マツダCX-5 25T Exclusive Mode(AWD) マツダCX-5 25T 燃費は?:650km走って2.5ℓガソリンターボの実力を考えた。SKYACTIV-D2.2と比べてどう?
- 2019/01/19
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世良耕太
マツダにとってグローバルでも大ヒットとなっているCX-5。主力が2.2ℓディーゼルターボ(SKYACTIV-D2.2)であることには変わりはないが、2.5ℓガソリンターボ、という選択肢も加わった。ジャーナリスト世良耕太が、CX-5 25Tを650kmドライブして、その実力をレポートする。
TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)
2.5ℓ直4ガソリンターボエンジンを積んだマツダCX-5 25Tエクスクルーシブ・モードに足かけ3日間乗り、650kmほど走った。CX-5がモデルチェンジして2代目に移行したのは2016年12月で(発売は2017年2月)、以来、2018年2月と同年10月に商品改良を行なっている。
商品改良の内容をざっと振り返っておくと、18年2月の商品改良では2.5ℓ直4ガソリン自然吸気エンジンに気筒休止技術を採用。2.2ℓ直4ディーゼルは急速多段燃焼など複数の技術を採用して最高出力/最大トルクを引き上げた。また、360°ビューモニターをオプション設定し、車速感応式オートドアロックを全車標準装備にするなど、使い勝手を高めている。
18年10月の商品改良では、2.5ℓ直4ガソリンターボエンジンを搭載した仕様が追加された。この新エンジンの追加に合わせて設定されたのが特別仕様車のエクスクルーシブ・モードで、今回試乗したモデルがこれである(ディーゼルの設定もある)。エクスクルーシブ・モードは、ナッパ・レザーや本杢パネルを採用したのに加え、縁取りをなくしたフレームレス・インナーミラーや7インチ液晶メーターなどを装備し、上質感を引き上げている。
また、Gベクタリング・コントロールは、ステアリングホイールを切り込んだ際の制御に加え、ステアリングを戻す際の制御を追加したGベクタリング・コントロール・プラスに進化した。
2代目CX-5にじっくり向き合うのは初めての経験だった。もちろん、街では頻繁に見かけており、初代に比べてグッと「高級になった」と感じていた。マツダはデザインのキーワードに「リファインド・タフネス(Refined Toughness)」という表現を用いているが、エクステリアもインテリアも「リファイン」という言葉がぴったりくる。一段とたくましく、スポーティになった印象だ。個人的には好きなカタチで、街で見かけるとつい目を留めてしまう。
空力的な観点(負圧域をフロント寄りにし、リヤの接地荷重を安定させる方向に作用させる)もあってフロントフード前端を張り出させたのかと勝手に思い込んでいたが、公開された資料にそのあたりの記述は見あたらず、純粋にプロポーションの観点でそうしたようだ(あえて公表していないのかもしれないが)。Aピラーの位置は初代に比べて約35mm後退させたというが、これはプロポーションのためと説明している。ただし、そのおかげで運転席からの視界は開けた。Aピラーとミラーの間隔を広くとる工夫を施した効果もあり、左前側方の視界も良好だ。
インテリアもエクステリアと同様に「リファイン」という表現がぴったりくる。インテリアのデザインに関しては「徹底的にビジュアルノイズを廃した」と記述している(『新型CX-5のデザイン』マツダ技報2017)が、確かにそのとおりという印象だ。装飾過多に陥らず、といって素っ気なくも安っぽくもなく、落ち着いていて上質で高級感がある。
操作系の使い勝手もいい……と手放しでほめちぎりたいところだが、7インチ・ディスプレイのサイズは、現在の基準ではやや物足りなく感じる。少なくとも、リファインが進んだ2代目CX-5の車格には不釣り合いで、もう少し大きなディスプレイがほしい。センターコンソールのダイヤルコマンダーに加えタッチ操作が可能だが、最下段のメニューボタンは押しづらいと感じた。よく手に触れる給油リッドオープナーの触り心地もいまひとつ……。
フォローしておくと、18年10月の商品改良でApple CarPlay(とAndroid Auto)に対応したのは、歓迎すべき変更点だ(マツダとして国内初採用)。
ツイーターの下方には空調ダクトがあるし、見えないけれどもカーテンエアバッグも収まっており、内部が過密なのは疑う余地がない。よくぞ地価の高いAピラーにツイーターの場所が取れたものだと感心してしまう。それだけ思い入れの強いシステムということなのだろう。もちろん、効果は視覚上だけでなくサウンド上にも現れている。シャキッとしたBoseの音づくりはもともと筆者の好みなこともあって、いつものドライブに比べて音楽を流す比率は格段に高かった。
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