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6月の本国発表からわずか4ヵ月で日本上陸 【日本仕様発売】BMW X3が新型3代目へ正常進化。

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新型BMW X3(日本仕様)と、記者会見時のフォトセッションに臨むビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン)のペーター・クロンシュナーブル社長

2003年の初代デビュー以降、全世界で累計150万台以上を販売した、BMWのミドルサイズ高級SUV「X3」が3代目に世代交代。6月の本国発表からわずか4ヵ月で日本上陸を果たした!

フロントマスクの新旧比較。左が先代、右が新型

新型X3は全長×全幅×全高=4,720×1,890×1,675mm、ホイールベース2,865mmと、全長およびホイールベースが約50mm拡大した以外は、先代とほぼ変わらぬボディサイズを維持。しかもエクステリアデザインは全体的にキープコンセプトと言ってよい仕上がりで、新型のみを少し見ただけでは先代との区別がつかないほどだ。

リヤエンドの新旧比較。左が先代、右が新型

だが、先代と直接見比べれば、グリルシャッターを内蔵したキドニーグリルや、六角形を象ったロアグリルやLEDヘッドライト、サイドエアインテークと一体化したフロンフォグランプ、横長になったリヤコンビランプやデュアルエキゾーストパイプなどで、迫力を大幅に増したことがわかる。

運転席まわりの新旧比較。上が新型、下が先代

それに対し、インテリアのデザインは大きく変化している。ドライバーを取り囲むような造形のインパネを持つ先代に対し、新型は現行3シリーズと共通の水平基調ながら上部を削り取ったような形状となったことで、より軽快かつ広々として開放感のある運転環境が構築された。

先代と同等の広さが確保されたラゲッジルーム

40:20:40分割可倒式リヤシート
なお、先代に引き続き40:20:40分割可倒式リヤシートを備え、550-1,600Lの荷室空間を確保している。

新型X3に設定される3種類のトリムパッケージ。左からxLine、ラグジュアリー、Mスポーツ

トリムパッケージは、落ち着いた雰囲気の「xLine」、豪華な「ラグジュアリー」、スポーティな「Mスポーツ」の3種類を設定。特に「Mスポーツ」はエアロパーツが装着されるとともにシートやステアリング、ブレーキも専用品に換装され、サスペンションも硬めのセッティングとなる。さらにオプションで電子制御ダンパーも選択可能だ。

そのサスペンションは、フロントがストラット、リヤがマルチリンク式。標準装備のタイヤ&ホイールは先代の17インチから18インチへとサイズアップし、最大で21インチのものを設定する。その一方、エンジン共々アルミを多用し最大55kg軽量化されることで、ハンドリング性能により一層磨きが掛けられた。

サイドボディの新旧比較。上が新型、下が先代

SUVに求められるオフロード性能も充分に高く、最低地上高は204mm、アプローチアングルは25.7°、デパーチャーアングルは22.6°、ブレイクオーバーアングルは19.4°、最高許容水深は500mmと、先代と同等レベルを確保している。そして、前後50:50の重量配分が堅持されていることは、もはや言うまでもないだろう。

空力性能もブラッシュアップされ、CD値は0.29にまでダウン。燃費低減だけではなく風切り音の低減にも寄与しており、そのうえで吸音シートを挟み込んだ「アコースティックガラス」をフロントウィンドウに標準採用、フロントサイドウィンドウにオプション設定し、特に高速域での静粛性を高めている。

最新の予防安全技術や快適装備を満載した新型X3の運転席まわり

先代においても充実していた予防安全技術はさらに進化し、ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)は完全停止後の自動再発進に対応した最新のものへバージョンアップ。そして、側面衝突防止にも対応する「レーン・キーピング・アシスタント」および、車線変更を支援する「レーン・チェンジ・アシスタント」が、「ドライビング・アシスタント・プラス」パッケージとして新たに設定された。

さらに、逆走を警告する「ロング・ウェイ・ウォーニング」、交差点に進入する車両の存在を知らせて出会い頭事故を防ぐ「クロッシング・トラフィック・ウォーニング」も用意されている。

そのほか、全モデルへの標準装備化を急速に進めている最新のテレマティクスサービス「BMWコネクテッド」を標準装備し、7シリーズおよび5シリーズに先行採用された「BMWディスプレイ・キー」をオプション設定。3ゾーンオートエアコンやシートヒーター&クーラーなども用意され、快適装備は最新のプレミアムSUVにふさわしい水準へ引き上げられたといえるだろう。

新型BMW X3(日本仕様)

エンジンおよびグレードは、360hp・500Nmの3.0ℓ直6ガソリンターボを搭載する、X3初のMパフォーマンスモデル「M40i」、252hp・350Nmの2.0ℓ直4ガソリンターボを搭載する「xDrive30i」、同じく2.0ℓ直4ガソリンターボで184hp・290Nm仕様の「xDrive20i」、これをFR化した「sDrive20i」、265hp・620Nmの3.0ℓ直6ディーゼルターボを搭載する「xDrive30d」、190hp・400Nmの2.0ℓ直4ディーゼルターボを搭載する「xDrive20d」の6種類をグローバルで設定する。これらに組み合わされるトランスミッションは、いずれも8速ATだ。

このうち、現時点で日本仕様に設定されるのは、下記の6グレードとなっている。

xDrive20i…6,390,000円
xDrive20i xLine…6,840,000円
xDrive20i Mスポーツ…6,870,000円
xDrive20d…6,620,000円
xDrive20d xLine…7,070,000円
xDrive20d Mスポーツ…7,100,000円

納車は今年12月より、まず「xDrive20i Mスポーツ」から開始され、来年2月以降にその他のグレードが順次導入される。

X3初のMパフォーマンスモデル「M40i」や、3.0ℓ直6ディーゼルターボの「xDrive30d」といった高性能モデルが未導入なのは残念だが、今後の追加に期待したい。

ボルボXC60やアウディQ5が一足先に世代交代し、ジャガーもE-PACEを投入するなど、ミドルサイズ高級SUVのセグメントは今、激戦の様相を呈している。果たしてこれら強豪をしのぐ走りを、新型X3は見せてくれるだろうか?

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