30代自動車保険料の平均相場は？見直しのポイントも詳しく解説

2025/07/28
MotorFan編集部

自動車保険は、車を運転する人の万が一の事故による損害を補償してくれる保険です。いざという時に役立つ保険ですが、30代は結婚やマイホーム購入など出費が増えるライフイベントを迎える方も多く、自動車保険料はできるだけ抑えたいと考える方もいるでしょう。
そこで本記事では、30代の自動車保険料の平均相場や見直すポイントを詳しく解説しています。運転に慣れてきた30代だからこそ、保険料と補償内容のバランスを考えて選ぶことが大切です。自動車保険料を少しでも抑えたい方はぜひ参考にしてください。

30代の自動車保険平均相場はどのくらい？

	保険料平均(車両保険なし)	保険料相場(車両保険あり)
30代	2,036円/月	4,514円/月

※算出条件:弊社独自調べ
免許ゴールド、本人・配偶者限定、ボディタイプミニバン、7,000km以下、ネット割引適用

30代の自動車保険料は、20代と比べて等級が上がる、年齢条件が変わる、事故発生率が下がることから全体的に保険料は下がります。しかし、ライフステージに変化がある世代のため、運転者の限定範囲を変更、車の乗り換えを検討する時期かもしれません。家族が増えて大きな車に乗り換えようかと考えている場合は、型式別料率クラスの数字が低いほど保険料が安くなる傾向ですので、車を乗り換える際は事前に確認しておきましょう。20代の頃に購入した車であれば年数が経っているので、車両保険の見直しをすることで無駄のない支出で抑えられます。

なぜ30代が20代よりも保険料が安くなるの？

自動車保険の保険料は、契約者や車のさまざまな要素から決定しますが、同じ条件の保険に加入した場合、保険料は20代よりも30代の方が安くなります。その理由を、以下で詳しく紹介します。

等級が上がるから

自動車保険の等級とは、保険料を決める重要な要素です。一般的には1等級から20等級まであり、等級が上がるほど割引率が高くなるため、保険料が安くなります。通常は自動車保険に加入した際、6等級からスタートして、1年間保険が適用される事故がなければ次年度は等級が1つ上がるシステムです。もし、事故を起こしてしまった場合、次年度は1～3等級下がってしまいます。

スタートの6等級は保険料の割引率が13%ですが、無事故の場合、20等級は割引率が63%まで上がります。 20歳で免許を取得した場合、最短で30歳で16等級、34歳で最高の20等級まで等級が上がる仕組みです。
30代は、20代と比較して運転技術が上達してくるため、事故を起こすリスクが低くなると言われています。無事故の場合は等級が上がっていくため、30代の自動車保険料は割引率が高くなり、20代よりも安くなる可能性が高くなります。

運転者の年齢条件が変わるから

自動車保険は契約する際に、契約対象車を運転する人の年齢を制限することが可能です。運転者の年齢区分は保険会社によって異なりますが、全年齢（18歳以上）・21歳以上・26歳以上・30歳以上・35歳以上などと区分されます。
同じ内容の保険で比較した場合、若年層の方が事故率が高いという理由から「35歳以上」の区分が保険料は1番安く、全年齢が1番高くなる仕組みです。
例えば、30代の夫婦しか運転しない場合、自動車保険の年齢区分が「全年齢」や「26歳以上」になっていると、本来の年齢区分に該当する保険料より高くなってしまいます。30歳と35歳で年齢を区分している保険会社が多いため、誕生日を迎えたら該当年齢限定に変更手続きを忘れないようにしましょう。

事故発生率が低くなるから

30代は、20代と比較して事故発生率が低くなることから保険料が安くなる傾向にあります。損害保険料率算出機構の『2024年度（2023年度統計）自動車保険の概要』によると、年齢層別免許保有者10万人あたりの交通事故件数は、以下の表の通りです。

