鍵は机上でのシミュレーションと実車の走行テストの間にある! AVLが考える自動運転技術開発とは? PR
- 2021/06/22
- Motor Fan illustrated編集部
自動運転や高度なADASはシミュレーションなしには開発することが難しいが、机上のテストも万能ではない。従来のパワートレーンの開発と同様に、台上試験が活躍しそうだ。
TEXT:小笠原凛子(Rinko OGASAWARA) FIGURE:AVL
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「100年に一度の大変革」と誰もが口にする自動車業界。自動車メーカーだけでなく、サプライヤーも変化を迫られており、AVLも例外ではない。顧客が直面する変化に対応するだけでなく、自分たちも変化しなければならないという思いを込めたスローガン「New AVL」の下、従来から得意とする内燃機関やパワートレーンにとどまらず、自動運転やADAS(先進運転支援システム)まで対応する包括的な体制で大変革に臨む。
自動運転向けにAVLが取り組んでいるのは、机上でのシミュレーションと実車の走行テストの間をいかに埋めるかというテーマだ。自動運転車の安全性や信頼性を実車による走行テストのみで検証するには限界があり、シミュレーションが不可欠であるのは周知の通りだろう。ただ、自動運転開発において、実車による走行テストの前にどこまで机上で検証すれば充分だといえるのか、多くの企業が手探りで考えている段階だ。
内燃機関やパワートレーンの開発では机上での検証と実車の走行テストの間に台上試験があった。自動運転やADASの開発にも同様に台上試験が必要だというのがAVLの提案だ。AVLのソリューション「DRIVINGCUBE」は、シャシーダイナモメーターもしくはパワートレーンのテストベッド上の車両と自動運転車のバーチャルモデルを組み合わせることにより、同じシナリオを繰り返せる再現性の高い環境において車両レベルで動作を検証できる。
実車による環境試験、とくに悪天候条件の場合、莫大な時間と労力を要するわけだが、AVLでは、それらをバーチャルに再現する次世代CFDシミュレーターも用意している。PreonLabがそれで、雪や雨などの車体への影響をオフラインでシミュレーションすることで、汚れの影響を受けにくい適切なAD/ADASのセンサーの配置箇所を検討することができる。シミュレーションと実車のギャップを埋める開発ツールは開発時間とコストに貢献する。
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