しないのか。速く走るのではなく、心地よいからゆっくりと運転して、なるべく時間を費やしながら移動を満喫したいと思わせるクルマ。今の時代には、そのようなクルマが求められていると思う。
運転の仕方も、優しくなるに違いない。あおり運転の厳罰化も必要だが、車両開発の面からも、乱暴な運転をさせないクルマ造りを考えるべきだ。もちろん悪いのは乱暴に運転するドライバーだが、目を吊り上げたようなフロントマスク、扁平率の低いタイヤなどが、その気分を助長していることも確かだろう。
稚拙な妄想にお付き合いいただき、ありがとうございました。皆様、お体をご自愛ください。
『理想の2台持ち』は毎日更新です!
1台でなんでもこなすよりも、目的を分けた2台を所有することで、カーライフはもっと豊かになる。ということで、自分のライフスタイルや好みに合わせた理想の2台の組み合わせを、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!
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