年齢区分	事故件数
10代	1,031件
20代	497件
30代	313件
40代	290件
50代	304件
60代	313件
70代	383件

30代の313件に対して10代は1,031件と3倍以上になり、20代も497件と若年運転者の事故発生リスクが高いことが分かります。このように、運転者の年齢によって事故発生リスクは異なるため、保険会社は運転者の年齢をグループ分けして保険料を変えています。

30代の自動車保険料を見直すポイント

すでに自動車保険を契約している方も多くいらっしゃると思いますが、今からでも保険料を下げられる可能性はあります。そのためには、以下の5つのポイントを見直すことが重要です。

年齢条件や運転者範囲が適切な設定か

自動車保険料を見直すためには、年齢条件や運転者範囲が適切に設定されているか確認することが大切です。年齢条件は、契約対象車を運転する人の年齢を制限することで、保険料が変わる仕組みです。10代・20代の若年層と比較して、30代は事故発生率が低くなるため保険料が安くなる傾向にあります。また、運転者範囲とは事故が発生した場合に、保険金が支払われる運転者の対象の範囲を指します。保険会社によって異なりますが、一般的な運転者範囲と割引率は以下の4通りです。

運転者の範囲	割合
本人限定	約7〜8％
夫婦限定(本人・本人の配偶者)	約6〜7％
家族限定(本人・本人の配偶者・同居の親族・別居の未婚の子ども)	約1％
限定なし(誰が運転しても補償の対象)	0％

上記の表から分かるように、運転者の範囲が狭くなるほど保険料は安くなる仕組みです。万が一、運転者の範囲ではない人が事故を起こしても補償はされません。保険料を抑えるために年齢条件や運転者の範囲を見直すことは大切ですが、もしもの時のために誰が運転するのか正しく設定しましょう。

免許証の色は変わっていないか

運転免許証はグリーン・ブルー・ゴールドの3種類に色分けされていますが、記名被保険者がゴールド免許取得者の場合、ゴールド免許割引が適用されます。
ゴールド免許になるためには、過去5年間で無事故・無違反であることが条件で、事故発生リスクが低いとされているため保険料が安くなります。保険会社やプランによって異なりますが、割引率は一般的に12〜15%程度です。

ちなみに、グリーン免許は初めての免許取得で発行される免許で、最初の免許更新時に無事故・無違反だとブルー免許に切り替わります。ゴールド免許になるためには、免許取得から最短で5〜6年かかるため、30代でゴールド免許に切り替わっている方も多いでしょう。
ゴールド免許割引の適用タイミングは、自動車保険の補償がスタートする時点で、記名被保険者がゴールド免許を交付されている必要があります。ゴールド免許に切り替わったら、次回の保険更新時に保険内容を見直してみましょう。
なお、ゴールド免許割引は記名被保険者以外の免許証の色は問われないため、たまに運転する配偶者がブルー免許の場合でも適用されます。

使用目的に変更はないか

車に乗る機会が多いほど事故が発生する可能性が高くなるため、使用目的によって保険料は異なります。一般的な自動車保険の使用目的は、以下の3つに分類されます。

「日常・レジャー使用」は買い物やドライブなどでの利用、「通勤・通学使用」は会社や学校に通うための利用、「業務使用」は車を仕事のために利用する場合です。保険料は使用頻度が少ない傾向にある「日常・レジャー使用」が1番安く、使用頻度が多くなる「業務使用」が高くなる仕組みになっています。

例えば、車で会社に通うために「通勤・通学使用」にしていたが、電車通勤に変わった場合は、保険内容の使用目的を見直すことで保険料が安くなります。

補償内容や特約を不要につけていないか

必要以上に補償内容や特約を付けている場合は、解約や変更をすることで保険料を見直すことが可能です。特約は多いほど補償を手厚くできますが、その分保険料が割高になるためです。
例えば、補償内容や基本補償をカバーする特約が複数の保険契約で重複している場合があります。具体的には、車の事故でケガをした場合に、生命保険や自転車保険でも「ケガをした際の補償」が受けられるように設定しているケースです。
また、特約には原付バイクに乗るための「ファミリーバイク特約」や、車に積んでいるモノに生じた損傷を補償する「車内身の回り品特約」などがあります。生活スタイルの変化によって必要な特約も変わるため、不要になった特約はそのままにせず解約するようにしましょう。

車両保険の条件を見直す

車両保険とは、自分の車が事故や盗難にあった際の損害を補償する保険で、幅広く補償する「一般型」と、補償の範囲を限定した「エコノミー型」があります。例えば、車をガードレールにこすってしまった場合のような単独事故は、一般型では補償されますがエコノミー型では補償されません。「エコノミー型」の車両保険は、補償の範囲が狭くなる分、保険料を抑えることが可能です。しかし、免許を取得して間もない方や、車を購入したばかりで車体の時価額が高い場合などは、一般型の車両保険を検討するのがおすすめです。
運転に慣れていて、相手のいる事故や災害のみ補償できれば十分と考える方は、エコノミー型を検討しましょう。自動車保険の中でも車両保険が占める割合は大きく、見直すことで保険料の節約につながります。

30代の自動車保険をさらに安くするコツ

自動車保険料を見直すポイントを紹介しましたが、さらに安くするコツがあります。
ここで紹介するコツは、契約内容や補償内容を変えずに保険料を抑える方法です。少しでも保険料を抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。

ダイレクト型の自動車保険に加入する

自動車保険の加入方法は、「ダイレクト型」と「代理店型」の2種類あります。「ダイレクト型」はインターネットで申し込みする方法で、「代理店型」は自動車ディーラーや保険代理店を通じて申し込みする方法です。代理店は対面で保険の相談をできる安心感がありますが、その分保険料が高くなる傾向にあります。一方で、ダイレクト型はインターネット申し込みにより、人件費のカットが可能なため、保険料を抑えることが可能です。
「ダイレクト型」は複数ある自動車保険の中から自分に合った保険選び、適切な補償範囲や特約の設定などを行う必要がありますが、保険料を抑えたい方にはおすすめです。

年払いにする

自動車保険の支払い方法は年払いと月払いがあり、年払いにすると保険料が割引されるのが一般的です。その差は、月払いと比較して約5%安くなると言われています。自動車保険の年払いは保険料が安くなるだけではなく、一括で支払いが済むため毎月口座残高を確認したり、振り込む手間がなくなったりする点もメリットです。年払いも月払いも補償内容に差はないため、少しでも保険料を抑えたい方は年払いがおすすめです。

割引制度を利用する

自動車保険は、保険会社ごとにさまざまな割引制度が用意されています。主な割引制度は、以下の表の通りです。

割引制度	内容
早割	補償開始日の30日前や50日前など、早めに契約した際に適用される割引
セカンドカー割引	2台目以降の車を新たに契約する際、通常よりも高い等級からスタートできる割引
エコカー割引	電気自動車やハイブリッド自動車など、環境に配慮した車に適用される割引
ペーパーレス割引	インターネットからの申し込みの際、保険証券を発行しない場合に適用される割引
インターネット割引	インターネットから新規申し込みする際に適用される割引

割引制度を上手に活用することで、保険料が抑えられます。制度内容は保険会社によって異なるため、自動車保険を比較する際は割引についても調べてみましょう。

一括見積もりで保険料を比較する

自動車保険の保険料は、車の運転者の条件、等級や免許の色、補償内容や特約によって大きく変わります。保険料を抑えるためには、複数の保険会社を一括見積もりで比較するのがおすすめです。自動車保険の一括見積もりサービスは、車の情報や希望する補償内容を入力するだけで複数の保険会社の見積もりが見られます。保険会社ごとに個別に問い合わせしなくて済むため、時間と手間を省くことが可能です。
特に30代は、結婚や子育て、マイホーム購入など出費がかさむイベントを迎える人が多くなる世代です。車の使用頻度や目的を考えて、納得できる保険内容を選びましょう。

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